「がん教育」外部講師授業で、がんを身近なものとして理解する教育を実現【PR】

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平成29年・30年改定の小・中・高等学校学習指導要領では、生活習慣病などの予防と回復等について学習する際に、小学校では「がんについて触れること」、中学・高等学校では「がんについても取り扱う」ことが明記されました。現在は、小中高の各学校において、児童生徒の発達段階に応じて、保健体育の授業で扱うこととされています。文部科学省は、専門知識をもった医療従事者やがん経験者等の外部講師を積極的に活用することが重要だとしていますが、実際には外部講師を招いてのがん教育の授業は、依然として一部の学校に留まっているのが実態です。そこで、がん教育の支援事業にも力を注ぐ保険会社のアフラックの担当者に、医療ジャーナリストの森まどかさんが、がん教育と外部講師の実際について話を伺いました。

PR/アフラック生命保険株式会社

「がん教育」外部講師授業で、がんを身近なものとして理解する教育を実現【PR】タイトル

なぜ、今、「がん教育」が必要なのか?

森まどかさん

 近年、「がん教育」の必要性について様々なメディアで目にする機会も増えていますね。その要因として、第一に、2006年にがん対策基本法が成立したことが挙げられます。国がどんな対策を講じるかを策定するがん対策推進基本計画の第2期で、がん教育について検討することが始まりました。

それから、日本では40年以上にわたって死因の第1位ががんで、毎年およそ100万人の方ががんと診断されています。同時に、がんの診断や治療の技術が進んだことによって、早期発見・早期治療をすれば治る病気になってきました。にもかかわらず、早期発見の機会、つまり、がん検診の機会を逃してしまっている方が多いということも背景にあります。

日本のがんの意識を大きく変えていくには、子どもの頃からがんについて正しく知る機会をもつことが大切であるという考えから、今、がん教育の必要性が高まったのではないかと思います。

御社(アフラック)では、早くからがんに対する啓発活動に取り組んでいますが、創業の想いなども含めてお聞かせください。

奈良 当社は、「がんに苦しむ人々を経済的苦難から救いたい」という想いから、日本で初めてがん保険を提供する保険会社として1974年に創業しました。以来、がん患者やそのご家族のお役に立ちたいという強い想いのもと、日本で最も長くがんとともに歩んできた保険会社としての強みを活かし、当社が向き合うべき社会的課題の解決を通じて、当社の存在意義を追求してきました。がんの啓発活動も、「がんになっても自分らしく安心して生きられる社会の実現」に向けた社会貢献活動として取り組んでいます。

実際問題として、自身もしくは家族ががんに罹患したら、誰しもが不安になると思いますが、これはがんとの向き合い方が分からず、先行きが見えないからこそ発生する心情だと考えています。全国がんセンター協議会の調査によると、がんの種類によって差はあるものの、多くのがんは早期に発見すれば約9割が治ります。ただ、日本人の2人に1人ががんになるこの時代において、がんに罹患しても自分らしく安心して生きていくためには、一人ひとりががんについて正しく理解するとともに、がん患者が尊厳を持って生きることのできる地域共生社会の実現が必要だと感じています。がん教育については、がんについて正しく知り、正しく恐れ、正しく備えるための第一歩になり得ると考え、当社では支援活動を行っています。

奈良知洋さん、森まどかさん写真

「がん教育」の現状と課題とは?

 がん教育の現状と課題についてどのように分析されていますか?

奈良 ある学会での報告によれば、外部講師による小学生へのがんの授業を通じて、がんが身近な病気であり、がん検診が大切であることなどの重要な知識と、がん経験者の「前向きな生き方」「周りの人との温かいコミュニケーション」などを印象付けることができ、授業前は「死」「怖い」というイメージをもっていたものの、授業後は「治るかもしれない」に変わり、身近な人ががんになったら「支える、励ます、いつも通りに接する」などの意識の変化があったりしたことが報告されています。このようなエビデンスから、がん教育および外部講師活用の意義および効果を推し量ることができます。

一方で、厚生労働省が設定している第4期がん対策推進基本計画の評価指標として、「外部講師を活用してがん教育を実施した学校の割合」という項目があります。2023年10月に公表された令和4年度における調査結果によると、外部講師を活用した授業を実施した学校の割合は、小中高において11.4%でした。都道府県別に見ると、積極的な地域もありますが、地域差が大きいのが実状です。

