小5らくらくUnit 8「Who is your hero?」③【モトヨシ先生のスライドde外国語】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業
小5 モトヨシ先生のスライドde外国語

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 8「Who is your hero? ~ヒーローを紹介しよう」第3時(Who am I?クイズにグループで答えよう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 8「Who is your hero? ~ヒーローを紹介しよう」全8時の3時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

○単元のゴール
自分のヒーロー、あこがれの人を発表しよう。
○本時の目標
Who am I?クイズにグループで答えよう。

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
Who is your hero? My hero is ~. Why is ~ your hero? He/She is good at ~. およびその関連語句(always/usually/sometimes/never)などについて理解している。
〈技能〉
日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
相手のことをよく知るために、日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
相手のことをよく知るために、日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて、短い話の概要を捉えようとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、日本在住の外国出身の人について、短い話の概要を捉えようとしている。

【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
アルファベットの活字体の大文字・小文字について理解している。
〈技能〉

アルファベットの活字体の大文字・小文字を識別したり、その名前を発音したりする技能を身に付けている。

【話すこと】やり取り・発表
●知識・技能
〈知識〉
Who is your hero? My hero is ~. Why is ~ your hero? He/She is good at ~. およびその関連語句(always/usually/sometimes/never)などについて理解している。
〈技能〉
日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて Who is your hero? My hero is ~. Why is ~ your hero? He/She is good at ~. およびその関連語句(always/usually/sometimes/never)などを用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う(話す)技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている(話している)。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、日常生活やあこがれの人が得意なことなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを話そうとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、日本のヒーローについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
アルファベットの活字体の大文字・小文字について理解している。
〈技能〉
アルファベットの活字体の大文字・小文字を書く技能を身に付けている。

○言語材料
(表現)
Who is your hero? My hero is ~. Why is ~ your hero? He/She is~. He is good at ~. Oh, I see.
(語彙)一日の生活(get up など)、性格(active など)、頻度(always など)、スポーツ(baseball など)、楽器(recorder など)

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. 単元のゴール、本時のめあての確認
  3. ジェスチャー・クイズ2
  4. ゴースト・ゲーム
  5. Guess Who?
  6. デジタル教科書 複数文字の書き取り(小文字)
  7. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? などの質問をしてみましょう。

②単元のゴール、本時のめあての確認

単元のゴール、本時のめあてを確認しましょう。

単元の流れ
本時のめあて
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

③ジェスチャー・クイズ2

Picture Dictionary P20「一日の生活」のイラストの中から1つ選んで、ジェスチャーを行って当てさせる活動です。イラストの中からどのジェスチャーを行っているかを考えさせ、答えさせましょう。詳しくは前時のジェスチャー・クイズ1の内容を確認してください。

Picture Dictionary 一日の生活
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

本時のジェスチャー・クイズは、ちょっとした遊び心満載の活動です。前時と大きく違うのは、ジェスチャーを2人で行うことです。1人がイラストを選びますが、もう1人には伝えずに即興でジェスチャーを行います。ジェスチャーですから、もちろん無言です。

まずは教師とALTで手本を見せましょう。始める前に、何のイラストをジェスチャーで演じるか誰も分からない状態でスタートすることを、児童に伝えておきましょう。

教師のジェスチャーに合わせて、ALTは即興で反応して、同じイラストのジェスチャーと思われるものを演じます。しばらく演じてから、お互いに何を演じていたかを発表します。もしくは児童に、何を演じていたか予想させてもいいでしょう。

play soccerイラスト

(例1)
教師:サッカーボールをALTに向かってインサイドキックでパスを出す。
ALT:パスを止めて、教師に向かってパスを返す、など。
(ALTは、教師のジェスチャーを見て即興で演じます。もちろんパスを返すジェスチャーでなく、ゴールキーパー役になってシュートを決められたという演技でもよいでしょう)

演技が終わったところで、教師は児童に What gesture is this? と問うてみましょう。児童が予想したあとに教師、ALTが何を演じていたかを伝えます。まず、即興で演じたALTから答えます。ALTは、I play soccer. と答え、続いて教師が選んだイラストのジェスチャーを英語で I play soccer. と伝えましょう。

