絵本を活用して、子供たちの「表現力」を育もう!

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特別活動や授業で絵本を活用しよう

子供たちに育成すべき三つの資質・能力の一つ「思考力・判断力・表現力等」。なかでも、とりわけ「表現力」を育てることが難しいのではないでしょうか。

そこで、今回は、子供たちの想像力を掻き立て、表現力を育むきっかけとなるような絵本を紹介します。絵本は多様な教材です。朝の会などでの読み聞かせや、授業で活用してください。

表現力を育む!おすすめ絵本

『ミリーのすてきなぼうし』

BL出版 作/きたむらさとし

『ミリーのすてきなぼうし』表紙

お気に入りの帽子を買おうとお店に入ったミリーですが、お金を持っていません。代わりに、お店の人がくれたのは、想像の帽子でした。ミリーは、次から次へといろんな想像の帽子を被って、町を歩きます。そして、ミリーの目に映る人々の頭にも…。子供たちの想像力を膨らませ、「表現したい!」という気持ちを刺激する楽しい絵本です。

『ことばのかたち』

講談社 作/おーなり由子

『ことばのかたち』表紙

もしも話す言葉が目に見えたら、言葉の使い方は変わるでしょうか? 「ハオハオ」「あめふりりんちゃん」などの作詞で知られるおーなり由子さんが、日々の言葉の向こう側にある風景を、詩のように描きました。奥行きがある絵は表現力を豊かにし、きっと言葉の使い方も変わってくるはずです。

『はじめてのオーケストラ』

小学館 作/佐渡 裕 絵/はたこうしろう

『はじめてのオーケストラ』表紙

主人公は6歳の女の子。お父さんは、指揮者というお仕事をしています。小学生になり、はじめてお父さんが指揮者を務めるオーケストラの演奏会に行くことになりました。おめかしして、お母さんといっしょにコンサートホールへ…。お父さんが指揮棒を振り上げると、演奏が始まりました。「なめらかな音」「とがった音」「いたずらな音」…夢のようなひとときが、少女の世界を瞬く間に広げてくれます。世界的な指揮者の佐渡裕さんが、はじめて手掛けた絵本です。

『ぼくのまちをつくろう!』

理論社 作/スギヤマカナヨ

『ぼくのまちをつくろう!』表紙

真っ白な画用紙に、主人公のぼくが、自分が住みたい町を思い描きます。「どんなまちにすんでみたい?」「なにがあったらうれしいかな?」。ワクワクしながら、あれこれ考えるぼく。ここにはぼくの家、それから友達の家も。探検できる森や小川、秘密基地もあったらいいな。家族で行けるレストランやケーキ屋、図書館、花屋も…。自由な発想で、どんどん「ぼくのまち」ができあがっていきます。みんなも自分だけの町を、画用紙いっぱいに描きたくなってきますよ。

「絵本を活用した授業づくり」について、さらに詳しく知りたい方へ

絵本を活用した授業づくりをより詳しく知りたい先生には、京都女子大学准教授・齊藤和貴先生の『絵本で広がる小学校の授業づくり』(小学館)がおすすめです。主体性を育む、多様性を理解するなどの14のシチュエーション別に、312冊の絵本の紹介や活用法を解説。教科別の授業例も紹介しています。

『豊かな心と思考力を育む

絵本で広がる小学校の授業づくり』

京都女子大学発達教育学部准教授

齊藤和貴/著

B5判/112p、オールカラー

〈著者プロフィール〉
齊藤和貴(さいとう かずたか)

京都女子大学発達教育学部准教授。元小学校教諭・司書教諭。東京都公立小学校及び東京学芸大学附属小金井小学校、附属世田谷小学校で28年間、教育活動や授業実践に取り組む。その間、生活科や総合的な学習の時間を中心に指導法やカリキュラム、評価方法の工夫・改善を図り、「子供とともにつくる授業」の創造に励む。また、司書教諭の経験を生かし、「絵本を活用した授業づくり」にも取り組んできた。

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