小5社会「放送などの産業とわたしたちのくらし」指導アイデア

執筆/東京都公立小学校教諭・中台尚子
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登、東京都大田区教育委員会統括指導主事・木下健太郎

目標

情報をつくり伝える仕事について、情報を集め、ニュース番組として発信するまでの工夫や努力などに着目して、聞き取り調査や映像などの資料で調べたりしてまとめ、放送に関わる産業の様子を捉え、その産業が国民生活に果たす役割を考え、国民生活に大きな影響を及ぼしていることを理解できるようにする。

学習の流れ (8時間扱い)

問題をつくる(2時間)

○ 生活の中に多くの情報があることやメディアの種類、テレビの信頼度について知り、学習問題をつくり学習計画を立てる。

<学習問題>
放送局では、どのようにしてニュース番組をつくり、どのような工夫をして、情報を伝えているのだろうか。

追究する(4時間)

○ ニュース番組が、どのようにしてつくられ、放送されているのか調べる。(2時間)
〇 放送局の番組制作や構成の工夫について調べる。
〇 テレビの情報をどのように生かせばよいのか話し合う。

まとめる(2時間)

○ 調べたことを基に、学習問題に対する自分の考えをまとめる。
〇 放送の産業が国民生活に果たす役割について考えて話し合う。

導入の工夫

情報を集める手段としてインターネットが、子供たちから挙げられると考えられますが、総務省の調査によると、インターネットよりもテレビの情報が信頼されています。このことからその理由を考えることで、放送番組の工夫に興味・関心をもてるよう、学習問題を立てます。

1時間目

〇 自分たちの生活が多くの情報に溢れており、様々なメディアを活用しているということに気付き、情報やメディアに興味・関心をもてるようにする。

2時間目

メディア別信頼度(全年代・年代別)

インターネットやテレビなどで情報を得ていますが、どちらが信頼されていると思いますか?

どの年代の人もテレビを信頼しているね。

どうしてこんなにテレビの情報が信頼されているのだろう。

テレビの情報は信頼されるために、何か工夫をしているのかな。

●テレビ番組の様子を見て、放送産業の工夫について疑問をもち、学習問題を立てる

テレビ報道の様子(警報・警戒情報)

多くの人に信頼されているテレビですが、実際にどのような放送をしているのかを見てみましょう。

「速報」で新しい情報を正確に伝えています。

どのようにしてテレビは正確な情報を集めているのかな。

どのようなときも、その場所に行って様子を伝えられるようにしているのかな。

問題をつくる(2/ 8時間)

ニュース速報などの放送番組の様子から、疑問をもち学習問題をつくります。

学習問題
放送局では、どのようにしてニュース番組をつくり、どのような工夫をして、情報を伝えているのだろうか。

まとめる(8 /8時間)

放送産業とわたしたちのくらしについて、放送局から発信される情報と自分たちの生活を関連付けて考え、根拠や理由を明確にして話し合うことを通して、放送産業が国民生活に果たす役割について考えます。

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