小1生活「むかしからつたわるあそびをたのしもう」指導アイデア

執筆/青森県公立小学校教諭・石橋美帆
編集委員/前・文部科学省教科調査官・渋谷一典、文部科学省教科調査官・愛知淑徳大学准教授・加藤智、青森県六ヶ所村教育委員会・学務課指導グループマネージャー・木村智

期待する子供の姿

知識及び技能の基礎

昔から伝わる遊びを楽しむ活動を通して、昔から伝わる遊びの面白さやみんなで遊ぶことの楽しさ、自分自身のよさや可能性に気付く。

思考力、判断力、表現力等の基礎

昔から伝わる遊びを楽しむ活動を通して、遊びを工夫したり、みんなと楽しく遊んだことをふり返り表現したりすることができる。

学びに向かう力、人間性等

昔から伝わる遊びを楽しむ活動を通して、みんなで遊ぶと生活が楽しくなることを実感し、みんなと関わりながら生活しようとする。

単元の流れ(9時間)

○昔から伝わる遊びで遊んでみよう(3時間)

  • 昔遊び名人に遊び方を紹介してもらう。
  • 名人の真似をして遊んでみる。
  • 昔遊び交流会で地域の方と一緒に遊ぶ
子供「名人みたいにできるようになりたいな。」

評価規準等
 昔から伝わる遊びの面白さに気付いている。
 みんなで楽しく遊びたいという願いをもち、粘り強く取り組んでいる。

※評価規準等の=知識・技能、=思考・判断・表現、=主体的に学習に取り組む態度の観点を示しています。

○遊び名人になろう(3時間)

  • 家の人に聞いた昔遊びが上手になるコツについて発表する。
  • 調べてきたコツを使って練習する。

評価規準等
 コツを比べたり、試したりしながら遊びを楽しんでいる。

○昔遊び発表会をしよう(2時間)

・家の人に発表する遊びを選び、発表する準備をする。
・家の人に昔遊びを教えながら一緒に遊ぶ。

子供「コマは前に投げるようにすると回るんだよ。」

評価規準等
 みんなで遊ぶことの楽しさに気付いている。
 友達のよさを取り入れたり、自分との違いを生かしたりして、遊びを楽しくしようとしている。

○昔遊びをふり返って、できるようになったことを見付けよう (1時間)

  • 写真を見ながら昔遊びの活動をふり返る。
  • 自己の変容をふり返る。
活動の振り返りを書く子供

評価規準等
 遊びを工夫したり、友達と遊んだりしたことをふり返り表現している。
 自分自身のよさや可能性に気付いている。

活動のポイント1 
多様な学習活動を展開しよう

生活科では、見付ける・比べる・たとえる・試す・見通す・工夫するなどの多様な学習活動を意図的に取り入れるようにします。コマであれば、地域の方からコツを教わることで「見付ける」活動、身近な人に聞いて調べたりすることで他のコツと「比べる」活動、技の習得に向けて「試す」などの学習活動が考えられます。

また、うまく回せずに困っている子供の様子をタブレット端末などを使って動画撮影し、うまく回している子供の様子と比べることで、回し方の違いに気付けるようにする工夫も考えられます。そして、昔遊びを楽しむために、練習したり、技を習得したりするだけではなく、人に聞いたり、教えたり、遊び方やルールについて考えるなど、みんなで楽しく遊ぶために大切なことを気付けるようにすることも大切です。

このように、多様な学習活動を展開することで、気付きが確かなものとなったり、新たな気付きを得たりすることが期待できます。

名人と子供たち

子供「名人はどうやって回しているのかな?」【見付ける】
子供「友達はどんなコツを聞いてきたのかな?」【比べる】

活動のポイント2 
深い学びにつなげる教師の言葉がけを工夫しよう

子供たちがふり返っているときや悩んでいるときに、いかに子供たちから気付きを引き出すかが大事です。教師の言葉がけによって、無自覚な気付きが自覚的になったり、一人ひとりに生まれた個別の気付きが関連付けられたり、自分自身についての気付きが生まれたりします。

このような気付きの質を高めるための言葉がけが、深い学びにつながります。

〈言葉がけの例〉

教師「どうしてコツを変えようと思ったの?」【問いかけ】子供「だって、○○ちゃんが違うコツを使ってコマを回していたからだよ。」教師「そうなんだ。まねっこしてみるといいかもしれないね。【促し】
子供「うまくいかないな。」教師「コツを変えてみたらどうかな?【示唆】子供「コマの回し方が違うかもしれない。」
教師「上手に回せるようになったんだね。どうして上手になれたのかな?【問い返し】子供「あきらめずに何度も練習したからかな。」

評価のポイント 
コツを見付けたり、試したりするなどの具体的な姿を評価しよう

評価をするためには、評価規準を子供の具体的な姿で設定し、見とることが大切です。教師が多様な学習活動である見付ける・比べる・たとえる・試す・見通す・工夫するなどを単元の計画に位置付けることで、子供の変容をしっかり見とることができます。

教師「この時間は、遊びを工夫する場面だから、コツを比べたり、試したりしながら、遊びを楽しんでいる子供の具体的な姿を想定しておこう。」
子供「コマは腰を落として回すといいって聞いたよ。やってみよう。」
子供「なんであの子のコマはあんなによく回るのかな。」

イラスト/高橋正輝

『教育技術 小一小二』2021年10/11 月号より

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