小6理科「体のつくりとはたらき」指導アイデア

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執筆/福岡県公立小学校教諭・西山典子
編集委員/文部科学省教科調査官・鳴川哲也、福岡県公立小学校校長・津島大輔

単元のねらい

体のつくりと呼吸、消化、排出及び循環の働きに着目して、生命を維持する働きを多面的に調べる活動を通して、人や他の動物の体のつくりと働きについての理解を図り、観察、実験などに関する技能を身に付けるとともに、主により妥当な考えをつくりだす力や生命を尊重する態度、主体的に問題解決しようとする態度を育成する。

小6理科「体のつくりとはたらき」指導アイデア
イラストAC

単元の流れ(三次 総時数 10 時間)

第一次 吸った空気のゆくえ(4時間)

① 人などの動物が、運動をしたときにどのような変化が起こるかを話し合う(1時間)

●吸気と呼気の違いに着目
体内に空気を取り入れるとすれば、吸気と呼気に違いがあるのではないかという考えをもてるようにします。

② 吸う空気と吐いた空気の違いを調べる。(2時間)
③ 体の中で酸素と二酸化炭素を出し入れする仕組みを調べる。(1時間)

吸気と呼気の違いに着目

第二次 血液に取り入れられた酸素のゆくえ(2時間)

① 酸素が体の中を運ばれる仕組みを調べる。(2時間)

●心臓の働きに着目
聴診器を使って鼓動の音を聞いたり、自分の脈を測ったりしながら、人間の体の不思議さ、神秘性に気付くことができるようにします。

第三次 食べたもののゆくえ(4時間)

① ヨウ素液を使ってだ液のはたらきを調べる。(1時間)
② 消化と吸収の仕組みを調べる。(1時間)
③ 動物の血液の流れを調べる。(1時間)
④ 呼吸、消化・吸収、循環の関係をまとめる。(1時間)

●人間や動物の体の巧みさに着目
単元を通して、人間と動物の体を比較しながら、生物が生きていくための仕組みの巧みさをとらえるようにします。

単元の導入

呼吸と循環に視点を向けさせるようにしましょう。

駆け足をした後、どのような変化が起こりますか?

胸がドキドキして、息が早くなったよ。

体の中に空気を取り入れているのかな?

駆け足をした後の呼吸の変化

取り入れた空気は体の中でどうなっているのでしょう?

吸った空気は体の中で使われているのかな?

学習問題
人などの動物が取り入れた空気は、体の中でどのように使われているのだろうか。

活動アイデア

前単元でも使用した石灰水や気体検知管を使って、吸気と呼気の成分の割合の違いを定量的に調べることで、質的変化に気付かせ、呼吸の働きについてより妥当な考えをつくりだす力といった資質・能力を育成しましょう。

授業の展開例

自然事象への関わり

呼吸を意識し、体が空気を必要としていることを感じさせ、吸気と呼気は同じ空気なのだろうかという問題をもつことができるようにします。

問題
吸う空気とはいた空気には違いがあるのだろうか。

予想

同じ空気なのに何がどのように違うのかな?

ものの燃え方の学習では、酸素と二酸化炭素の割合が変わっていたね。吸う空気とはいた空気はどうだろう?

空気の成分(円グラフ)

指導のポイント

●空気の成分を可視化しよう
酸素や二酸化炭素の割合の変化に着目させるため、空気の組成図を掲示したり、予想を図で描かせたりします。

空気の成分を可視化する

解決方法の立案(観察、実験)

二酸化炭素には、石灰水を白く濁らせる性質があったね。

気体検知管を使うと、酸素と二酸化炭素の体積の割合がわかるね。

二酸化炭素に石灰水を加える
白く濁った後に振りすぎると透明になるので注意!
気体検知管を使って成分を調べる

●安全面に注意しよう
〈石灰水〉
・保護めがねをつける。
・手についたら水でよく洗う。
〈気体検知管〉
・酸素用検知管は熱くなるので、やけどに注意する。

※ビニル袋の内側がくもることから、体内から水蒸気も出ていることに気付かせます。

結果

㋐石灰水では

吸う空気・・・・あまり白く濁らない
はいた空気・・・白く濁った

㋑気体検知管では

気体検知管で調べた結果

考察

予想した通り、はいた空気の方が酸素は少なくなり、二酸化炭素は増えた。この結果から、人は体の中に酸素を取り入れて二酸化炭素を出していることが考えられる。

結論

吸う空気とはいた空気には違いがあった。吸うときに空気中の酸素を体の中に取り入れ、二酸化炭素を出している。

酸素を取り入れ二酸化炭素を出すイメージ図

物の燃え方と同じだ! 人の体ってすごいね!

●体の中の仕組みに関心をもたせよう
体の中でどのようなことが起こっているか関心をもたせ、次時につなげます。


イラスト/横井智美

『教育技術 小五小六』2020年7/8月号より

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