がん教育外部講師実施学校数

奈良 日頃、教育委員会や学校等の現場と接する中で、児童生徒の心に健康や命の大切さをしっかりと捉えさせるにあたり、児童生徒への配慮および発達段階に応じた授業ができる外部講師との接点、適切に授業の準備および児童生徒のフォローアップに対処できるがんへの正しい理解、そしてそれ相当の時間の確保について悩まれている教職関係者が非常に多いと感じています。

 外部講師によるがん教育は、実施すればよい結果が出ているけれど、まだ実施率は高くはないということですね。では、がん教育がどのような位置付けで行われているかを見ていきたいと思います。

現在、小学校では、体育科の保健分野の中にある「病気の予防」について学ぶ項目で、喫煙が心臓病やがんにつながるリスクがあることに触れてくださいと、文部科学省が示しています。生活習慣ががんを含めて様々な病気の因子になるので、がんにつながるような生活習慣にならないようにしようというのが目的だと思います。そういう意識付けをすることは非常に重要ですが、小学校の高学年にいきなり「がん」と言っても難しいのではないでしょうか。映画やドラマなどから「がんは怖い」というイメージをもっていたり、がんは予防できるということを理解できなかったりする子も多いでしょう。そう考えると、予防として触れるだけではなくて、がんについての体系的な説明というものが必要になってくると思うんです。今は6年生の女子が子宮頸がんワクチンの定期接種の対象にもなっているので、5・6年生でがんについてある程度の基礎的な知識を学ぶことは大切だと思っています。

奈良 そういう意味では、児童生徒の発達段階に応じた授業の実施が大切だと考えます。がん教育の実施に当たっては、健康教育の一環として行われることから、保健体育の領域とされていますが、特別活動、道徳、総合学習等、児童生徒の発達段階に応じて柔軟に組むことが大切だと思いますし、誰が講師を務めるのかも重要な論点だと考えます。外部講師に関しては、確かに専門的な知識や固有の経験に基づいた授業を実施できますが、それ以上に児童生徒と同じ目線に立ち、適切な距離感で腹落ちできる内容の授業やコミュニケーションが取れるかが大切だと感じています。実際に、がん経験者が講師を務める授業では、がんに罹患している身近な人との接し方について、児童生徒から質問や個別の相談を受けることも少なくありません。このような光景を見ると、先生方や私たちも、ご縁があってよかったなと心から感じます。

アフラックの「がん教育」支援とは?

奈良知洋さん

奈良 端的に言うならば、がん教育の企画から実施までの「相談サポート」をさせていただいています。がん教育については、がんについて正しく理解することができるようになること、そして健康と命の大切さについて主体的に考えることができるようにすることを目標としていますが、具体的な実施方法が定められているわけではありません。そのため、「何から始めたらいいのか」「児童生徒や保護者にどのような配慮が必要なのか」と、悩まれる先生方もいらっしゃいますので、その段階から接点を持たせていただき、その学校および対象学年の個別事情を汲んだ授業内容・講師選定の検討や、必要な配慮や準備の支援、そして必要に応じて当社独自のがん啓発ツールを提供させていただいています。

また、児童生徒へのがん教育を通じて、ご家族にも正しいがんの知識が普及できればと考えています。2023年3月に閣議決定された第4期がん対策推進基本計画では「誰もががんとともに自分らしく生きられるよう、すべての国民でがんの克服を目指す」ことが全体目標として掲げられていますが、国が定める5つのがん検診(胃がん・大腸がん・肺がん・乳がん・子宮頸がん)の受診率は、60%を目標としているものの、実態として、いずれのがん検診も目標値を下回っており、がんに対する正しい知識は児童生徒だけではなく大人にも必要だと感じています。そこで、当社が支援させていただくがん教育においては、2人に1人ががんになる時代を生きるために必要な知識のほか、治療期間中に受けられる公的支援制度や、がんに関する各種相談サービスについて記載した小冊子「大人も子どももがんを知る本」を児童生徒全員に配布させていただいており、児童生徒の周囲の大人のがん検診受診率の向上、がんの早期発見・早期治療にもつながればと思っています。

