「国語×図工×ICT」の新提案!デジタルツールで絵本をつくって「ハッピーえほん大賞」に挑戦しよう【PR】

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小学校の国語、図工、そしてICTを組み合わせた「絵本づくり」の授業アイデアをご紹介します。小学校教諭でGlobal Teacher Prize最終候補にも選ばれた岩本紅葉先生が、デジタルツールを使った絵本制作を通して、子どもたちの想像力と表現力を育む授業プランを提案。授業の流れやポイントを分かりやすく解説します。作った絵本はマクドナルド主催の絵本コンクール「ハッピーえほん大賞」へ応募可能! 子供たちの創造性を刺激する、楽しい授業づくりにぜひお役立てください。 

提供/日本マクドナルド

【提案者】岩本紅葉(いわもと・もみじ)
東京都新宿区立富久小学校主任教諭。2018年に東京新聞教育賞、2019年にICT夢コンテストにて文部科学大臣賞を受賞。プログラミングソフトでつくるプロジェクションマッピングや、ICTを活用した新しい図画工作科の授業実践などが評価され、教育界のノーベル賞と称されるGlobal Teacher Prizeで2020年に最終候補者の50人に選ばれた。著書に「よくわかる図画工作科 ICT・プログラミング活用事例集」(開隆堂出版)。
Instagram:https://www.instagram.com/momiji_iwamoto/
X:https://twitter.com/momiji_iwamoto

「国語」と「図工」の横断で行う絵本づくりの授業提案

絵本づくりは、コミュニケーションの輪を広げ、子どもの創造性や表現力を引き出すきっかけにもなりますし、デジタルツールと使うことでICT活用スキルも楽しく向上させられます。そこでこの冬、日本マクドナルドが主催する絵本コンクール「ハッピーえほん大賞」という機会を活用して、子供たちにデジタルツールで「絵本づくり」に挑戦する授業アイデアを提案したいと思います。 

「物語づくり」に関する国語科の単元は、小2・小3・小6と、低学年から高学年までにわたってありますし、また図工科では全学年を通して、該当する題材がありますので、今回の「絵本づくり」はどの学年でも取り入れられる実践にできると考えます。

「物語づくり」に関する国語の単元例
小2「おはなしのさくしゃになろう」(光村図書)
https://kyoiku.sho.jp/202523/

小3「たから島のぼうけん」(光村図書)
https://kyoiku.sho.jp/275828/ 
https://kyoiku.sho.jp/194667/

小6「物語を作ろう」(東京書籍)

図工の「お話や言葉から創造」する題材の例
小1「おはなし だいすき」(日本文教出版)
小2「おはなしから 生まれたよ」(日本文教出版)
小3「ことばから思いうかべて」(日本文教出版)
小4「言葉から感じて」(日本文教出版)
小5「言葉から思いを広げて」(日本文教出版)
小6「言葉から想像を広げて」(日本文教出版)

国語と図工の横断授業として、国語の授業で物語を考え、図工の授業で絵を描き、授業後にはコンクールに参加する!という目標を掲げながら、楽しく主体的な学びを促してはいかがでしょうか。

本記事では、仮に3年生を対象として、授業の流れを提案します。行う学年の発育段階によってワークシートの内容などはアレンジをしてください。

1.国語の授業(想定授業時間数/2時間)

①どんな絵本があるかな?

まず子供たちに、今までそれぞれの学年で国語の単元で学んできた絵本や、生活の中で読んだことがある絵本を発表してもらいます。教師は発表された絵本について板書します。

板書例

②お気に入りの絵本をみんなに紹介!

お気に入りの絵本について、以下のようなワークシート(A)にまとめて発表し合います。そして、それぞれの絵本の物語の組み立てについて考えます。

ワークシート(A)「お気に入りのえほんをしょうかいしよう」
「主人公は誰か?」を書き込み、次に物語の構成を以下の3つのくくりでまとめます。

はじめ・・・登場人物の紹介、物語のきっかけ

中・・・起こったできごと、誰が何を言ったりしたりするのか

おわり・・・登場人物が最後にどうなるか

最後に、「お気に入りの場面」の欄には、図工の時間との繋がりを持たせるため、ここに絵を描いてもらいます。

ワークシート(A)※下記ボタンよりダウンロードできます

③絵本の物語を考えよう

次に、組み立てを考えて自分なりの絵本の物語を書くためのワークシート(B)をまとめていきます。

ワークシート(B)※下記ボタンよりダウンロードできます

ワークシート(B)「えほんの物語をかんがえよう」
ワークシート(A)の時と同様に、3つの構成に分けて書いていきます。

・「はじめ」「中」「おわり」のまとまりに分けて書く。

・書き出しを考えるときは、いつの話か、どこの話かを書く。

・「中」のできごとを書くときは、だれが(主語)、何を(述語)が、分かるように詳しく書く。人物が話した言葉をかぎ(「」)を使って書くことを指導する。


(A)の時と同様に、最後には自分の想定する絵本の「おすすめの場面」の絵を想像して描いてもらいます。

このような形で出来上がったら完成です!

