小2国語「あったらいいな、こんなもの」指導アイデア

教材名:「あったらいいな、こんなもの」(光村図書 二年下)

指導事項:Aイ
言語活動:Aア

執筆/茨城大学教育学部附属小学校教諭・比佐 中
編集委員/文部科学省教科調査官・菊池英慈、茨城県公立小学校校長・橋本浩志

単元で付けたい資質・能力

①身に付けたい資質・能力

子どもたちになじみの深い「ドラえもん」を基にして、自分の夢の道具について想像を広げながら話すことのできる題材です。

子どもたちは、普段から、こうした「あったらいいな、こんなもの」という話題で話すことがあることと思います。こうした子どもたちの興味・関心を大事にしながら、発表会を設定します。子どもたちは、自分の考えた夢の道具を、どのように説明すれば友達に分かってもらえるかといった視点で話の組み立てを考えることでしょう。また、聞き手は「どんな道具なんだろうか」と大事なことを落とさずに聞くことができるでしょう。

②言語活動とその特徴

自分の夢の道具を説明します。自分で考えた道具なので、細かく書かれた原稿がなくとも、子どもたちは話すことができるでしょう。

また、二人組での説明、グループでの発表、全体での発表会といった場の設定を変えることで、子どもたちは場の大きさや人数によってどれくらいの声の大きさや速さで話せばよいか、相手意識をもって考えることができるでしょう。

単元の展開(14時間扱い)

主な学習活動

第一次(1~4時)

①「ドラえもん」の挿絵や歌を提示し、自分が便利だなと思う道具について意見を交換する。そして、あったらいいなと思う道具について考える。

②~③考えた道具を絵に描き、道具の特徴や使い方について想像を広げて書く。
→アイデア1 主体的な学び

④自分の考えた道具について説明する会を開こうという学習課題を設定し、学習の見通しをもつ

【学習課題】考えた道具を、どのように説明したら便利さが伝わるかな。

第二次(5~9時)

⑤話合いの目的を確認し、対話の仕方を学習する。

⑥ペアでの対話を繰り返し、道具について質問をする。

⑦前時の学習内容を基に、話す内容や順番といった組み立てを考える。
→アイデア2 対話的な学び

⑧ グループでの対話を繰り返し、声の大きさや速さについて、互いに気付いたことを共有する。

⑨ 前時までにアドバイスされたことを基に、発表会に向けての練習をする。

第三次(10~14時)

⑩順番や約束などを決め、発表会の準備を行う。

⑪~⑬発表会を行う(学級の人数に合わせて)。

⑭学習を振り返る。
→アイデア3 深い学び

アイデア1 発表メモをかねた、道具についての挿絵を描く

主体的な学び

ドラえもんの道具の話題で盛り上がっている子どもたちに、自分たちの家庭や学校といった生活の中で、「あったらいいな」 と思う道具を考えさせます。その際、ドラえもんの話にとらわれず、自分の生活を振り返りながら、夢の道具を考えさせるとよいでしょう。

発表メモをかねた、道具についての挿絵を描く。

考えた道具を絵に表すように指示を出しますが、絵の上手さではなく、どのような形や色をしているのか、いつ、どこで、どのように使えば役に立つのかが分かるようにすることが大切だと伝えます。このような情報を考えながら絵を描くことが、後々の発表メモにつながっていきます。

▼画用紙の表

画用紙の表

▼画用紙の裏

画用紙の裏
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八つ切りの画用紙いっぱいに、表には道具の絵を描き、裏面には道具の説明となる情報を書くようにします。

アイデア2 友達からの視点で、よりよい話し方を学ぶ

対話的な学び

「自分の考えた夢の道具を伝えたい」という発表の目的を確認し、どのような順序で話せばよいのか考える時間を設定します。また、子どもたちが、「話す順序は、話の中心や伝えたい内容によって決まる」ということを学べなくてはなりません。

イラスト/やひろきよみ

『教育技術 小一小二』2019年12月号より

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