小2算数「1000より大きい数」指導アイデア(9/11時)《3800はどんな数といえますか》
執筆/富山県公立小学校教諭・前田正秀
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、前・富山県公立小学校校長・中川愼一
目次
本時のねらいと評価規準
(本時9/11時 単元のまとめ)
ねらい
1000より大きい数について、数のまとまりに着目し、数の相対的な大きさの見方や構成的な見方など多面的に考える。
評価規準
1000より大きい数について、数のまとまりに着目し、これまでに学習した数の見方を生かしながら、数の相対的な大きさをとらえたり、構成的な見方で捉えたりするなど、数を多面的に捉えている。(思考・判断・表現)
問題
学習問題
3800は、どんな数といえますか。
はじめに数直線のなかから3800の位置を見付け出して、矢印(↑)を書くように指示をします。ここでは、どうやって見付けたのかを語らせることが大切です。
どうやって、3800を見付けましたか。
1めもりが100だから、3000から8めもり進んだところが、3800です。
4000から2めもり戻って見付けました。
3800を3000より800大きい数と見たり、4000より200 小さい数と見たりしたんですね。
もっと違った見付け方もできそうです。
3800の見付け方を語るなかで、子供たちは3800という1つの数でもいろいろな見方で表せることに気付いていきます。そこで、「3800をいろいろな見方で表してみましょう」と投げかけます。黒板に「3800は、 」という型を示し、中に入る言葉を考えるようにすると取り組みやすくなります。
学習のねらい
3800をいろいろな見方で表そう。
見通し
- 1めもりの100を基にして考えればよさそう。〔方法の見通し〕
- 380と同じように、いろいろな見方が見付かりそう。〔結果の見通し〕
自力解決の様子
A つまずいている子
3800を「3」「8」「0」「0」に分解して考えている。
B 素朴に解いている子
位に目を着けて、3800を3000と800と考えている。
C ねらい通りに解いている子
3800を3000と800とみて、3000+800=3800という式に表して考えている。
机間指導の際に、「すごい。○さんは、2つも考えついていますね」「おっ。△さんは、3つ」と実況中継して回るのもよいでしょう。いろんな見方をしてみようという意欲が高まります。
動き出せない子供が多い場合には、一旦手を止めさせて、答えの例を1つ紹介するのもよいでしょう。
例えば、「3800は、3000と何かを合わせた数というような表し方をしている人がいましたよ」と紹介するのです。
例を聞くことで、問題の意味や答え方が分かり、「だったら……」と自分の考えをつくり上げることができるようになります。
ノート例
イラスト/横井智美
『教育技術 小一小二』2021年2月号より