ワークシート(B)記入例

2.図工の時間(想定授業時間数/2ページの絵本なら2時間、4〜6ページの絵本なら4時間程度)

絵本の絵の製作に使用するツールとしてオススメなのは「Adobe Fresco(アドビ フレスコ)」です。https://www.adobe.com/jp/products/fresco.html

このアプリケーションは、無料で使える上、対応のOSとしてもiPadやWindowsなど様々な端末で使えるので、子供たちだけでなく先生方にとっても使いやすいアプリケーションだと思います。また、ペンのような表現から水彩絵の具のような多彩な表現ができるため、紙やキャンバスに描くような感覚で描画することができます。

既に物語を絵に表す題材に取り組んだことがある場合は、そのときの題材について冒頭で軽く振り返りをします。そして、前もって国語の時間に考えた物語をもとに、Adobe Frescoを使って絵本づくりに入っていきます。 

①Adobe Frescoで絵本のページのサイズを設定する

まず設定でカスタムサイズを選びます。


片面で描く場合は、仕上がりは応募サイズに合わせて「タテ175×ヨコ 124mm」をセットします。セーフティサイズ(端が切れない範囲)は「タテ165×ヨコ 114mm」となりますので、その中に描くように注意してください

両面で描く場合は以下のようになります。製本する時には本の「ノド」にあたる緑の場所は隠れてしまうことを、あらかじめ子供たちに伝えておきましょう。

②Adobe Frescoでどんな表現ができるかを試す

5~10分程度で、Adobe Frescoの基本的な使い方とともに、どんな表現ができるかについて、子供たちが知る時間をとりましょう。Adobe Frescoはペンやブラシの種類が豊富で、クレヨンのような質感から水彩画のような質感まで幅広く、アナログのような気分で描けるのが特徴です。ここで、「消しゴム」や「レイヤー」の使い方についても学べるようにします。

デジタルの良さは何度でも消すことができること。「消しゴム」で簡単に背景を消したり、塗りつぶしたりできることを伝えます。

そして「レイヤー」については、追加の方法とともに、「どのレイヤーをどう重ねたらどうなるか?」を、実際にやりながら試してもらいます。試してみた結果を、友達と発表し合いましょう。 

簡単にレイヤーを増やしていけることを学びます。

  

③実際にAdobe Frescoで絵を描いて文字を入れる

ペンツールで描画し、レイヤーとブラシを使って色を重ねて付けていきます。

ツールバーの「T」のボタンをクリックして、テキストを入れていきます。

文字を入れたら場所やサイズを整えて、全体のバランスを見ながらレイアウトを調整します。

このとき、縁をカットして製本するときに切れないよう、文字は実際のサイズより5mm程度内側に入れるようにすることも伝えます。

レイアウトが決まったら、最後は「公開と書き出し」→「書き出し形式」→形式「PDF」を選択→「書き出し」をすればPDFデータの完成です!

実際の小三児童の作品例の一部。このような形で描いていきます。低学年なら1枚絵や見開きのみでもOKです。

3.絵本の鑑賞

それぞれの絵本データが完成したら、子供たちで相互鑑賞してもらいましょう。

①ワークシート(C)に自分の絵本についてまとめます。

②クラウドに保存して絵本を読み合ったり、タブレットやモニターに作品を投影して発表し合ったりします。

③友達の作品のいいところを見つけ、ワークシートにまとめます。

ワークシート(C)※下記ボタンよりダウンロードできます

完成した作品を印刷して製本し、学級の本棚や図書室に展示して、授業が終わってからも読んでもらう機会をつくるのもよいでしょう。


以上、Adobe Frescoを使った絵本づくりの授業アイデアを提案しました。デジタルツールを活用して絵本という親しみある制作物をつくる活動は、子供たちの創造力と表現力を大いに引き出すことができると考えます。

ポイントとしては、まずデジタルツールを使うことで、従来の紙と鉛筆では表現しきれない多彩な色彩や質感を簡単に再現できます。これにより、子供たちは自分のアイデアをより自由に、そして具体的に形にすることができます。またレイヤー機能やブラシの種類を活用することで、絵の構成やディテールにこだわることができ、表現力も向上します。

さらに、デジタルで絵を描くことを通じて、現代のアート表現の一環としてのデジタルアートの重要性や可能性を学ぶことができます。

デジタルツールを活用した絵本づくりの授業は、子供たちの創造力や表現力を促進する有意義な取り組みになるでしょう。そして子供たちが作った力作・自信作は、「ハッピーえほん大賞」への応募を促してみてはいかがでしょうか。

マクドナルド「ハッピーえほん大賞」の詳細はこちら
↓↓↓

◆マクドナルド「ハッピーえほん大賞」の概要:
一般部門(年齢無制限)、子ども部門(中学生以下)の2部門で実施する絵本のコンクール。一般部門のグランプリ作品はマクドナルドの「ハッピーセットⓇ」のえほんとして2026年の展開を予定しています。

審査員/絵本作家の鈴木のりたけ氏、ザ・キャビンカンパニーほか
主催/日本マクドナルド
協力/小学館
公式HP/https://www.mcdonalds.co.jp/family/happyset/book/story-book-contest/

応募期間:11/30(絵本の日)~2025/1/15
贈呈式:2025年5月 予定

◆ご応募についてのお問い合わせ先:support@happyehon-contest.jp[開設期間:2024年10月15日(火)〜2025年1月31日(金)]

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