小1生活「あきのおもちゃをつくろう」指導アイデア

執筆/青森県公立小学校教諭・附田沙耶花
編集委員/前・文部科学省教科調査官・渋谷一典 、文部科学省教科調査官・愛知淑徳大学准教授・加藤智、青森県六ヶ所村教育委員会・学務課指導グループマネージャー・木村智

期待する子供の姿

知識及び技能の基礎 

秋の自然で遊ぶ活動を通して、遊びや遊びに使う物をつくることの面白さや自然の不思議さに気付く。

思考力、判断力、表現力等の基礎

秋の自然で遊ぶ活動を通して、自然物の特徴を生かしながら、遊びや遊びに使う物を工夫してつくることができる。

学びに向かう力、人間性等

秋の自然で遊ぶ活動を通して、みんなと楽しみながら遊びをつくり出し、自分の生活を楽しくしようとする。

単元の流れ(11 時間)

秋のおもちゃを作ろう(7時間)

  • おもちゃ作りのイメージをもち、作りたいおもちゃを決める。
  • おもちゃを作りながら遊ぶ。
  • 同じおもちゃを作った友達とおもちゃを比べ、改良していく。
子供1「けん玉のひもの長さを変えてみたよ。」子供2「松ぼっくりの大きさを変えて作ってみよう。」

評価規準等
 遊びの楽しさや、遊びを工夫したり遊びをつくり出したりする面白さに気付いている。
 楽しみたい遊びを思い描きながら、さまざまな材料を試したり比べたりして選び、おもちゃを作っている。

※評価規準等の=知識・技能、=思考・判断・表現、=主体的に学習に取り組む態度の観点を示しています。

一緒に遊ぼう(4時間)

  • 「あきのあそびランド」を開く計画を立てる。
  • 一緒に遊ぶために必要なことは何かを話し合い、準備をする。
  • 「あきのあそびランド」を開き、みんなで遊ぶ。
  • 「あきのあそびランド」をふり返り、感想を交流し合う。
子供「友達が楽しんでくれてうれしかったよ。」

評価規準等
 自分が遊びをつくり出したことで、みんなが楽しく遊ぶことができるようになったことに気付いている。
 遊びの約束やルールなどを工夫しながら、みんなで遊びを楽しんでいる。
 自分で遊びをつくり出す面白さを実感し、これからも遊びをつくり出そうとしている。

活動のポイント1 
子供たちの思いや願いを引き出そう。

本単元に入る前に、校庭や公園で秋さがしをします。校庭や公園で葉や木の実を使って遊んだときのことや、園や家庭での経験を想起する場面で「秋のおもちゃを作りたい」という思いや願いを引き出すようにします。

その際、自分たちが見付けたさまざまな秋の自然物に自由に触れ、重ねたり並べたりして自由に遊ぶ時間を十分にとり、おもちゃを作りたいという意欲を高めていきます。

どんぐりでおもちゃを作る子供

また、教師が作ったおもちゃを提示し、実際に遊ばせることで、製作への関心を高めるだけでなく、遊ぶ活動のイメージがふくらみ、「どんぐりごまを作ってみんなで競争したいな」「松ぼっくりのけん玉で友達と一緒に遊びたいな」といった気持ちが高まり、思いや願いをもっておもちゃを作ったり遊んだりすることが期待できます。

活動のポイント2 
対話的な活動を工夫して気付きの質を高めよう。

気付きの質を高めるため、同じ種類のおもちゃを作っている子供たち同士でグループをつくり、お互いのおもちゃの共通点や相違点に気付くことができる場の設定をします。「作ったけれどうまくいかない」と困っている子も、お互いに作ったおもちゃで遊んだり、友達から教えてもらったりすることで、おもちゃを改良するヒントを見付け、自分のおもちゃ作りに生かすことが期待できます。

一年生の実態として、遊びながら教え合うのは難しいと考えられるので、必要感をもたせたうえで「教え合いタイム」を取り、子供たちが交流する場を設定するとよいでしょう。何度も「作る →試す→教え合う」活動を繰り返すことによって、気付きの質が高まります。

〈例〉どんぐりごまグループ教え合いタイム

子供1「僕のコマが回らないよ。どうしてかな。」子供2「 みんなで回して、比べてみよう。」子供3「僕のコマは、バランスが悪いぞ。」子供4「じくをまっすぐにすればいいよ。」

評価のポイント 
学びの足跡から子供の変容を見とり、評価をしよう。

子供が自らの学びをふり返ることができるように、単元を通して、授業の最後にふり返りを書く時間を確保します。授業中では見とることができなかった子供たちの思いを、ふり返りを通して見とることができます。

教師が、子供たちの書いたふり返りを次の活動の前までにチェックし、その時間の変容や成長を見とって具体的にほめたり、他の見方や考え方のヒントを書き添えたりすることで、次の活動への意欲につながるだけでなく、自分への気付きを促すことができます。

さらに、座席表に「比べる」「試す」などの見とりの視点を決めて、その日の子供の様子やふり返りに書かれていることをメモしていくこともおすすめです。毎時間の座席表に評価を蓄積していくことで、個人の学びの変容が分かりやすくなるだけでなく、次の授業の指導に生かすことができます。

〈座席表を使った評価の例〉

 ◎けん玉グループ

座席表を使った評価の例(前時)
座席表を使った評価の例(本時)

イラスト/高橋正輝

『教育技術 小一小二』2021年10/11月号より

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!

授業改善の記事一覧

雑誌最新号