• 勉強マーク小学館ロゴ
  • facebookアイコン
  • twitterアイコン

【個人面談】保護者から信頼を得る回答とは

2019/7/2

子どもの成長は、家庭と学校との両方のサポートがあってのもの。保護者が家庭で何か困ったときに、担任へ相談してもらえる関係づくりをこころがけましょう。ここでは、学期の個人面談でよく出される保護者からの質問と、そのベストな回答例を紹介します。

監修/千葉県私立小学校教諭 松尾英明
兵庫県神戸市立公立小学校教諭 中村 力
東京都公立小学校教諭

「朝、自分で起きられないのですが、どうしたらいいですか?」

×NG回答例

ご家庭でしっかりしつけてください。だらしないのは、普段の生活習慣のせいです。

◎BEST回答例

子どもの課題がお母さんの課題になっていますね。本人を困らせましょう。遅刻してもかまわないので、自分で目覚ましをセットして起きるのを待っていてください。子どもが怒っても「自分のことは自分でね」と放置してください。遅刻に対しては、それを理解したうえで、こちらで指導しますのでご安心ください。

保護者に責任を押し付けたり、負担を求める回答は避けましょう。あくまで学校でもサポートする姿勢を見せることが大事です。(松尾英明)

「子どもにもっと本を読ませたいのですが、どうすればいいですか?」

×NG回答例

たくさん本を買って与えてください。家庭学習に読書の時間をとりましょう。

◎BEST回答例

寝る前に毎日家で読み聞かせをしてはいかがでしょうか。まずは本が楽しいものであると認識させることが先です。できるだけ両親が読書している姿を見せ、リビングにも本を置いてあげてください。でも、子どもが自然に手を伸ばすまでは、放置します。文学作品を無理にすすめたりすると、押し付けを感じて二度と読まなくなるので注意してください

子どもに読書を強制したり、大人が選んだ本を押し付けるのは逆効果であることを、ていねいに伝えてあげましょう。(松尾英明)

「忘れ物をしていませんか?」

×NG回答例

忘れ物が多くて学校でも困っています。おうちでもっと見てください。

◎BEST回答例

確かに忘れ物は多いのですが、学校では、朝の会でチェックをしたり、連絡帳に忘れ物を書かせたりといった指導を続けています。最近は自分で意識できることも増えてきました。ただし、授業に関係するものが揃わずに困る場面もあるので、もうしばらく、学校と家庭両方での声かけが必要だと思います。連絡帳にも引き続き書かせますので、おうちでもチェックする習慣づくりをしていただけると助かります。

忘れ物が多くて・・・。学校とご家庭と両方で声かけしていきましょう。
イラスト/大橋明子

保護者が仕事で忙しいなど、さまざまな理由があって、忘れ物が多いのかもしれません。改善を家庭に丸投げしても解決しません。保護者が忘れ物を気にかけていること自体がチャンスだと捉え、保護者ごとサポートする気持ちで、担任との協力を仰いでみることが大切。(中村力)

「うちの子、ちゃんと友達の輪に入れているでしょうか?」

×NG回答例

ちょっと心配ですね。人間関係が苦手みたいですし。もっと積極的に輪に入るようにご家庭でも話してみてください。

◎BEST回答例

大丈夫です。学習中には、さまざまな子どもが交ざるように活動していますし、その中でも自然に交流ができています。特に中学年以降は、特定のグループに所属しているほうが、実は友人関係のトラブルが増えます。一人でいられるのも、立派なことです。必要なところでは交流しているので、ご安心ください。

一人でいられるのも立派ですよ
イラスト/大橋明子

友達の輪に入れないこと自体を問題と捉えた回答は全てNGです。学校での様子を具体的に伝えつつ、中学年ならではの交友関係の特徴も説明してあげるようにしましょう。(松尾英明)

「宿題はちゃんとやれていますか? 授業中の態度はどうですか?」

×NG回答例

宿題は時々忘れてしまうようなので、家庭でもよく見てください。授業中は問題ないようです。

◎BEST回答例

宿題は、毎回きちんと出してくれていますよ。時々提出するのを忘れてしまうこともありますが、連絡帳に書かせると、翌日ちゃんと提出してくれます。授業中は、発言も多く、特に話合い活動では活発に発言をし、他の子の刺激になっています。半面、調べ学習の場面では消極的なところもあるので、苦手意識をもたせないように指導しています。