 そのように、家庭の中でがんの話題が自然と出るようになるのは、まさにがん教育の恩恵ですよね。

外部講師の派遣や様々なツールで支援

 御社のがん教育のサポート体制について詳しくお伺いいたします。具体的にどんなことをされているのでしょうか。

奈良 1つ目が、「外部講師と学校をつなぐ」サービスです。日本で最も長くがんと歩んできた保険会社として、当社にはこれまで培った、がん経験者との独自のネットワークがあります。医療従事者の講師もいれば、がん経験者の講師もいます。学校現場からは、外部講師との接点の持ち方やその後の段取りをどうすればよいか分からないという声も聞きますが、当社が関わらせていただくことで、各学校のニーズや児童生徒の発達段階に合わせて(子どもたちに授業をする)外部講師の選定や派遣をさせていただいております。

2つ目が、「がん啓発に関するツール」の提供です。当社は、47都道府県に留まらず政令指定都市やその他市町村等の地方自治体と連携したがん検診啓発活動や、業務提携先である全国の金融機関や郵便局等と協力しながらがん啓発の展示やイベントに取り組んでいることから、当社独自の様々なツール(資料、模型、パネル、ウェブサイト等)を保有しており、より効果的な授業に役立てていただけるよう、学校に貸し出しています。例えば、健康な方のピンク色をした肺と長年喫煙していた方の真っ黒な肺の模型を見比べれば、より視覚に訴えることができますので、子どもたちでもたばこは健康によくないということが理解できると思います。

喫煙者と非喫煙者との肺を比較する模型
模型をセットする設置パネルには、「たばこの煙には約60種類の発がん性化学物質が含まれている」「男性のがんの約3割がたばこが原因」「喫煙者は非喫煙者よりがんでの死亡リスクが2倍」などの情報が書かれている。

乳房の模型
乳がんの早期発見にはセルフチェックが何より大切。セルフチェックを練習するための模型で、学校にも貸し出ししている。しこりに気付くための適切な力加減や触り方があるため、実際に子どもたちに触って体験してもらう。



小冊子「大人も子どももがんを知る本」
がんの現在、がんの予防、がんの治療、がんの痛みをとるの4章から成り、子どもにも分かりやすい言葉で解説。例えば、「がんは早期なら完治する」のページでは、早期なら約9割が治る、がん全体の約6割が治るとあり、子どもがイメージしやすい明快な数字で説明。東京大学大学院医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授・中川恵一著。

奈良 パネルを廊下などに掲示しておくと、多くの子どもたちが休み時間に見てくれます。また、先述した小冊子「大人も子どももがんを知る本」の配布も、手元に残るので効果的な授業に役立てていただけるツールの1つですね。

そして、3つ目として、事前打合せを通じた学校側と外部講師の認識合わせです。このプロセスが無ければ、外部講師も児童生徒たちへの理解が不十分となりますし、学校側も必要なフォローアップ等が難しく、児童生徒の心に健康や命の大切さをしっかり届けることができません。

事前打合せでは、授業当日の段取りだけではなく、がん教育もしくは関連する内容(健康・命の大切さ等)をこれまでにどの程度されているか、今回の授業を通じて児童生徒に何を感じさせ何を考えさせたいか、児童生徒の日頃の様子や配慮すべき点は何か、保護者への案内がどのような状況なのか等を確認したうえで、授業内容の調整をさせていただいています。聞くところによると、他の外部講師の中には、本業が忙しく事前打合せの時間が取れない方もいるようですが、児童生徒のため、そして先生方の不安が払拭されるよう、事前打合せを通じた丁寧なサポートを心がけています。

 単に「がん教育」というパッケージをお届けするのではなくて、その学校に合ったものを学校と一緒に作り上げていくという感じなんですね。

奈良 はい。がん教育をやらないといけないと分かっていても、どう進めたらよいかが分からず困っているというお声を聞きます。特に小学校だと、外部講師に授業をしてもらうにしても、その講師の説明や進め方が、児童に分かりやすいのかを懸念し、外部講師の活用を躊躇される先生もいらっしゃいますが、当社では、イラストは多めで文字が少なめのスライドを用いたり、「がんは日本人の何人に1人がなる?」等のクイズを交えたりしながら授業を行うなど、児童たちに寄り添った外部講師をご紹介させていただいていますので、当社の様々なツールと併せて授業を企画し実施できればと思います。また、当社では「なるほどなっとく がんを知る教室」というウェブサイトもご用意しています。学校の授業をイメージしたウェブページになっていて、国語、算数、理科、社会、保健体育など、教科のようなイメージでそれぞれ学べるようになっているのが特徴です。子どもたちが興味を抱きやすいようにクイズもあります。学校のICT端末を使って、先生方主導でこのサイトを活用いただくのも一案です。

