小1生活「たのしいあきいっぱい」指導アイデア 

執筆:神奈川県公立小学校教諭・木村名月代
編集委員:文部科学省教科調査官・渋谷一典、神奈川県公立小学校校長・二宮昭夫

期待する子どもの姿

知識及び技能の基礎

身近な自然の様子や生活の様子の変化に気付く。

思考力、判断力、表現力等の基礎

夏と比べて違いを見付け、分類する。季節の変化を捉え、絵や言葉、動作などを用いて分かりやすく表現する。

学びに向かう力、人間性等

身近な自然や生活に関する発見や、地域のお祭りに関わる経験などを通して、自分の生活を楽しくしようとする。

写真AC

子どもの意識と指導の流れ
(7時間)

こんな声や姿を学習につなげたいですね。

子供「お月見で、お団子食べたよ!  朝は、半袖だとちょっと寒いな。」
子供「給食で、栗ご飯が出たよ。  コオロギが鳴いているよ。 」
先生「夏から変わったところ を見付けに行こう!」

○なつからかわったところを、みつけにいこう!校庭編(1時間)

●校庭に、夏から変わったことを見つけに行く。

先生「夏はどんな様子だったかな?」
子供「夏は緑色だった葉っぱが、黄色くなってたよ」 子供「私のお気に入りの場所も変わったかな。」

目指したい子どもの姿・気付き

子供「夏から変わったものがいっぱいありそうだな。今度は公園に行って、夏から変わったものを探してみたいな。」

○ なつからかわったところをみつけて、しょうかいしよう!地域編(3時間)

●地域に、夏から変わったところを見付けに行く。(2時間)

子供「服に、何か実がくっ付いてきたよ。面白いな。」
子供「柿の木に、実がなっているよ。黄色だけじゃなくて、赤い葉っぱも見付けたよ。」

●公園で発見した変化を紹介し合う。(1時間)

子供「柿や栗を見付けたよ。夏より木の実がいっぱいあったよ。」
子供「きれいな色の葉っぱを見付けたよ。お気に入りだよ。木によって、いろんな色の葉っぱがあるんだね。」

目指したい子どもの姿・気付き

子供「葉っぱの色が変わったり、木の実が増えたりしたのは、夏から秋になったからなんだね。赤とんぼも、コオロギも、夏にはいなかったな。変わったことがたくさんあるんだね。」
先生「夏から秋へと季節が変わったんだね。」

○もっとあきをみつけて、しょうかいしよう!(3時間)

●地域に、秋を見付けに行く。(2時間)

子供「この前来た時より、葉っぱが赤くなったね。秋も変わるんだね。風も前より、ひんやりしたよ。」子供「前に○○さんが見付けた木の実を、発見したよ。」
クリックすると別ウィンドウで開きます。

●見付けた秋を紹介し合う。(1時間)

子供「前に探検したときよりも、風が冷たくなっていたよ。 秋の中でも、どんどん変わるんだね。」子供「カサカサの落ち葉の中に入ると気持ちよくて、お布団みたいだった」よ。
クリックすると別ウィンドウで開きます。

目指したい子どもの姿・気付き

子供「季節って、少しずつ変わるものなんだね。 上手に発表できてうれしかったな。また、いいもの見付けたいな。今度は、秋のものを使って遊びたいな。」
クリックすると別ウィンドウで開きます。
先生「今度は、秋と遊びに行こう。」

活動のポイント1 
教室環境を整えて、秋を満喫する。

生活科では、子どもが夢中になるための環境整備が重要です。校庭や地域で見付けてきた物やその写真などを置くスペースをつくり、普段から子どもが秋を意識できるようにしましょう。さりげなく秋らしいものを置いたり、子どもが発見してきた物を飾ったりして導入につなげることもできます。

〇教室に新発見スペースをつくる。

子供「わあ、すごい!私も見付けたいな。」子供「どこにあったの?」

〇子どもの意識を秋に向けさせるきっかけをつくる。

先生「クイズです。これは校庭のどこにあるでしょう?」
まつっぼっくり、キンモクセイのイラスト

イラスト/熊アート

『教育技術小一小二』2019年10月号より

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