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書く力・想像する力・表現を楽しむ力を同時に伸ばす「AI未来作文」|子供たちが前のめりになる学級経営&授業アイデア #10

連載
子供たちが前のめりになる学級経営&授業アイデア

宮城県公立小学校教諭

鈴木優太
子供たちが前のめりになる 学級経営&授業アイデア バナー

学級経営と授業改善について、アナログとデジタル、それぞれのよさを融合しながら唯一無二の実践を続ける鈴木優太先生の連載です。子供たちが熱量高く、前のめりに学習したり活動したりする学級づくりや授業のアイデアを、毎月1本紹介します。今回は、作文指導の新アイデア「AI未来作文」を取り上げます。

執筆/宮城県公立小学校教諭・鈴木優太

新しい視点による作文指導

作文というと、多くは「過去」を書くものです。

でも、もし「未来」を書いたら?

子供たちは、まだ起きていない出来事を、まるで終わったかのようにいきいきと語り始めます。筆は軽くなり、行事に前のめりになります。「未来を書く」という発想が、子供たちの書く力と挑む力を育てるのです。

生成AIとの相性も抜群です。過去の体験がなくても書けるからです。題材が無限です。AIが提案する新しい表現との出合いが、子供たちの想像力を大いに刺激します。

これからの作文指導をアップデートする鍵、それが「AI未来作文」です。

「AIみらい作文」の授業風景

「未来作文」で行事前の意識が変わる

まだ迎えていない本番を、まるで終わったかのように書く

それが、「未来作文」です。

行事「後」に振り返る作文では「できた・できなかった」でとどまりがちですが、行事「前」に書くことで、意識は「こうなりたい・だからこうする」に変わります。このアイデアは、大阪の岡川陽介先生から教わりました。

音楽発表会が大成功だった自分を想像して、作文にしてみよう。

例えば、ある子は冒頭にこう書きました。

発表会は大成功でした。最後の曲が終わったとき、これまで練習を続けた自分に大きな拍手を送りました。

別の子はこう締めくくりました。

ドキドキしたけど、最後は笑顔で終われました。またやりたいです。

行事の日まで、子供たちはこの前向きなイメージに向かって動き出します。そして、本番を終えた後、自分の作文を読み返します。

あ、本当に書いた通りになってる!

ここはまだこれからだね!

努力の過程を受け入れ、成長を喜び合う姿があります。未来作文はなりたい自分を言葉にする時間です。ほんの5~10分間で、子供たちの数週間の行動を変える力があります。

AIモデルで教室に新しい風を吹き込む

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