すべての子が居心地のよい学級にするために
学校にはさまざまな子供がいます。何でも効率よくこなす子供もいれば、じっとしていることが苦手な子供、かっとなりやすい子供など千差万別です。どの子供も「学校が楽しい」と感じる温かい学級づくりを心がけましょう。
執筆/愛媛県公立小学校教諭・篠原慶史
目次
教室環境を整えよう
学級のゴールイメージを持とう
「どんな学級にしたい?」と学級のゴールイメージを子供たちと考え、学級の目標にするなどして共有しましょう。定期的にそのゴールに近づいているかを振り返るようにしましょう。
Q こんなときには、どうするの?
通常学級に通っている「何か気になる子供」「心配な言動がある子供」というのは、学校生活の各場面において相当の不安感、困り感を抱いています。学級担任は、その要因となっている困りごとをいち早く探し当て、適切に対応することが大切です。
授業中
行動
授業中歩き回る
友達としゃべる
⇩
担任
「やることがわかっていないのかな?」
「課題が難しいのではないかな?」
休み時間
行動
ルールを守れない暴言や暴力
⇩
担任
「ボールを当てられるのが苦手なのかな?」
「学校で嫌なことがあったのかな?」
「家でつらい思いをしていないかな?」
A 基本的な姿勢
大切なのは、子供との信頼関係です。
困り感に共感した上で、どうしたらよいか子供と一緒に考えましょう。また、「どの子供も大切」という思いで、学級の子供たちが不公平感を感じないように配慮しましょう。
困り感に共感しよう
どの子供にも公平に接しよう
A 具体的な支援策例
ミニ「できた」を積み重ねよう
一緒にルールづくり→できたら褒める
興味のあることに触れる
その子供に合った問題の出し方やヒント
「役に立った」を積み重ねよう
その子供の得意なことや好きなことを生かして、先生やみんなの役に立てることやお楽しみ会などにおいて役割を担当したりするようにしましょう。
活動後には、振り返りを行い、その子供の成長や頑張りを認めるようにしましょう。
イラスト/種田瑞子
『教育技術 小五小六』2021年4/5月号より