小5算数「整数の性質」指導アイデア

関連タグ

執筆/東京都公立小学校主任教諭・越後真紀
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、東京都公立小学校校長・長谷豊

小5算数「整数の性質」指導アイデア メイン
写真AC

本時のねらいと評価規準

本時の位置 1/11 単元の導入

ねらい

乗法や除法に着目した観点で、整数を類別する仕方を考える。

評価規準

整数を類別した際、それぞれの集合に共通する性質を見つけ、表すことができる。

問題場面
クリックすると別ウィンドウで開きます

大掃除をするので、出席番号を使ってクラスを3つに分けたいと思います。どんな分け方があるかな。

もし、30人だったら理科室に1~10、図工室に11~20のように、まとめて分ければよいと思います。

1人ずつ順番に、掃除場所に分けていけばよいと思います。

なるほど。分け方にはいろいろあるけれど、この分け方は、どんな分け方をしているかな(問題提示)。

トランプを配るみたいに、分けている。

3人ずつ、順番に分けている。

なるほど。分け方については、みんなわかっているようですね。では、理科室・図工室・音楽室、それぞれの掃除担当の人たちは、どんな番号の人たちの集まりだと言うことができるでしょうか。

本時の学習のねらい

それぞれのそうじ場所のたん当者は、どんな番号の集まりと言えるか考えよう。

見通し

A
どの掃除場所の番号も、3ずつ増えている。

B
音楽室は、かけ算九九の3の段の答えになっている。理科室・図工室は…。

C
3で割ってみて、余りで考えると…。

自力解決の様子

Aの考え
クリックすると別ウィンドウで開きます
Bの考え
クリックすると別ウィンドウで開きます
Cの考え
クリックすると別ウィンドウで開きます

学び合いの学習

Aの子供には、音楽室をまず考えさせ、3ずつ増えていることは、3のかけ算の積の集合であることに気付かせ、その見方で、理科室や図工室の数を見るよう声をかける。理科室を見ると、同じ3ずつでも、1にプラスされていること、図工室は、2に3の積がプラスされている数の集まりであることに気付かせ、それをどのように表すとよいかを考えさせる。

BやCの考えの子供には、音楽室の数の集合をどう表現するか、そして、他の部屋の数の集合の表現の仕方を考えさせていく。

ノート例
ノート例

全体発表とそれぞれの関連付け

Aを発表したあと、この中でどの教室の数の集合が、一番表現しやすかったかを子供に尋ね、Bは、音楽室、理科室、図工室の順に発表させる。さらに、音楽室に戻り、理科室や図工室の表現と合わせるなら、どう表現すればよいかを全体で再考する。

全体発表とそれぞれの関連付け
クリックすると別ウィンドウで開きます

これらの考えは、それぞれ違うものかな?

Aの3ずつ増えていることを、Bのように式に表しただけなので、同じ考えです。

BとCは、同じだと思います。

Cを式で表すと、わかりやすいです。例えば、理科室で言うと、○÷3=□余り1→○=3×□+1
だから、Bの式と同じです。

ならば、図工室は○÷3=□余り2→○=3×□+2で、Bの式と同じです。

AもBもCも表し方が違うだけで、すべて同じことを言っています。

学習のねらいに正対した学習のまとめ

整数を3つに分ける場合、例えば理科室は、「出席番号 □×3+1」とか「□÷3で1余る数」のように、3の段のかけ算や3で割るわり算に着目した観点で表すことができるのですね。
では、28番の人は、どこの掃除場所ですか。

3×9+1なので、理科室です。

28÷3=9 余り1なので、理科室です(38番の人についても、同様に考える)。

今回、×3や÷3で考えたけれど、いつも3なのかな?

今回は3つに分けたから、3なのだと思います。

では、4つや5つなど分ける数が違うと、表し方も変わるかな?(評価問題を行う)

評価問題


①出席番号順にA、B、C、Dの4 チームに分けます。それぞれ、どんな数の集まりと言えるでしょうか。

②出席番号順にA、Bの2チームに分けます。それぞれ、どんな数の集まりと言えるでしょうか。

子供に期待する解答の具体例
①A:4でわると、あまりが1になる数。B:4でわると、あまりが2になる数。C:4でわると、あまりが3になる数。D:4でわると、あまりが0になる数(4でわりきれる数)。
②A:2でわると、あまりが1になる数。B:2でわると、あまりが0になる数(2でわりきれる数)。
※②は次時の「偶数・奇数」につなげる。いきなり整数を偶数・奇数の2つの集合に類別させると、「一の位の数字に着目すればよい」という記数法に着目する理解にとどまりがちである。そこで、乗法や除法に着目した、類別の一部として導入するとよいと考える。

『教育技術 小五小六』 2019年9月号より

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

授業の工夫の記事一覧

雑誌最新号