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子供の作業時間を増やして乗り切る! 無理に軌道修正しない!【「授業準備が間に合わない!」ピンチから学んだ授業づくり/先輩教師の体験談#5】

連載
「授業準備が間に合わない!」ピンチから学んだ授業づくり【先輩教師の体験談】
授業準備が間に合わない!

ベテラン教師といえども、「授業準備の時間を確保できない」という経験は誰しもあるものです。本連載は、そうした局面を先生方はどのように乗り切ったのか、もしくは失敗から何を学んだのか、成功例そして失敗例を赤裸々に語っていただくリアル体験談集。
今回は、神奈川県横浜市立小学校のJ・E先生の体験談・後編を紹介します。

前編の記事はこちら
子供の作業時間を増やして乗り切る! 無理に軌道修正しない!

体験談③ ヒヤヒヤしながら頭をフル回転! 文章を書き抜く作業を増やして乗り切った【高学年・国語】

国語では、教科書から文章を書き抜かせ、作業時間を増やす

前回、授業準備が間に合わない場合の対応策として、社会の授業で調べものなど子供の作業時間を多く取る方法を紹介しましたが、国語でも同様の方法を導入することがあります。 国語の物語文や説明文の単元であれば、「主人公の心情を表している部分はどこかな?」「筆者の考え、筆者が伝えたいことがわかる箇所はどこかな?」などと問いかけて、教科書から学習問題に関連する文を読み取り、ノートに書き抜く作業に時間を多めに割きます

作業中、机間指導をしながらその後の展開を考える

私はその作業時間中に机間指導をしながら子供たちのノートをのぞき込み、子供たちの考えを見取り、その後の授業を組み立てます具体的には、単元目標につながる文やキーワードを書き出している子がいたら、作業終了後に意図的に指名して発表してもらう、逆に誰からもキーワードを引き出せそうもないときには、途中でヒントを投げかける、などの展開を考えるのです。

いずれにせよ授業終盤には、子供たちが書き出した文章を全体で共有し合い、学習問題に重なる部分を考えつつ学びを深めるようにします。ただやはり単元目標に対する修正が必要な場合も多々あるので、授業後には、必ず板書や子供たちのノートなどからその日の授業をふり返り、次回の授業でどのように補足・修正するかを考えるようにしています。

子供の状況に合わせて柔軟に作業を変更することも大切

このように、子供の作業時間を増やすことで、十分な準備ができなくても、ある程度授業を進めることができます。
とはいえ、子供たちが出してくれる意見や考えをベースに授業を展開することになるため、想定外の展開になることもあります。子供たちが作業をしている間は、こちらが想定した内容の文章やキーワードに着目してくれるか、内心はヒヤヒヤ、ソワソワしながら見守っていることが多いですね。そして最後に考えを共有するときには、子供たちの意見と学習問題との重なりを瞬時に捉え、しっかりつなげるよう頭をフル回転しながら乗り切っています

また、このような授業を行う場合には、目の前の子供たちの状況に合わせることも重要です。
例えば、教科書から文章を書き抜く作業に難しさを感じている子がいる場合。 「書き抜きましょう」と言われた時点で、やる気を失くしてしまい授業中にダラっとしてしまいそうな姿が見られたら、「書き抜く前に、まず(教科書の)気になる箇所に線を引いてみよう」「『何ページの何行目』とメモをしてみよう」などと伝え、子供の実態に合わせて柔軟に作業を変更させる工夫が必要なときもあると感じています。

構成/出浦文絵
イラスト/藤井昌子
企画/小学館インクリオ

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