小3らくらくUnit 7「This is for you.」③【モトヨシ先生のスライドde外国語活動】
ゆたかな言語活動を行うためにICTを活用した授業が求められる外国語活動。しかし、様々なツールや教材を切り替えながらでは、手惑う場面もしばしばでしょう。本好利彰先生がこれまでの授業で作成してきたパワーポイント(スライド)教材は、これひとつ、授業の導入から終末までモニターに映すだけで授業を組み立てられる”お助け教材”です。「モトヨシ先生のスライドde外国語活動」で外国語活動の授業を、らくらくクオリティアップ!
今回は、Let’s Try! 1 Unit 7「This is for you. カードを送ろう」第3時のらくらく授業の進め方です。
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学准教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学校3年生の「Let’s Try! 1」のUnit 7「This is for you. カードを送ろう」全5時の3時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
【本時の目標】
欲しい形をお店で注文しよう。買った形でクイズを作ってクイズを出し合おう
【単元のゴール】
「ありがとう」を伝えたい人にThank youカードを作って、紹介しよう!
【単元の目標】
〇日本語と英語の音声の違いに気付き、形の言い方や、欲しいものを尋ねたり答えたりする表現に慣れ親しむ。(知識及び技能)
〇欲しいものを尋ねたり答えたりして伝え合う。(思考力、判断力、表現力等)
〇相手に伝わるように工夫しながら、自分の作品を紹介しようとする。(学びに向かう力、人間性等)
【言語材料】
○相手に伝わるように工夫しながら、自分の作品を紹介しようとする。(学びに向かう力、人間性等)
○want, this, a, for 状態・気持ち (big, small) 形 (square, rectangle, star, diamond), bus, flower, shop, balloon, house, car, candy 動物 (dog, cat, panda, mouse, bear)
[既出]I like (blue). Do you like (blue)? Yes, I do. / No, I don’t. I don’t like (blue). What (sport) do you like? How many(apples)? 形、色、数 (1~30)、tree
単元の流れ(例)
- 挨拶
- 形、色の復習
- チャンツ
- Let’s Listen
- めあての確認
- ショッピング活動
- クイズ
- ふりかえり
各活動の流れ
本時(3時間目)と次時(4時間目)は、形カードがたくさん必要になります。ワークシートをダウンロードできるようにしてありますので活用してください。実際に私が行った時には、長方形以外は、正方形の枠に1枚目だけあてて重ねて何枚かいっしょに切りました。専科で指導している時は、児童にはお願いできませんが、担任であるとちょっとした朝の時間や休み時間、昼休みに児童といっしょに準備することも可能であると思います。たくさんの枚数が必要となりますので、事前に準備をするとよいと思います。
①挨拶
挨拶のあとに Unit 5 までに学習した What ○○ do you like? 等の質問を児童にしてみてもよいでしょう。
②形、色の復習
前時に行った単語の復習を行いましょう。詳しくは前時の説明をご覧ください。
●Clapping Game(レベル1・レベル2)
●気持ちを合わせてone two+形
③チャンツ
チャンツをいきなり行うのではなく、一度アカペラで教師が手拍子を付けて行ってから、音声ありのチャンツを行った方が、児童も自信をもって取り組むことができます。スライドを活用しながら行ってみましょう。
1度目が終わったら、スピードアップしたバージョンも行ってみましょう。
④Let’s Listen 誰の作品かを聞いて、線で結ぼう。
Open your textbooks to page twenty nine.
Get your pencil and ruler.
リスニングを行う前に児童と質問をしてやり取りを行いましょう(登場人物の名前や色や形を聞いたり、クリスマスが好きかどうか聞いたりしてみる)。
クリックすると順番に質問事項が出てくるので、児童とやり取りしながら進めてみてください。
⑤めあての確認
⑥ショッピング
形を組み合わせて下書きの絵を描き、友達同士でクイズを出し合う活動です。まずは、スライドで活動内容を説明していきましょう。私は日本列島をスライドで提示しました。
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絵を描いたふりをしてクリックをしていきます。今度は日本列島を描くのに○や△などの形がいくつ必要か注文シートに書いていくデモンストレーションを児童に見せていきます。
I have a quiz for you today. What’s this?(クリック)
日本?
Yes, this is Japan. This is your 注文シート.
I am going to go shopping to buy shape’s cards.
I need one green circle, three green rectangles and one green diamond.
必要な形を注文書に数字を記入していくところを見せます。
教師:お客さん(注文書を持って) ALT:店員
Hello. What do you want?
A green diamond, please.
How many?
One, please.
Here you are.
Thank you.
お店でのやり取りを一通りデモンストレーションしたら、色が4色(緑・黄・赤・青)以外は、白を手に入れて色鉛筆で色を塗るように指示しておきましょう。スライドで説明しましょう。
また、活動で扱う表現をショッピングの活動の前にLet’s say it together.と言い、流れを再度確認するとよいと思います。
移動の仕方は前時と同じやり方で進めましょう。前時は自分が欲しい形を1つだけ買い物をして、教科書の余白に貼り付けました。今回はクイズを行うため枚数も多くなります。またショッピングの理由も、前時は自分のため、本時はクイズを出題するためと目的も変わってきます。
前時の席移動と同じ要領で進めることで、児童も安心して活動を行うことができます。また、教師も前時の活動を生かせるので、教師の英語での説明も減ります。
⑦クイズ
ショッピングで買った形をワークシートに貼り付けて、クイズを児童が出し合います。あまりにも簡単なクイズは、下の図のようにラミネートした紙に穴をあけたものを何枚か準備しておくとよいでしょう。私が実際に行った際は、全員分準備しておきました。実態に合わせて準備をしておきましょう。
児童同士でクイズを出し合える機会を多くするようにしましょう。下の図のように児童が席を移動してもよいでしょうし、自由に歩き回りながらクイズを出題し合ってもよいでしょう。実態に合わせて行ってみましょう。
机間指導をしながら
●日本語と英語の音声の違いに気付き、形の言い方や欲しいものを尋ねたり答えたりする表現に慣れ親しむ。(知識及び技能)
⑧ふりかえり
本時のめあてから振り返りを行いましょう。児童の感想を全体で共有し、称讃しましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科准教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。
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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子