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【授業アイディア】一年生はじめての生活科~自己紹介と学校探検~

2019/3/18

生活科を長年研究されている千葉県市川市立公立小学校教頭 藤木美智代先生に小学一年生の生活科「はじめての授業」として、自己紹介と学校探検のアイデアをお伺いしました。

発表する子どもたち

みんなの前で話せるようになろう

自己紹介でウォーミングアップ

はじめての小学校。いろいろな幼稚園や保育園から集まってきた一年生。まずは、簡単な自己紹介をし、クラスの一員として自分のことを知ってもらい、みんなと仲よくなることが大切です。いろいろな遊びやゲームを通して少しずつ仲よくなったころ、また改めて自己紹介をするとよいでしょう。
自己紹介は、一年生なのであまり難しくないものにしましょう。しかし、これからの学習の基礎として、全員に向けて一人で話すという体験は大切です。また、この体験が次の単元「がっこうたんけんに しゅっぱつ!」に役立っていきます。

まず、一人一枚画用紙を配り、表に大きく名前を、裏に好きなものの絵を3つ描かせます。一人ずつ前に立ち、画用紙の名前のほうを見せ、「これから、わたし(ぼく)の自己紹介をします。名前は、○○□□です」と言います。次に、画用紙を裏にして、「わたし(ぼく)の好きなものを発表します。1つ目は△△△です。2つ目は☆☆☆です。3つ目は○○○です。これでわたし(ぼく)の発表を終わります」というふうに、話型に沿って話をします。簡単ですが、“最初と最後の挨拶がちゃんとできること”“大きな声ではっきり伝えること”を達成させるのが目的です。
この後、画用紙の名前のほうを見せながら、みんなばらばらに歩き、出会った二人組で、「好きなものはなんだ?」と言い合い、当てっこをします。当てられなかったものをもう一度見ることで、友達の理解が深まります。ゲームをしながら、いつの間にか言語による交流活動ができるようになります。

「がっこうたんけんに しゅっぱつ!」

私のクラスでは、一年生最初の単元は学校探検です。この単元のねらいは、学校の施設に関心をもち、施設の特徴やそこで働く人に気づくとともに、自分の学校に愛着をもつことができるようになることです。廊下の歩き方、部屋への入り方、出会った人との挨拶の仕方なども合わせて学習します。
ここでは、コース別に学校を探検し、そこで見つけたものの中から一つを他のコースの友達に紹介するという活動にします。紹介の仕方として、「3(スリー)ヒントクイズ」というものを取り入れました。それぞれのコースしか探検していないので、見たこともないものを相手に紹介することになり、とても盛り上がります。
私は、この単元を国語の「はなしましょう、ききましょう」という単元と合わせて行い、言語力の育成もめあてにしました。

1:コース分けは学年全体で協力を

学年が3クラスであれば、3人の担任がいるので3コース設定できます。クラスの子をA、B、Cの3グループに分け、コースを選ばせます。名簿を作成し、他クラスの子も、きちんと把握することが重要です。

A:体育館、音楽室コース(一組の先生)
B:家庭科室、図工室、図書室コース(二組の先生)
C:保健室、理科室コース(三組の先生)

一組の先生は、一組のAコースの子、二組のAコースの子、三組のAコースの子を担当して探検に行きます。二組の先生は、一、二、三組のBコースの子担当、三組の先生は、一、二、三組のCコースの子担当といった感じです。

2:導入

生活科の時間を学年で統一し、その時間には教室を移動して学習します。一組の教室に、Aコースの子、二組の教室にBコースの子、3組の教室にCコースの子が集まります。
「これから行くお部屋は、○○室と△△室です。どんなお部屋か、探検します。いろいろなものを見て、何をするお部屋か考えましょう。そこで、面白いなと思うものを一つ見つけてね。あとで、あてっこクイズをしましょうね」という導入を行います。
廊下の歩き方、部屋への入り方、出会った人との挨拶の仕方なども、移動の中で身につけられるよう、事前に教えます。

3:いよいよ学校探検

コースを探検しながら、他のコースの友達に紹介したいものを見つけさせます。難しいものや、危ないものは選ばないようにしましょう。何に使うかわからないようなものは教師が説明します。一つに決めたら、その場で絵を描くようにします。

4:「3ヒントクイズ」の作成

探検が終わったら、他のコースの子たちに知られないように「3ヒントクイズ」をつくります。紹介したい一つを連想させるヒントを3つ考えます。Aコースのクイズの作り方の指導は一組の先生が、Bコースは二組の先生、Cコースは三組の先生が指導します。クイズの練習もコース別の教室で行い、教師が見本を示すとよいでしょう。
「わたしは、家庭科室で見つけたものを紹介します。
【1】それは、丸くて、持つところがあります。
【2】それは、大きくて重たいです。
【3】それは、うちでもおかあさんが目玉焼きを作るのに使っています。
さて、何でしょう」といった感じです。お互いのクイズ作りの過程を知らないと、クイズ出題のときに新鮮味があり盛り上がります。

5:見つけたものをクイズで発表

いよいよクイズ出題です。発表はクラスごとに行います。まずは、なんという教室に行ったのか、そこは何をするところなのかを紹介します。次に「3ヒントクイズ」です。Aコースのクイズには、BとCのコースの人だけが答えます。Aコースの人に回答権はありません。3ヒントを出しても当たらない場合は、質問攻めにして当てていくということもできます。例えば、「その色は何色ですか?」「それは、餃子やハンバーグも焼きますか?」など。答えが出ず降参となったら、答えを教えます。答えの後にそれを紹介したい理由を説明できるとよいですが、難しければ教師がサポートしてあげてもよいでしょう。

『小一教育技術』2016年4月号より

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