小1国語「はなの みち」指導アイデア
教材名:「はなの みち」(光村図書 一年上)
指導事項:C ア、ウ
言語活動:A ア、イ
執筆/東京都公立小学校主幹教諭・須田美和子
編集委員/文部科学省教科調査官・菊池英慈、東京都公立小学校校長・河村祐好
目次
単元で付けたい資質・能力
①身に付けたい資質・能力
語のまとまりに気を付けて音読したり、場面の様子に着目して、登場人物の行動を想像しながら読んだりする力を身に付けます。
②言語活動とその特徴
「はなの みち」は、それぞれの場面ごとに大きな挿絵があり、子どもたちが物語の世界に入り込んで、楽しく読み進めていくことができる教材です。挿絵を活用して場面構成を考えたり、挿絵に出てくるものや色彩から、場面や登場人物についての想像を広げたりすることもできるでしょう。
本単元では、単元のゴールに音読劇を設定します。文章を音読するだけでなく、挿絵から想像した他の動物たちの会話を取り入れるなどしながら、楽しく自分たちの「はなの みち」をつくっていきましょう。
単元の展開(6時間扱い)
主な学習活動
(1時)
①挿絵を手がかりに、場所や季節、登場人物のイメージをふくらませる。
②どんなことを伝えたらみんなと仲よくなれるか話し合う。
③教師の範読を聞き、物語の大体の内容をつかむ。
(2時)
④「『はなの みち』の おんどくげきを しよう」という学習課題を設定する。
⑤音読劇をするには、どんなことを学習したらよいか話し合う。
→アイデア1 主体的な学び
(3時)
⑥第一場面から第三場面の様子や登場人物の行動について、挿絵を活用しながら、気付いたことを話したり、音読したりする。
(4時)
⑦第二場面と第四場面を比べ、違いを考える。
⑧くまさんと周りの動物たちの様子を想像し、会話を考える。
(5時)
⑨音読劇の会話を考え、役割を分担する。
⑩グループで、発表の練習をする。
→アイデア2 深い学び
→アイデア3 対話的な学び
(6時)
⑪音読劇を発表し合う。
⑫学習を振り返る。
アイデア1 必要な学習活動を自分たちで考えさせる
教材文を音読するだけでなく、自分たちが想像した動物たちの会話を入れた音読劇をすることを伝えます。一年生なりに、音読劇をするために必要なことを話し合うことで、主体的にその後の学習に取り組むことができます。
いろいろな動物さんたちが出てくる「はなの みち」の音読劇をつくって発表しよう。どうしたら、上手に音読劇ができるかな。
音読劇を見てくれる人がよくわかるように、大きな声で上手に音読したいな。
挿絵には、たくさんの動物さんたちがいるけど、お話には、くまさんの言葉しかないよ。ほかの動物さんにも、言葉があるといいんじゃないかな。
アイデア2 学んだことを生かして音読劇をつくる
前時までに学習したことを生かし、グループで音読劇の内容を考えます。
<おんどくげきの つくりかた>
①どうぶつたちの ことばを いれる ばめんを きめる。
②どうぶつたちの ことばを かんがえる。
③やくを きめる。(なれえたあ・くまさん・どうぶつたち)
④れんしゅうを する。
二場面か四場面かを選び、その場面に出てくる動物たちの会話を考えさせます。余裕があるグループは、両方の場面に取り組ませます。
イラスト/やひろきよみ 横井智美
『教育技術 小一小二』2019年5月号より