子どもは宿題をやっていると言うが本当はどうなのかも気にしているので、日々の様子を具体的に伝えてあげるとよいでしょう。授業の様子もがんばっていることをできるだけ細かく伝えると保護者の信用を得られます。さらに課題のところを中心に指導していること、成長していることを伝えることで、保護者は話してよかったと思い、相談し合える関係を築くことができます。(東京都公立小学校教諭)

「授業に付いていけているでしょうか?」

息子は授業についていけてますか? と質問され、良い回答と悪い回答をのべる
イラスト/大橋明子

×NG回答例

厳しい状況ですね。授業でも困っている場面が多いです。

◎BEST回答例

(各教科の観点ごとのデータや、実態がよく分かる資料を示しながら)算数の○○で特につまずきが多いですね。学校では、少し前の学年にさかのぼって計算の基礎から復習をしています。そこではよくできているので、あきらめずに宿題や市販のドリルなどで、何度も復習をすることで、身に付くと思います。

おうちでもやってみようと思っていただけるように、具体的なつまずきポイントを、データや資料などを通して伝えるとともに、家庭でも無理なくできそうな手立てを紹介できるとよいでしょう。(中村力)

取材・文/出浦文絵

『教育技術 小三小四』2019年7/8月号より

★小学館『みんなの教育技術』Webサイトでは小学校の先生に役立つ情報を毎日発信中★ぜひお気に入り登録して最新記事をチェックしてください!
↓↓↓
『みんなの教育技術』トップへ

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連する記事

『クラス運営のヒント』の記事一覧

子供を「よく見る」とは? いつ、どこで?~5つの場づくりと3つの視点~

小学校教師は「子供をよく見よう」とよく言われます。しかし、教師の日常は非常に忙しく、ちょっとした休憩時間をとることも難しい状況。一方、「子供を見取る」ことが不十…

2020/1/18

保幼小連携&情報共有 おさえておきたい大切なポイントとは

幼稚園・保育所・こども園と小学校との引継ぎ会、情報共有会で取り入れたい実践法を俵原正仁先生が提案。お役立ちアドバイスやポイントを参考に、子どもへの愛を共有した有…

2020/1/13

三学期の総まとめにトライ!【4年3組学級経営物語20】

4年3組担任の新任教師・渡来勉先生……通称「トライだ先生」の学級経営ストーリー。どう終わらせて未来につなぐのか…。「総まとめの三学期」は、子どもたちにも教師にも…

「いじめを管理職に報告したくない」教師の心理から見えてくるもの

長年、いじめや不登校の問題に正面から向き合い続けて来た現役教師が、クラスでいじめの情報をキャッチした時に担任がすべき具体的なフローを提案。たくさんの事例と向き合…

冬休み明けの子どもが喜ぶ!小学校低学年向けのぬり絵×2【プリント配付OK】

1月は雪で遊ぶ動物たちとお正月をテーマにしたぬり絵です。 ぬり絵があると、ちょっとした隙間時間も私語の時間にせずにすみますし、クラス全体の空気が落ち着いてきます…

給食と掃除のモチベーションを上げる9つの技【♯三行教育技術 】

「みんなの教育技術」をご覧いただいている先生方からTwitterで募集している♯三行教育技術(【技の名前+3行程度の箇条書き説明】に ♯三行教育技術 のハッシュ…

今どきの子供心をつかむ!小学3~4年へのカウンセリング術

昨今、学校教育においても、子供の人格形成やさまざまな問題解決に有効なカウンセリング心理学に基づいたアプローチが注目されています。問題を抱えている子供と関わり、子…

笑顔がはじけクラスまとまる!楽しい「言葉遊びゲーム」4つ

寒い季節は、体調不良で欠席者が増えたり、外で思い切り遊べなかったりして、子供たちはストレスがたまりがちに。そんなときにおすすめの、少人数でも楽しめる室内遊びを紹…

少人数でもOK!体を動かし楽しめる室内遊び&ゲーム5選

外で思い切り遊べなかったり、体調不良で欠席者が増えたりする寒い季節、子供たちはストレスがたまりがちに。そんなときにうってつけの、少人数でも楽しめる室内遊びの紹介…

保護者に好評!上手な「学級だより・学年だより」の作り方

学級だより・学年だより(学級通信・学年通信)は、保護者の理解や協力を得るために、定期的に発行しておきたいものです。頻繁に学級だよりを書く先生は、毎週のように作成…

もっと見る