キャリアパスポートを活用した一学期のふり返り

年度はじめに立てためあてのふり返りをする時期になります。4月からの3か月をふり返り、自分の立てためあてに近付けたかどうかをふり返ります。「できるようになったこと」「がんばったこと」など、一人ひとりが自分の成長を実感できるようにしていくことが大切です。自分自身を見つめ直し、自分のがんばりに気付いたり、出てきた課題を整理したりして、次への意欲につながるようにしていきましょう。教師にとっても、これまでの指導の成果をふり返り、子供たちの成長を確認できるよい機会になります。

執筆/神奈川県公立小学校教諭・西田あすか

写真AC

キャリアパスポートの活用

ふり返り活動を、校内で作成している「キャリアパスポート」と関連させていきましょう。学期ごとにふり返りをすることで、自分の成長を段階的に実感できるようになります。学習面、生活面、学校行事など、さまざまな視点からのふり返りを行います。さらに「二学期もがんばろう」という意欲をもつことができるようにしましょう。

学級活動(3)を活用して

自分の立てためあてが達成できたかどうかは、「できた」「できなかった」で終わらせるのではなく、「何がどのようにできたのか」「どうしたらもっとできるようになるか」を、具体的にふり返ることが必要になります。めあてが自分に合っていたかどうかを見つめ直すきっかけにもなります。

めあてをふり返るときの視点や、記述の仕方など、全体で確認していきましょう。一学期に行った、学年や学級の足跡、掲示物、行事の映像や写真なども準備しておくと、自分の成長に気付きやすくなります。

次の目標を見直す

ふり返りのとき、教師は対話的に関わることが必要になります。次の目標を考える際に、困っている子供には、具体的な場面を助言し、一人ひとりのよさを伸ばしていくようにしていくことが大切です。そのためには、日頃から子供たちの様子やがんばりを記録し、個性を伸ばす指導へとつなげていかなければなりません。高い目標を設定するのではなく、「できたこと」が実感できるような目標を設定できるように支援していきましょう。

友達や先生から

子供たちは、友達や先生から認められることで、自己有用感や学級への所属感が高まります。キャリアパスポートの中に友達や先生からのコメントを書ける欄があるとよいでしょう。日常から友達のよいところを見付けることができる学級風土があると、学級全体で高め合うことができます。

コメントを書く友達は、隣の席の友達や係の友達など、一学期の活動内容や学級の実態に合わせて工夫しましょう。

家庭との共有

子供たちのがんばりを家庭と共有していきましょう。子供の成長は、保
護者にとっても大きな関心事。また、保護者からのコメントをもらうことは、子供たちの意欲にもつながります。

その際には、学校としてお知らせを出したり、学校便りや学年便りなどに記載したりして、コメント欄への記入のお願いをしましょう。学校全体として共通理解をしていくことも大切です。

一学期の終わりに、個人面談がある場合は、個人面談の際に書いてもらうこともできます。事前に書いたキャリアパスポートを見ながら、子供のがんばりを説明したり、様子を伝えたりしながら共有するとよいでしょう。家庭へ返却する際には、紛失しないように伝えるなど、確実に回収できるよう配慮しましょう。ただし、家庭環境によって難しい場合もあるので、学年で相談するようにしましょう。

キャリアパスポートの例

(キャリアパスポートの裏面)

  • 学年目標をタイトルにするのもよいでしょう。シンボルマークなども活用しましょう。
  • 一人ひとりのよさを伸ばしていけるように、教師が見とったことを助言して、記述に生かせるようにします。
  • 二学期からの励みになるよう、子供のがんばりや成長を、友達や教師、家の人などからのコメントで価値付けをします。

集団としてのふり返り

学級目標のふり返り

学級目標は、「こんなクラスにしたい」という、みんながめざす学級の姿の「道しるべ」になるものです。係活動や行事、集会活動の様子が分かる掲示物を見返すなどして、学級目標に向かって、みんなでどんなことができたか、具体的な場面を共有し、一学期の学級のあゆみを確認しましょう。集団活動の楽しさを十分に味わうことで、学級への所属感を高めることができます。

イラスト/山本郁子

『教育技術 小三小四』2021年6/7月号より

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