小2生活「いいとこ見つけた ぼく・わたしの町」指導アイデア
執筆/愛知県公立小学校教諭・綿貫節子、愛知県公立小学校教諭・中野路子
編集委員/前・文部科学省教科調査官・渋谷一典、文部科学省教科調査官・愛知淑徳大学准教授・加藤智、愛知県公立小学校校長・稲田あけみ
目次
期待する子供の姿
知識及び技能の基礎
地域の人や場所と関わる活動を通して、町のよさを知り、自分たちの生活が地域の人や場所と関わりをもっていることに気付く。
思考力、判断力、表現力等の基礎
地域の人や場所と関わる活動を通して、地域の場所やそこで働いている人々と自分たちの生活との関わりについて考えることができる。
学びに向かう力、人間性等
地域の人や場所と関わる活動を通して、自分たちの住む町に親しみや愛着をもち、地域の人や場所に進んで関わろうとする。
単元の流れ(21 時間)
学習の流れ
みんなの家の近くに行ってみよう(4時間)
【寺・神社コース】【畑・卵コース】【店コース】
評価規準等
態 知らない場所や人に関わることへの関心や期待をもちながら、それらと繰り返し関わろうとしている。
※評価規準等の知=知識・技能、思=思考・判断・表現、態=主体的に学習に取り組む態度の観点を示しています。
○もっと町のことを知りたいな(1時間)
評価規準等
思 地域の場所や人々を思い起こし、地域の様子について友達と交流している。
町探検にいこう(3時間)
- 3つのコースに分かれて行く。
町のことが分かったね(4時間)
評価規準等
知 地域には、さまざまな場所があり、そこで働いている人が自分たちの生活に関わっていることに気付いている。
思 探検で分かったことや疑問に思ったことを友達と伝え合い、行きたい場所や会ってみたい人を思い描きながら、次の探検の計画を立てている。
※町探検にいこう(3時間)・町のことが分かったね(4時間)共通
もっと町の「いいところ」をたくさん見付けようよ(7時間)
評価規準等
知 地域の場所や人々が、自分たちの生活をよくしてくれていることに気付いている。
思 地域の人々と自分たちの生活との関わりについて考えたことを表現している。
態 地域の場所や人々に応じて、適切に接しようとしている。
町の「いいところ」を家の人に紹介したいな(2時間)
評価規準等
態 地域の場所や人々への親しみや愛着をもって、それらに進んで関わろうとしている。
活動のポイント1
地域の特性を生かし、地域の人との関わりがもてる活動にしましょう
地域の環境を生かして
「子供たちはどんなことに興味・関心があるのか」「地域のなかでどんな生活経験をしているのか」など、まずは、地域を子供の視点で見直しましょう。
〈地域の環境を生かす素材〉
- 季節を体感しながら遊ぶのに適切な場所
- 多様な人々との出会いができ、公共性を学ぶのに最適な場所
- 地域で働く人の思いや温かさに触れるのに適切な店や施設
地域の人との出会いを大切に
- 探検先の方から地域への思いを聞くことで、地域を自分との関わりで捉えることにつながります。自分たちのために一生懸命働いてくれていることに気付き、地域がより身近なものへとなっていきます。同時に、子供たちの心のなかには、「私も」と夢や希望をもつきっかけになる場でもあります。
- 必要に応じて、探検先との打ち合わせをしましょう。何を子供たちに学ばせたいのかを明確にし、お願いしておくことで学びがぶれません。
活動のポイント2
「体験活動」と「表現活動」を繰り返し、気付きの質を高めていきましょう
イラスト/高橋正輝
『教育技術 小一小二』2021年10/11 月号より