小4社会「水はどこから」指導アイデア
執筆/埼玉県公立小学校主幹教諭・小髙正治
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登
目次
目標
供給の仕組みや経路、県内外の人々の協力などに着目して、見学・調査したり地図などの資料で調べたりしてまとめ、それらの事業が果たす役割を考え、飲料水を供給する事業は、安全で安定的に供給できるよう進められていることや、地域の人々の健康な生活の維持と向上に役立っていることを理解するとともに、学習したことを基に、節水するために自分たちにできることを考えようとする態度を養う。
学習の流れ(10時間扱い)
問題をつくる(2時間)
○ 1日にたくさんの水を使っていることや、水の経路に視点を当てることにより学習問題をつくる。
<学習問題>
わたしたちが毎日使っている水は、どこでどのようにしてつくられ、送られてくるのだろうか。
追究する(6時間)
○ 浄水場の水は、どこから来ているのか調べる。
○ 浄水場では、どのようにして、水をきれいにしているのか調べる。
○ 水道局で働く人々の仕事を調べる。
○ ダムや森林の働きについて調べる。
まとめる・生かす(2時間)
○ 水がどのようにして送られてくるのかを整理し、学習問題に対する自分の考えをまとめる。
○ 学習したことを基に、節水に向けて、自分たちに協力できることを考える。
導入の工夫
「2Lペットボトル150本の実物」「校内の水の経路の調査」「学校の水道メーター表」などを使い、供給の仕組みや経路などに着目して問いを見出すことができるようにします。
第1時:家庭での水の使い方を事前に調べ、1日に1人当たりどれくらいの量を使用しているのかを知る。
<水の使い方>
家庭では・・・
・飲む ・食事 ・風呂 ・トイレ ・洗濯
家庭以外では・・・
・工場 ・農業 ・プール
1日に1人当たりどれくらいの量を使用しているのでしょう?
こんなにたくさん使っているんだね!
第2時:水の流れに視点を当て、学習問題へつなげる。
学校では、1日にどれくらいの量を使用しているのでしょう?
2ヶ月で、683㎥だから、1日で約11㎥。
1㎥ は1000Lなので2Lペットボトル5,500本分です。
学校内の水の流れを見てみましょう。
考えたこと・疑問に思ったことはありませんか。
・水はどこから来るんだろう。
・とってもたくさんの水を使っている。
・どこできれいにしているのだろう。
・なくならないのかな。
学習問題
わたしたちが毎日使っている水は、どこでどのようにしてつくられ、送られてくるのだろうか。
問題をつくる(1・2/10時間)
水は生活に欠かせないものであり、1日にたくさんの水を使っていることや水の流れに視点を当てることにより考えたこと、疑問に思ったことを話し合い、学習問題をつくります。
生かす(10/10時間)
学習したことを基に、節水に向けて、自分たちが協力できることなどを考えたり、選択・判断したりし、資源の有効利用について関心を高めます。
選択・判断の工夫
イラスト/横井智美、佐藤雅枝
『教育技術 小三小四』2020年4/5月号より