ウォームアップとしてもとてもよい雰囲気になる活動です。また、「1日の生活」の表現を楽しく学習することができます。そして、なにより小学生らしい発想の演技が見られること、間違いなしです(笑)。

次は教師と児童で行ってみましょう。

get up イラスト

(例2)
教師:お母さん役になって児童の部屋のドアを開け、時計を見たり、カーテンを開けたりして、児童を起こすジェスチャーをする。
児童:(読者の皆さんだったらどんなジェスチャーをするか、考えてみてください。)

例1のときと同じように答え合わせを行います。答え合わせを行った後は、必ず I get up. と全体で発話したり、個別に言わせたり、短時間で復唱する時間を設けましょう。ポイントは、短時間でさりげなく発話の機会を設けることです。そうすることで同じ単語を4回、5回と連続で発話するような強制的な練習とならなくなります。

次は、児童にイラストを選んでもらって、児童からジェスチャーを始め、ALT(教師)が即興で演じましょう。

wash the dishesイラスト

(例3)
児童:皿を洗っているジェスチャーをして、その皿をALTに渡す。
ALT:(読者の皆さんだったらどんなジェスチャーをするか、考えてみてください。)

Picture Dictionary P31に記載されているイラストのほとんどでジェスチャー・ゲームができます。

これまでに一番おもしろかった児童の演技は、do my homework です。教師が親の役で「宿題を早くやりなさい」というジェスチャーを行い、子供役の児童の部屋から出ていきます。児童役を演じていた子は、机でイライラして宿題のプリントをくしゃくしゃに丸めてゴミ箱に投げ捨てるという演技をし、クラス全体が大笑いでした。

④ゴースト・ゲーム

次の学習 Guess Who?Are you~? の表現も使うので、短時間で、ゴースト・ゲームで表現の復習を行います。ゴースト・ゲームの行い方は、説明動画をスライドに入れてあるので参考にしてください。

ゴースト・ゲーム
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

⑤Guess Who?

単元のゴールは「自分のヒーロー、あこがれの人を発表しよう」です。あこがれの人を紹介する表現に徐々に慣れていくことができるように、ヒントの英語とシルエットを提示してクイズを行います。

Who is this character?
シルエット
It's Mr. Simon.
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

シルエットを提示するのは、英語でのヒントをいくつか出した後にします。最初からシルエットを出すと、すぐに答えが分かってしまい、児童は英語のヒントに耳を傾けなくなってしまいます。

例1→アンパンマン
ヒント1:He is an anime character.
ヒント2:He can fly.
ヒント3:He is strong.
ヒント4:He is good at punching.
ヒント5:He likes bread. He doesn’t like Baikinman. など
ヒント6:(シルエットを出す)

ヒントの数は児童の様子を見ながら判断しましょう。ヒントをすべて出し終えたら、正解のキャラクターのシルエットを提示します。児童は Are you ~? の表現を使って教師に質問をします。ゴースト・ゲームを行ったのは、ここで表現を使うためです。

スライドには入れていませんが、アニメのキャラクターなどを問題にしたクイズは、児童たちが喜んで取り組むでしょう。いま人気のある有名人やアニメキャラクターなどで行うとよいと思います。実態に応じて工夫してみてください。

児童は、単元のゴールであこがれの人を紹介する英文を書いていきます。児童が使う表現を多く取り入れてクイズを行えるように考えてみました。それらの表現をたくさん聞くインプット活動を行っていきましょう。

答え合わせの後には、ヒントで使用した文章を提示して全体で発話するようにしましょう。

⑥デジタル教科書 複数文字の書き取り(小文字)(P93)

小文字のアルファベット3文字を続けて聞いて書く活動です。音声を挿入してあるのでそのまま使用できます。

複数文字の書き取り
mvp
パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

前時は、bvbdvdの3文字でした。本時はrle、vur、lrr、mvpとなるようにしました。最後のmvpは児童にどんな意味か聞いてみてもよいでしょう。

⑦ふり返り

本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。

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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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