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小2算数「たし算とひき算の関係」指導アイデア《減法逆の加法の問題解決を通して、加法と減法の相互関係についての理解を深める》

特集
文部科学省教科調査官監修「教科指導のヒントとアイデア」
小2算数「たし算とひき算の関係」指導アイデア
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執筆/新潟県新潟市立両川小学校教諭・新保健介
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、新潟市立新津第一小学校校長・間嶋哲

年間指導計画 たし算とひき算の関係

単元の展開

第1時 加法逆の問題解決を通して、加法と減法の相互関係についての理解を深める。

第2時(本時)減法逆の加法の問題解決を通して、加法と減法の相互関係についての理解を深める。

第3時 加法逆の減法の問題解決を通して、加法と減法の相互関係についての理解を深める。

第4時 減法逆の減法の問題づくりを通して、場面をテープ図や式に表現し、問題を解決する力を伸ばす。

第5時 学習内容の定着を確認するとともに、数学的な見方・考え方をふり返り、価値付ける。

本時のねらい

問題文は加法のような表現だが、図の中で求めるところを捉え、減法の式で答えを求めることを理解する。

評価規準

テープ図で数量の関係を捉え、立式することができる。(知識・技能)
数量の関係を図や式などを用いて表現し、数量の関係を考える力を養う。(思考・判断・表現)
加法と減法の相互関係について、数量の関係を絵や図に表し、関係を捉えやすくして式に表すことで、数学的に表現・処理したことをふり返り、数理的な処理のよさに気付き、生活や学習に活用しようとする態度を養う。(主体的に学習に取り組む態度)

本時の展開

問題
ピンポン玉があります。いくつか買ってきたので、ちょうど100こになりました。いくつ買ってきたでしょう。

情報不足の場面を提示して、子供の気付きを促して「必要な情報が足りない」「これじゃあできない」という発言を引き出します。こういった発言そのものが、既習事項を活用している証なので、主体的に見通しをもたせることにつながります。子供たちの発言を聞きながら「最初は27個でした」と明らかにします。

学習のねらい
正しい式は、何だろう。

見通し

どんな式になると思いますか。

100+27=です。「買ってきたので」と書いてあるからです。

73+27=100です。最後に100個になっているからです。

なんだか、たし算じゃない気がする。

場面と出合ってすぐに式を考えると「買ってきたので」「100個になりました」などの言葉のみを手がかりにするため、100+27=127や27+73=100など、たし算の式を立てることが予想されます。一方で、たし算ではないと感じている子供もいると思います。こういった考えのズレを取り上げ、正しい式を立てることへの意欲を高めていきましょう。その後、写真や?(はてなボックス)を用いて、問題場面の状況を整理します。

<1人1台端末活用コラム>
ロイロノートスクールのテキストを使うことで、テープ図を簡単にかくことができます。かいたテープ図を全員で共有するときには、大画面モニターやスクリーンで提示することもできますが、ロイロノートのテキストにある画面配信機能を使って、授業に参加している全員の端末に表示することができます。自分の作成したものを表示しながら説明をする際に有効です。
いろいろな端末

自力解決の様子

A つまずいている子
問題文の加法の関係表現と場面を混同して図をかき、立式している。

図表1

式 27+100=127


B 素朴に解いている子
問題文から場面を把握し、図のみをかき、?を求めるための式を立てられない。

図表2

式 27+73=100


C ねらい通り解いている子
問題文から場面を把握して図をかき、図の答えになる部分を求めるために式を立てている。

図表3

式 100-27=73

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