失敗しない!「安定した1年間を実現する学級システム」完全ガイド

まもなく新学期、新しい子供たちとの一年が始まります。学級経営で“失敗しない”ためには初めが肝心。「守・破・離」の原理で、最初に「型」を用意することが安定した1年間を実現する鍵になる、という埼玉県公立小学校の紺野悟先生が、どのクラスでもリスクが少なく取り入れやすい『学級運営システム』のつくり方を伝授します! 適切にシステム化することで、子供一人一人の自主性により生じるブレを減らし、トラブルの元になる不公平感や無駄な時間をなくします。クラスの誰もが役割を担っていく「安定した学級運営」を通じて、人と協力する経験、自分やクラスのために分担することを学ぶ機会へとつなげましょう!
執筆/埼玉県公立小学校教諭・紺野悟
目次
安定した学級のための“失敗しない”システムづくりを伝授します!
あなたのクラスには、どのような学級システムがありますか。給食、掃除、日直、当番活動等の仕組みがそれに当たります。給食当番表によって役割や流れがシステム化されていたり、日直札によって仕事が決められていたりします。
電車の駅は、改札に切符を入れる、またはカードをタッチすることでバーが開きます。電車が来るまで、ホームドアが閉まっていて、線路へ落ちないようになっている駅もあります。時間になると電車が来てドアが開きます。
これらは、システム的に動いています。お金がないと改札を通過できませんし、どんなに急いでいる人でも、時間に間に合わなければ乗車できません。システムによって、個人の事情は考慮できませんが、全体にとって心地よい状況を生み出します。
クラスに置き換えてみると、個人の状況に配慮する必要はありますが、システムを敷くことによって円滑に学級が運営されるようになります。つまり、学級が安定します。
そこで今回は、『失敗しない!「安定した1年間を実現する学級システム」完全ガイド』として、連載のテーマである、大成功よりも失敗しないことを念頭に、提案していこうと思います。
なお、今回もイラストを同僚のRemi先生に描いてもらいました。併せて読んでいただければ幸いです。
学級システムを設定する目的

ー 学級システムは、安定した学級運営を実現するために設定します ー
学級システムは手段です。良いシステムがあるクラスは、給食が安全に配膳されます。平等におかわりが行き渡り、落ち着いた給食時間を過ごすことができます。掃除場所、役割が分担されていて、もめることなく、どこの掃除場所も一定のきれいさが保たれます。
しかし、これらの学級システムは、時としてクラスの安定を阻害することがあります。
これは、家づくりで考えるとイメージがしやすいでしょう。柱が多い家は、狭くて窮屈で真っすぐ歩くことが困難です。一方、柱が少ないクラスは不安定で弱い揺れでも崩れてしまいそうです。
システムが多いクラスは、臨機応変な対応が難しく、イレギュラーな出来事があると、システム障害を起こします。逆にシステムが少ないクラスは、誰もやらない仕事があったり、一部の子に仕事が偏ったりすることがあります。
このように、学級システムは多ければよいわけでもなく、少なければよいわけでもありません。安定した学級運営を実現するためには、目の前の子供たちの発達段階と実態によって適切なシステムを敷くことが求められます。
