小1生活「がっこうをたんけんしよう」指導アイデア
執筆/大分大学教育学部附属小学校教諭・永井徳俊
編集委員/文部科学省教科調査官・渋谷一典、文部科学省教科調査官/愛知淑徳大学准教授・加藤智、大分県教育庁義務教育課指導主事・後藤竜太
目次
期待する子供の姿
知識及び技能の基礎
学校には、みんなで気持ちよく生活するためのきまりやマナーがあることが分かるとともに、みんなで施設を利用する楽しさやよさに気付くことができる。
思考力、判断力、表現力等の基礎
行ってみたい場所ややってみたいことを選んだり、学校の施設の利用のしかたや友達との関わり方について考えたりすることができる。
学びに向かう力、人間性等
学校の施設、先生や友達などに関心をもって関わろうとしたり、楽しく安心して遊んだり生活したりしようとすることができる。
スタートカリキュラム
入学から約1か月の間、生活科を中心とした教科等関連的な学習活動として本単元を位置付け、「安心・成長・自立」を柱に取り組みます。
こんにちは しょうがっこう(2時間)
・小学校について知っていることを出し合う。
・学校を探検するときに気を付けることを交流する。
評価規準等
(態)学校のさまざまな場所に興味をもち、詳しくなりたいという思いをもって関わろうとしている。
(知)=知識・技能
(思)=思考・判断・表現
(態)=主体的に学習に取り組む態度
がっこうをたんけんしよう
(4時間+図画工作科との関連)
・気になる場所に基づいてグループをつくり、学校を探検する。
・探検して気付いたことを出し合い、気付いたことを絵で表現し、学校マップにまとめる。
評価規準等
(知)学校の中には、さまざまなきまりがあることに気付いている。
(思)気付いたことや行ってみたい場所について、特徴を意識しながら絵や言葉などで表現している。
(知)=知識・技能
(思)=思考・判断・表現
(態)=主体的に学習に取り組む態度
がっこうはかせになろう
(4時間+国語科との関連)
・学校を再度探検する。
・気付いたことを絵で表現し、学校マップにまとめる。
・学校探検をふり返り、これからの学校生活への楽しみや期待などについて交流する。
評価規準等
(知)学校の人々や施設がみんなのためや安全な学校生活のためにあることが分かっている。
(態)学校の施設や教師、友達などとの関わりを深め、期待や願いをもって楽しく生活しようとしている。
(知)=知識・技能
(思)=思考・判断・表現
(態)=主体的に学習に取り組む態度
活動のポイント1
子供の思いや願いを大切に
生活科では、「子供の思いや願いに基づいた体験活動」と、「思いや願いを高める表現活動」を大切にしましょう。
学校探検では、子供の「行ってみたいな、見てみたいな」という思いが活動のスタートになります。探検で見付けたり気付いたりしたことの交流を充実させることで、「音楽室が楽しそうだから、 ぼくも行ってみたいな」「職員室にもう一度行って確かめたいな」のように、次の探検への意欲や目的意識が高まっていきます。その際、見付けてきた「人、もの、こと」を学校マップに位置付けていくと、探検を通したさまざまな気付きを自覚できるようになります。
さらには、学校マップの空白部分に注目して、「どんな部屋があるのか」や「どんな人がいるのか」などを考えたりすることで、新たな目的意識を生みだすこともできるでしょう。
活動のポイント2
学校探検での気付きを他教科等の学習へつなぐ
イラスト/高橋正輝、横井智美
『教育技術小一小二』2020年4/5月号より