書道家直伝。上手に書き初めするためには!?~苦手な子どもも上手に書ける!「書き初め」指導のポイント②

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一年の計は元旦にあり。書写の計は書き初めにあり、ですね! 子どもたちが気持ちも新たに書写に取り組んでいけるよう、プロ書道家の石川香雪さんに、書き初めのコツをうかがう本連載。今回は、水書用筆で上手に字を書くため、ここだけは押さえておきたいポイントをご紹介します。

本記事は二回連載の二回目です。一回目はこちら。

まずは、文字の書き順を確認しましょう。正しい書き順で書けば、字形も自然と整います。また、はらいやはねのときに「えいっ!」などと声をかけると、子どもたちの気分が上がり、元気な文字を書くことができますよ。

中心線を意識しよう!

書道は文字の中心を合わせることが大切です。子どもが「上手に書けた!」と思えるようにするためにも、練習のときは、半紙の中心を折っておくとよいでしょう。

「明」の左はらいは優しく

5画目は、力を抜きながらはらいます。筆脈を意識して、6画目に向かいましょう。6画目は、5画目より少しだけ長く書きます。

中心線の左側に「日」を、右側に「月」を書きます。横画は面積が均等になるようにしましょう。


「る」は文字の最後に注意

最後の小さな丸い部分は、三角形に書きます。三角形を書く時は、文字全体を見て、中心線を確認しましょう。

最後の三角形の頂点が、中心線にくるように書きます。


「い」は最初に字形を確認

1画目のはねのあとは、筆脈を意識して、2画目に入りましょう。字形のバランスが取れない子どもには、半紙にあらかじめ鉛筆で線を書くとよいでしょう。

1・2画目の始筆は同じ高さに、下の部分は右上がりになリます。


「心」は筆脈を考えて

2画目の下部は、だんだん力を入れながら、少し平らな部分を書きます。3・4画目は「チョン、チョン」とゆっくり、優しく筆を下ろしましょう。

はねの角度は斜め45度。3・4画目は、はねから線を引いて、線対称の位置に書きます。


名前は、書き初めの言葉と同じくらい大切!

名前の位置は、書き初めの言葉に合わせて決めます。最初は、名前の位置に鉛筆で丸をつけるとよいですね。名前を入れるスペースを意識しすぎて、書き初めの言葉が右側に寄らないように注意しましょう。

失敗しても、途中で諦めない!

子どもが途中でやる気をなくした場合は、気を取り直させて、1枚書き終えることを大切にしましょう。書いている時はほめて、書き終わってからアドバイスをすると、子どものやる気が持続します。


本記事は二回連載の二回目です。一回目はこちら。

お話を聞いた先生
香雪書道教室 石川香雪さん
毎日書道展審査会員、佑育書道会副代表などを務める。香雪書道教室主宰。東京女子大学書道部講師。過去に小学校での書道指導、高校での書道科講師の経験もある。

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