ウェブサイト「なるほどなっとく がんを知る教室」
https://cancer-classroom.com/
子どもが親しみやすいように、教科別にがんを学べるような構成になっている。算数は「数字が教えてくれるがんのこと」、理科は「技術開発が進む、がん医療」、社会は「がんと生きる社会をつくる」など。

 すばらしいですね。学校現場に寄り添いながら一緒になってがん教育をつくっていくというサポートは、先生方にとって非常に心強いものではないかと思います。お忙しい先生方にとってがん教育の授業をつくる負担が軽減されますし、先生のがんの知識がアップデートされることによって、ご自身の健康マネジメントにも役に立つのではないかと思います。

がん教育がもたらす未来

 最後に、今後のがん教育へ期待することは何でしょうか。私が考えるのは、人は誰しも健康なときと病気のときがある、そこに対して安心できる医療があり、そして、今の医療技術だったら病気になってもまた健康になれる、その繰り返しで人生を生きていくということを、小学生のうちから知ってもらいたいということ。それから、健康のリテラシーですよね。正しい情報をしっかりと身に付けることによって、がんの早期発見につながる。そして、医療の進歩はもとより、一人ひとりの取組によっても将来のがんの生存率はもっと上がっていくということを期待したいです。

奈良 日本人の2人に1人が罹患することを考えると、がんはとても身近な病気です。がん教育の受け手となる児童生徒たちが、がんについて学ぶことで、児童生徒自身もしくは大切な人ががんになっても、それぞれが自分らしく安心して生きられる社会の実現につながってほしいと思います。

人は、「分からない」「先行きが見えない」ことに対して不安を感じますが、当社が掲げるブランドプロミス『「生きる」を創る。』に沿い、その不安を少しでも取り除き、自分らしく安心して生きていただくためのお役に立てるよう、当社ならではのリソースを積極的に活用してサポートしていきたいと思っています。

奈良さんと森さん

アフラックのがん教育支援を活用しよう!

「何から始めたらいい?」「外部講師はどうする?」「保護者にどう案内する?」などの、がん教育に関するあらゆるお悩みをサポートします。児童生徒対象の授業、教職員の研修、いずれも対応しています。

●外部講師の紹介
医療従事者、がん経験者など、授業の内容に最適な外部講師を紹介し、授業の内容を企画・提案します。

●がん啓発ツールの提供
がん学習パネル、肺がん模型、乳がん検診体験模型、がん教育小冊子等の、児童生徒の理解が深まる啓発ツール類を提供します。

がん教育の実施を検討している学校は、問合せフォームからご連絡ください

<アフラックのがん教育支援>お問合せフォーム
(二次元コードでもアクセスできます)

My Special Aflac Duck
米国アフラックとロボットベンチャーが、小児がん患者のために開発したアヒル型ロボット。小児がん患者と医療関係者とのコミュニケーションツールとして、病院に寄贈している。
「楽しい」「悲しい」など、患者がそのときの感情に合ったバッジを胸にかざすと、アヒルが鳴き声で気持ちを代弁してくれる。

<プロフィール>

森まどかさん

森まどか
医療・健康・介護を専門とするCS放送局のキャスターを経て、医療ジャーナリストとして独立。報道・情報番組での解説、WEBメディアでの執筆、シンポジウムのファシリテート等に加え、「がん」啓発に関する医療コンテンツの企画・プロデュースは20年を超える。日本医学ジャーナリスト協会正会員。


奈良知洋さん

奈良知洋
新卒でアフラックに入社後、営業ライン、全社プロジェクトチーム、人財戦略部等での業務を経験。高校時代にがん教育を受けた影響から、社内公募制度を活用し、社会公共活動推進室に異動。がん患者や家族を取り巻く様々な課題を社会全体で解決するための「キャンサーエコシステム」の構築を推進するプロジェクトの中で、がん教育の推進に携わる。


<参考資料>
文部科学省「学校におけるがん教育の在り方について(報告)」(平成27年3月)
厚生労働省「第4期がん対策推進基本計画について」(令和5年4月)
文部科学省「文部科学省におけるがん教育の取組について」(令和4年10月)

取材・構成/長 昌之 撮影/岡本明洋

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