「作家の時間」を面白くする二つの工夫

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樋口綾香の「すてきやん通信」【毎週水曜20時更新】
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大阪府公立小学校教諭

樋口綾香

連載|ayaya先生のすてきやん通信

「作家の時間」とは、書く活動をワークショップ形式で取り組む学習法のこと。子供が書くことに夢中になるその活動に込められた二つの工夫とはどんなものでしょうか。Instagramでは1万人超えのフォロワーに支持され、多くの女性教師のロールモデルにもなっている樋口綾香先生オススメの実践です!

執筆/大阪府公立小学校教諭・樋口綾香

「作家の時間」を面白くする二つの工夫
Unsplash

子供の「書いてみたい!」を引き出す

「作家の時間」は、「書く活動」をワークショップ形式で取り組む学習法です。前回は45分授業の中での指導法をご紹介しましたが、私が勤務している学校では、現在、朝学習の中で「作家の時間」に取り組んでいます。今回は、1回目の朝学習で、「作家の時間」を始めるにあたって子供たちに伝えた内容を中心にご紹介します。

まず初めに、子供たちに「作家の時間」について、簡単に説明します。

ここで、「『作家の時間』ってなんだろう。面白そうだな」と子供たちが興味をもてるよう、次の二つのことを伝えます。

1 出版してみんなに読んでもらえる

一つ目は、「できあがった作品は、出版され、みんなに読んでもらえる」ということです。

先生に提出する日記、夏休みに突然課せられる読書感想文、出したままなかなか返ってこない行事作文…など、ネガティブな印象のある「書く活動」とは違い、「作家の時間」では、誰かに読んでもらい、楽しませるために書きます。だからこそ、内容を充実させることが大切だと意識づけることができるのです。

作家の時間とは
出版イメージ

2 レッスンをする

二つ目は、「書くためのレッスンがある」ということです。

作文の書き方を指導してもらっても、子供たちはすぐに忘れてしまい、次に書くときにはまた一から指導、ということが少なくありません。教える方も大変ですが、学ぶ子供たちは、書くことにいつまでも自信が持てず、苦しんでいることでしょう。

毎回のレッスンは、普段の国語の授業とは違い、“書くための技”を短い時間で端的に教えるので、子供たちは毎回、とても楽しみにしています。

毎週レッスンがある上でコンスタントに書いていくので、書くことに慣れ、学習の積み上げを実感しながら進めていくことができます。

「作家ノート」と「作家ファイル」

<準備するもの>
①作家ノート 1冊
②作家ファイル 1枚

ノートとクリアファイルを一人一つずつ用意します。

ノートとファイルを「作家ノート」と「作家ファイル」と呼ぶことで、さらに子供たちの意欲を高めます。

ノートは、子供たちが、レッスンの内容や、構想したことを書き留めていくためのものです。先生が集めて内容をチェックする必要はありません。

クリアファイルは、ノートに書いた内容を原稿に清書したものを保管しておくために使います。

ノートやファイルを置いておくための「作家コーナー」を教室のどこかにつくっておくと、必要なときにすぐに取り出して作家の時間を進めることができます。第1回目のレッスンまでにこの二つを用意できると、スムーズにレッスンが始められます。

作家の時間の必要なもの

次回は、1回目のレッスンについてお伝えします。

樋口綾香教諭

樋口 綾香

ひぐち・あやか。Instagramでは、ayaya_tとして、♯折り紙で学級づくり、♯構造的板書、♯国語で学級経営などを発信。著書に、『3年目教師 勝負の国語授業づくり』(明治図書)ほか。編著・共著多数。

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