「漢字一字あてクイズ」で子供たちの心と頭を楽しくほぐす【土作先生ミニネタ動画】

連載
土作彰先生のミニネタコーナー!!

奈良県公立小学校教諭

土作彰

【知っているか知っていないかで大違い! ツッチー先生のミニネタコーナー】第1回

休み明け等でクラスの雰囲気が重たいと感じたら、漢字を使ったこんなミニクイズをやると子供たちの目が輝きだします。ツッチー先生こと土作彰先生が、漢字一文字を使って子供たちの心をほぐすアクティビティの実践ネタを紹介します。学級の雰囲気を盛り上げつつ、漢字や言葉への興味を引き出します。

「漢字一字あてクイズ」をやってみよう!

今回は国語の授業で使えるネタです。

ちょっと学級の雰囲気が重いときや、授業疲れしているな、というときに使えます。

黒板に四角いマスを書き、「漢字一字を当ててください!」とクイズを出して、ヒントを与えます。

漢字一字を当ててください!

《ヒント》この漢字には次のような意味があります。

①最も優れている。

ここで、いろいろな答えが出てきます。優秀の「秀」などが出てきますが違います。

②ひたすら。

③わずかな。

「この3つの意味を持つ漢字はなんでしょう?」と言って考えさせます。

この3つの意味を持つ漢字は?

すると、なかなか出てきません。これは、大人の先生方でも出てこないのですが、今日は撮影スタッフのみなさんに聞いてみましょう。

「徹!」

「ん?」

「…わかりません(汗)。」

んん?

「これは君たちが学校で一番最初に習う漢字だよ。」と、さらにヒントを与えると…

そうです、「一」ですね!

ここがポイント! 語彙が広がるクイズの極意

これだけでは語彙が広がらないのでどうするかというと、「『最も優れている』という意味で使われている漢字『一』の熟語(や言葉)にはどんなものがあるでしょうか?」と質問します。

『日本一』『世界一』『クラス一』というように、所属する団体やグループに「一」を付ければ「一番=最も優れている」という意味になります。

「ひたすら」の意味では、『一途』『一本気』という言葉があります。

「わずかな」の意味では、「一片の花びら」などの表現に使われる『一片』があります。

「日本一、一途、一片、とメモしておきましょう。」と言うと、すでに習っている漢字もですが、これから習う漢字でも、その漢字の意味だけではなく、語彙を広げていくのに役立つネタになります。

語彙を広げていくのに役立つネタ

同じように2問目にいきます。

この漢字には、「手先、スパイ」という意味があります。

さあ、なんでしょう?

2つ目のヒントは、「ムダ」です。

これは、おそらく最初に習う動物を表す漢字でしょう。

犬!

「犬」、正解です!

では、どんなときに使われるかというと…

『警察の犬』『権力の犬』『社会の犬』。

このように、「犬」というのは「こき使われている手先・スパイ」という意味で使われます。

そして、「ムダ」の意味では『犬死に』という言葉があります。

このように、子供たちはすでに習ってわかっているつもりの漢字でも、実は深い意味があることを教えていくと語彙が広がっていく、というネタです。

漢字辞典・漢和辞典を使った自主学習にも

問題の作り方は簡単で、漢字辞典・漢和辞典の意味欄にある意味を列挙していくだけです。

意味を列挙していくだけ

教師が作ってもいいですし、子供たちに自主学習で調べさせてもいいと思います。

ぜひ、試してみてください!

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新任教師からベテラン教師まで、知ったその日にスグ役立つ、ツッチー先生のミニネタコーナー! 子供たちの心を瞬時に掴み、楽しく学習できる「漢字一字あてクイズ」、みなさんもぜひやってみてください。次回の社会科ネタもお楽しみに…!!

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土作彰教諭

土作彰(つちさくあきら)●1965年生まれ。奈良県公立小学校教諭。「学級づくり」改革セミナー主宰。『マンガでわかる 学級崩壊予防の極意: 子どもたちが自ら学ぶ学級づくり』(小学館)、『知っているだけで大違い!授業を創る知的ミニネタ45」(黎明書房)他多数。

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