小3算数「式と計算」指導アイデア《数量の関係の立式》

執筆/所沢市立所沢小学校教諭・鐵高彰
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、浦和大学教授・矢部一夫

目次
単元の展開
第1時 式に表すすべての数が分かっている文章から未知数を設定し、□を用いて式を立てる。
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第2時 様々な場面を、□を用いた場合や用いない場合の減法や乗法の式に表す。
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第3時 問題をつくり、□を用いると的確に具体的な場面を表現できることに気付く。
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第4時(本時)単元のまとめ
本時のねらい
図や□を用いて式を立て、クイズづくりを通して問題場面通りに数量の関係を立式できるよさに気付くことができる。
評価規準
図や□を用いて式を立て、問題場面通りに数量の関係を立式できるよさに気付いている。
本時の展開
前回はどのような学習をしましたか。
□を使って式を立てました。分からない数があっても、□を使うとお話の順番に場面を式に表すことができました。
そうでしたね。□を使うとお話の順番に式を立てることができるので、何算になるのかも分かりやすかったですね。では、はじめに先生からの問題です。お話の順番に場面を式に表してみましょう。

先生は500円持って、おかしを買いに行きました。おかしを買って、おつりが100円でした。お話のじゅん番に式に表しましょう。
お菓子の値段を求めるのかな。
お菓子の値段は簡単に分かるけれど、お話の順番に式を立てるということですか。
そうですね。今日の問題は「お話の順番に式に表す」ということです。お菓子の値段が分からないときは、どうしましたか。
いままで分からない数があっても□を使うとお話の通りに式に表せたので、買ったお菓子の代金を□とすればいいと思います。
では、お話の順に式を立ててみましょう。
お菓子の代金が分からないのだから、分からない数を□として式に表すと、500-□=100だね。
言葉の式にすると、「はじめに持っていたお金」-「お菓子の代金」=「おつり」ということですね。
□には400が入りそうです。
そうですね。場面に分からない数があっても、□を使うとお話の順番に式に表すことができましたね。
図に表すと分かりやすいんじゃないかな。

□円は、買ったお菓子の代金だから……。はじめに500円持っていて、お菓子を買うと100円おつりがあるということだね。
そうですね。言葉も入れてみましょう。

図に表してみると、お話の場面が分かりやすくなりました。
お話も自分で考えてみたいな。
分からない数を□にして、自分で問題をつくれそうです。
お買い物以外にもお話が考えられないかなあ。
□を使った図や式のような学習したことを使ってクイズにもできそうです。
今日は、今まで学習してきた□を使った式や図を使ってお話の順に式を立てるクイズをつくってみましょう。お話も自分で考えてよいですよ。できたクイズは、後でお友達に解いてもらいましょう。
<クイズをつくる手じゅん>
1 お話づくり(どこかが分からない数、□にするよ)
2 お話を図に表す
3 お話のじゅんに図から□を使った式に表す
4 □に入る答えをかく

□を使った式や図を使って、お話の順に式を立てるクイズをつくろう。
見通し
まずは、先生と同じお買い物の場面でお話を考えてみよう。買ったものは色鉛筆にしようかな。持っていったお金は150円にしよう。色鉛筆の値段は□円にして、おつりは……。
前の学習でかけ算やわり算のお話の場面も図や式に表したので、かけ算の式で表せるお話をつくろう。
□にするのは、お話のどの場面で、どの数にしようかな。はじめに図をかいてから問題をつくってみよう。
自力解決の様子
A つまずいている子
・教師が提示した問題を参考にお話をつくることはできているが、□を使った図や式で正しく表すことができていない。
B 素朴に解いている子
・教師が提示した問題を参考にお話をつくることができる。
・□を使った図や式で正しく表すことができている。
C ねらい通り解いている子
・加法減法だけでなく乗法除法の場面も自分でお話を考え、書くことができる。
・□を使った図や式で正しく表すことができている。
学び合いの計画
式は答えを求めるだけでなく、事柄や関係を簡潔、明瞭、的確に、また一般的に表すことができる優れた表現方法です。本単元での式の指導においては、具体的な場面に対応させながら、事柄や関係を式に表すことができるようにしていくことがねらいです。
単元を通して、話の順に立式する活動を行い、数量関係を明らかにするとともに、式を通して場面などの意味を読み取り、図を用いて表したり、式と図などによる表現を関連付けて考えたり、表現したりすることに重点を置いて指導していくようにしましょう。その中で、立てた式から図をかいたり、図を基に式を立てたりと子供が主体的に式と図を関連付けるような態度を育むようにします。本時では、場面を立式するだけでなく、式から場面づくりをすることにも触れることで、場面と式、図との関連が理解できるようにします。
また、□などの記号については、未知の数量を表す記号として用いる場合と変量を表す記号として用いる場合とに大きく分けられますが、第3学年では、未知の数量を表す記号として用いる場合を中心に指導します。
本時では、これまでに学習してきた□を使った式を活用して、お話づくりのクイズを考えます。各自でお話を考えたのち、友達とペアをつくり、交互に考えたクイズを発表します。相手の子供に式や答えを考えてもらった後、答え合わせをします。その際、答えを図と式を関連づけて説明させることが重要です。前時までに全体と部分についての関係を図に表してきたので、「全部がここ」と図全体を指でなぞらせた後に、「残っているおつりがここ」などと部分も指でなぞらせるなど、式と図の関係も意識させるようにしましょう。また、□を使った式から場面を考える活動も取り入れ、場面・式・図の関連がしっかりできるように留意します。
ノート例
A つまずいている子

C ねらい通り解いている子

全体発表とそれぞれの考えの関連付け
近くの友達とクイズを出し合えましたか。
できました。正解できました。
ヒントの図を見せてもらったら、式が分かりました。
すごいですね。では、どんなお話だったか発表してもらいましょう。Aさん、どんなお話ですか。
イラスト/横井智美
