小3らくらくUnit 8「What’s this?」②【モトヨシ先生のスライドde外国語活動】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語活動」。今回は、Let’s Try! 1 Unit 8「What’s this? これなあに?」第2時の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材ひとつで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学准教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学校3年生の「Let’s Try! 1」のUnit 8「What’s this? これなあに?」全5時の2時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
【本時の目標】
何の動物か質問したり答えたりしよう!
【単元のゴール】
クイズ大会をしよう!
【単元の目標】
〇外来語とそれが由来する英語の違いに気付き、身の回りの物の言い方や、ある物が何かを尋ねたり答えたりする表現に慣れ親しむ。(知識及び技能)
〇クイズを出したり答えたりし合う。(思考力、判断力、表現力等)
〇相手に伝わるように工夫しながら、クイズを出したり答えたりしようとする。(学びに向かう力、人間性等)
【言語材料】
〇What’s this? Hint, please. It’s (a fruit). It’s (green). It’s (a melon). That’s right.
〇it, hint, sea, 動物 (elephant, horse), spider
[既出]I like (blue). Do you like (blue)? Yes, I do. / No, I don’t. No. Sorry. 数(1〜30)、果物・野菜、飲食物、動物、色、形、状態・気持ち、what, is, this, please
本時の流れ(例)
- 挨拶
- チャンツ
- めあて
- クイズ
- 動物の単語練習
- 持っている動物は何かな?
- チャンツ
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
②チャンツ
前時に行ったチャンツです。チャンツを行う時はアカペラで手拍子に合わせて一度やってからチャンツを行うことをお勧めします。
③めあて
本時のめあてを確認しましょう。
④クイズ
前時のようにクイズを行います。本時はチャンツも動物ですし、本時の⑥の活動も動物を扱うので、ここでのクイズも動物を扱い児童が⑥の活動でスムーズに表現できるようにしていきましょう。
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上のようなスライドを順番に見せていきます。徐々にどんな動物かが見えてくるように設定してあります。1つめのスライドで What animal is this? What’s this? と問い、児童に答えさせていきましょう。1時目のミステリーボックスやチャンツでIt’s a ~. の言い方に慣れ親しんでいるので、児童がこのクイズでも panda と単語で言った場合は It’s a panda. と再度言うように促すことを始めてもよいでしょう。児童の実態に合わせて行います。
全部で13問あるので、リズムよく進めるようにしましょう。多すぎる場合はスライドを非表示にしてください。
⑤動物の単語練習
Let’s say it together. と言って前の13問で扱った動物を It’s a ~. の形で発話させましょう。教師が動物の絵カードを見せて What’s this? と言ったら、児童全員で It’s a ~. の形で答えさせていきましょう。
※動物カードは、記事の最後でダウンロードできます。印刷して活用してください。
次に机間指導で、児童1人ひとりに絵カードを見せて、同じように行ってみましょう。教師が窓側の児童から1人ずつ行っていくなら、ALTには廊下側の児童から発話させていきます。教師はALTのスタートした場所まで、ALTは教師がスタートした場所まで進めていきます。つまり児童は、教師とALTからの質問を1回ずつ、計2回行うことになります。
ここでも、少しでも児童が楽しんでできるように行ってください。私が行ったやり方を紹介します。若干おふざけも入っていますが、児童は喜んでやっていました(笑)。
1回目は、ゆっくりと行い、全員がどれくらい言えるか把握しながら行います。2回目は、教師が意図的にALTよりも早く終わらせます。そして口笛を吹くような真似をして I am the champion. と言って余裕の勝利であると演技しましょう。
同じ活動を4回行うと当然児童は飽きてしまいます。ちょっとの工夫で同じ内容でも楽しみながらできるようにしましょう。では3回目はどうするかと言うと…。
3回目は、Japan vs USA (ALTの出身国)のように、”競争だぞ!” という形にします。そして3回目はALTが勝つようにします(私が行ったときは、1度目に教師が勝ったからかは分かりませんが、ALTが勝つとなぜかみんな喜んでいました)。
4回目は、ちょっとした演技から始めましょう。教師側が最初の3、4人に1人ずつ答えを教えていく演技をします。「あなたは It’s a tiger. ね。○○さんは、It’s a monkey. ね。○○さんは、It’s a panda. ね。あなたは、It’s a horse. ね。」このあたりで、それはずるいと反対側の児童が言ってきます。そこで今度はあらかじめポケットに用意していた5枚の同じ動物のカード(例 It’s a panda.)を使います。そしてまた先程のような演技をします。What’s this? といったら1列1人ずつに言わせますが答えはどのカードも It’s a panda. となります。そこでALTが No, no, no. It’s not O.K! と止めに入り、Let me shuffle your cards. とALTがフェアにシャッフルをします。さぁここまでくると、児童のやる気スイッチは完全に入ります。あとは競争です。途中で教師とALTが同じ児童の場所になることがあります。教師とALTがちょっとブロックし合ったりすると児童の素敵な笑顔が見られるでしょう。
どこまで行うかはご自身で判断してみてください。ちょっとした5分程度の活動が、機械的な反復ですが機械的な気分にはならずにできるのでお勧めです。是非チャレンジしてみてください。
⑥持っている動物は何かな?
事前に用意しておいた13匹の動物カードを児童に配付します。
※動物カードは、記事の最後でダウンロードできます。印刷してカットして活用してください。
児童の手より少し小さなカードを上図のように手で隠し、それが何であるか What’s this? と It’s a koala. の表現を使って行う活動です。まずはスライドを使って児童に答えさせてみましょう。全部で3問準備してあります。
3問終えたら、Let’s play an animal quiz game! と言って、ルールの説明をしましょう。
スライドで見せていたものを、今度は実物のカードを使ってALTとデモンストレーションします。
Watch our demonstration.
Rock, scissors, paper 1 2 3!
教師が勝ったとします。負けたほうがカードを指で隠します。
What’s this?(カードを指で隠します。児童にも見えるようにしましょう。)
Hmmm, let me think. It’s a tiger?
That’s right. Here you are.
といってカードを相手に渡します。
じゃんけんで負けた人は問題を出します。勝った人は問題を出しません。じゃんけんで勝つことも重要です。
Let’s say it together. と言って会話の流れを全員で確認しましょう。
Is this O.K? と児童に聞いて、下の図①のような手で全部覆い隠すような見せ方はしないよう、事前に指導しておくとよいでしょう。この活動を行うと必ずこのような隠し方をして、「○○さん、ずるいです!」と始まります。先に手を打っておきましょう。また、カードがなくなったら先生のところに取りにくるように伝えましょう。スライドに説明の英語を載せてあります。
教師は児童のやり取りを見ながら児童がどんな難しさを感じているか、中間指導で何を修正させるか、付け加えさせるかなどを考えながら見取りをしましょう。1時目では、児童は音は聞いていますが、What’s this? の表現をあまり発話していません。この活動でも児童が What’s this? をとばして活動していないか確認してください。
中間指導では、児童のやり取りから感じたことを発表させるなど行うようにしましょう。中間指導を終えたら、後半の活動を行います。BGMとしてチャンツを流しておくとよいでしょう。チャンツ自体が児童の支援にもなります。
活動を終えたら、よかった児童に発表させたり、How many cards do you have? と聞いたりして、一番多く集めた児童に大きな拍手を送りましょう。
⑦ふり返り
本時のめあてからふり返りを行いましょう。児童の感想を全体で共有し、称賛しましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科准教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子