「作家の時間」6回目のレッスン ~表紙と奥付~
連載|ayaya先生のすてきやん通信
書く活動をワークショップ形式で取り組む学習法「作家の時間」。第一シーズン最終回は、「表紙と奥付」について。Instagramでは1万人超えのフォロワーに支持され、多くの女性教師のロールモデルにもなっている樋口綾香先生イチオシの実践です!
執筆/大阪府公立小学校教諭・樋口綾香
■「作家の時間」はじめてみませんか
■「作家の時間」を面白くする二つの工夫
■「作家の時間」はじめてのレッスン ~魅力的な人物を考える~
■「作家の時間」2回目のレッスン ~中心人物の悩みや課題と事件をつなげよう~
■「作家の時間」3回目のレッスン ~事件の解決を考えよう~
■「作家の時間」4回目のレッスン ~物語の冒頭を工夫しよう~
■「作家の時間」5回目のレッスン ~比喩表現を使おう~
■「作家の時間」書きたくなる原稿用紙とは
■「作家の時間」教室環境を工夫しよう
目次
レッスン⑥ 表紙と奥付
今回は、原稿を書き終わった児童が増えてきてから行う、「表紙と奥付」についてのレッスンです。
奥付を書く理由
奥付とは、本文の最後にある「作者・本の題名・発行者・発行日など」が書いてある情報の部分のことです。
「作家の時間」で出版する本にも、「奥付」を必ず書くようにします。
それは、「出版」することの重みと責任を子供たちに自覚してもらうためです。
子供たちは日常的に文字を書いていますが、書いた文章を吟味すること、言葉が文脈に合うかどうか調べることは、ほとんどしていないと言っても過言ではありません。
また、子供たちが書いた文章に誤字・脱字や言葉の重複があることもよく起こります。
奥付を書くことによって、文章を書くことに責任をもち、言葉を正しく使い、作文の力を高めたいと思っています。
表紙と奥付の書き方
以前、「自然の中に冒険に行く話だから緑色がいい」や「ラブストーリーだからピンク色にした」など、作品の内容と表紙の色を関連づける子がいました。すると、それを聞いた子供たちも、考えて表紙の色を選ぶようになりました。表紙の色画用紙を数種類用意して自分で選べば、より作品への思い入れが強くなり、主体性が高まります。
原稿用紙は、谷折りにして裏をのり付けするのもいいですし、山折りにしてホッチキスで止めるのもいいです。子供たちに選ばせてあげるとよいでしょう。
今回で10本目の「作家の時間」の記事になります。これを区切りとして「作家の時間 第一幕」を閉じます。子供たちの作品が次々に完成していますので、またレッスンの内容やできあがった作品についてお伝えできるよう進めていきます。
次回は、「板書」についてお伝えします!
樋口 綾香
ひぐち・あやか。Instagramでは、ayaya_tとして、♯折り紙で学級づくり、♯構造的板書、♯国語で学級経営などを発信。著書に、『3年目教師 勝負の国語授業づくり』(明治図書)ほか。編著・共著多数。
■「作家の時間」はじめてみませんか
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■「作家の時間」2回目のレッスン ~中心人物の悩みや課題と事件をつなげよう~
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■「作家の時間」4回目のレッスン ~物語の冒頭を工夫しよう~
■「作家の時間」5回目のレッスン ~比喩表現を使おう~
■「作家の時間」書きたくなる原稿用紙とは
■「作家の時間」教室環境を工夫しよう