小6社会「戦後の新しい日本」指導アイデア

執筆/埼玉県公立小学校教諭・武藤晃広
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登

目標

我が国の歴史上の主な事象について、世の中の様子などに着目して、地図や年表などの資料で調べ、表現することを通して日本国憲法の制定やオリンピック・パラリンピックの開催などを手掛かりに、我が国の政治や国民生活が大きく変わったことや、我が国が国際社会において果たしてきた役割を考え、戦後我が国は民主的な国家として出発し、国民生活が向上し、国際社会の中で重要な役割を果たしてきたことを理解できるようにする。

学習の流れ (6時間扱い)

問題をつくる(1時間)

○ 写真や年表を基に話し合い、学習問題をつくる。

〈学習問題〉
戦争が終わってから現在まで、日本はどのように変わってきたのだろうか?

○ 学習問題に対する予想をし、学習計画を立てる。

追究する(4時間)

○ 日本国憲法の制定など戦後改革とその影響について調べる。
○ 条約の締結、オリンピックなど国際社会への復帰や貢献について調べる。
○ 人々の暮らしの変化について調べる。
○ 現在の日本の課題について調べる。

まとめる(1時間)

○ 調べたことを基に、学習問題に対する考えをまとめる。

導入の工夫

戦中の国民生活や国際社会からの孤立していた状況を想起させ、復興した東京都の街並みの様子や、夏季・冬季オリンピックの開催に関わる年表とのギャップから児童が問いをもてるようにして、学習問題をつくるようにします。

東京都の移り変わり

これまでの学習を思い出しながら写真や年表を見てみましょう。何か気が付いたことはありますか?

壊れた建物が新しく建て直されている!
とてもにぎわっているようだよ。

国民総生産が世界トップクラスになったんだ。戦争中の暮らしと違いがありそうだな。

年表を見ると、何度もオリンピック・パラリンピックの開催地になっているね。他の国との関係が今までと変わっていそうだよ。

問題をつくる(1/6時間)

東京都の街並みや、オリンピック・パラリンピックに関する写真、関連する年表を基に話し合い、学習問題をつくります。

学習問題
戦争が終わってから現在まで、日本はどのように変わってきたのだろうか?

追究する(5/6時間)

現在の日本の課題について調べます。

調べ方のくふう

これまでの社会科の学習をふり返り、その時代に生きる人々が当時の課題を解決したり、新たな文化を生み出してきたりしたことに触れることで、現在の日本にも解決すべき課題が残されていることに気付くようにします。

世界に広がる日本の文化や技術・世界平和への貢献

日本の文化や技術も世界に認められているんだね。いろいろな国と協力し合っているよ。

他の国との関係については領土の問題があったな。東日本大震災や沖縄の米軍基地、アイヌ民族に関する課題については5年生の社会で学習したな。ニュースでもたびたび話題になるね。

現代にもまだ解決すべき課題があるようですね。
これから日本はどのような国を目指すべきでしょうか?

単元づくりのポイント

オリンピック・パラリンピックの開催に着目することで、平和的・民主的な国家としての出発、産業の発展と国民生活の向上だけでなく、国際社会の中での我が国が重要な役割を果たしてきたことについても理解することができるようにします。

また、学習指導要領解説において、我が国の領土、自然災害、少子高齢化、環境、アイヌ民族や琉球の伝統文化など、国内外に残された課題について触れることが明記されています。

これまでの歴史学習をふり返り、その時代に生きる人々が当時の課題を解決したり、新たな文化を生み出してきたりしたことに触れながら、現在の日本にも解決すべき課題が残されていることに気付かせ、どのように解決すべきか考えさせるようにしましょう。


イラスト/横井智美、栗原清

『教育技術 小五小六』2021年1月号より

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