小1算数「20より大きい数」指導アイデア《100までの数構成や数の系列の理解》

執筆/北九州市立門司中央小学校教諭・原田翔太
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、福岡教育大学教授・清水紀宏

目次
単元の展開
第1時 数のまとまりに着目し、2位数の数え方を考える。
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第2時 十の位と一の位に着目し、2位数の十進位取り記数法について考える。
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第3時 「10がいくつと、1がいくつ」という見方に着目し、2位数の構成について考える。
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第4時 10のまとまりに着目し、100までの数の数え方や表し方を考える。
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第5時(本時)100までの数構成や数の系列の理解を深める。
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第6時 100までの数の大小について理解する。
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第7・8時 100までの数の系列や順序を理解し、100までの数について理解を深める。
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第9時 100までの数が使われている場面を探し、数の使い方の理解を深める。
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第10時 買い物の場面でお金の出し方を考える。
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第11時 「100と何十何」という見方を働かせて、100を超える数の構成について考える。
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第12時 100を超える数の系列、大小について理解する。
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第13時 学習内容の習熟・定着
本時のねらい
100までの数の表をつくり、数の並び方に着目して、表の規則性を数や言葉で表現する活動を通して、100までの数の構成や数の系列を理解することができるようにする。
評価規準
100までの数の表の数の並び方や規則性に着目し、数の表の系列を完成することができる。(知識・技能)
本時の展開
※大型テレビでブロックを27個提示する。

ブロックはいくつありますか。
27個あります。
27という数を数字でかけますか。
かけます。(黒板に27とかく)
27はどんな数ですか。
10が2つと、1が7つで、27です。
26の次の数です。
この前、十の位、一の位について勉強しましたね。27の十の位と一の位がいくつか言えますか。
十の位が2、一の位が7です。
そうですね。27は十の位が2で、一の位が7の数でしたね。さて、今日は、新しい勉強をします。絵を変えますよ。
※0から12までをかいた数表を電子黒板や大型テレビなどに提示する。

みんなで読みましょう。さんはい。
※1~12まで教師が指示棒で指し示しながら読ませる。
れい、いち、に……、じゅうに。
ノートに、この画面のように12までかきましょう。最初の行に0から9まで、次の行に10、11、12とかきましょう。(ノートにかかせる場合は、実際のノートにかいた手本を提示してもよい。ノートで表やその線をかくのが大変なので、12までかいた表を配付し、ノートに貼らせてもよい。また、ワークシートで授業を進めてもよい)かけたら、隣同士で同じようにかけているか確認しましょう。
※確認させる。
0から12まではかけましたね。続きを27までかけますか。
かけます。
12から順番にかいていけばいいよ。
では、続きをかいてみましょう。
※13~27をかかせる。
みんなで確認していきましょう。12の次は何ですか。
13です。
では、1つずつ声を出しながら27までかいていきながら確認していきましょう。さんはい。
13、14……、27。(1つずつ数えながら表の数を埋めていく)

ノートの表と同じになっているか、隣同士で確認しましょう。
※確認させる。
この続きもかけそうです。
前の時間で、100までの数を勉強しましたね。100までノートに同じようにかいてみてください。
※100までの数を表にかく。100は90の下に書くよう指示してもよい。
100までかけました。

この表には数がたくさん並んでいますね。この並び方にいろいろな「きまり」や「特徴」があります。今日は、この表の数の並び方について考えていきましょう。
数の並び方を見て、気付いたことを話そう。
見通し
試しに、20から始まる横の並びを見ていきましょう、

この並び方を見て、気付いたことがありますか。
小さい順に並んでいます。
右にいくと数が1つ大きくなります。
最初に27がどんな数か考えたときに使った言葉がありましたね。
一の位です。
十の位です。
そうです。一の位、十の位という言葉を使って、この並び方の気付きを言えますか。
一の位が1ずつ増えています。
十の位は全部2です。
十の位や一の位という言葉を使って、並び方の気付きが言えましたね。
※この時点では、すべての子供が並び方の規則性を見付けているとは限りません。自力解決の際に、横の並びの規則性を見いだす活動に取り組めているかどうか、目を配りましょう。
これから、このようにして、並び方の気付きをたくさん見付けましょう。今、20から始まる横の並びを考えました。他にどんな並びを調べますか。
30から始まる並びを調べます。
90から始まる並びを調べます。
横だけでなく、縦も調べてみたいです。
縦も調べると面白いかもしれませんね。それでは、まずは自分が気付いたことをノートにかいてみましょう。
自力解決の様子
A つまずいている子
別の横の並びの規則性を見付けることができない。
B 素朴に解いている子
表を横に見たり、縦に見たりして、並び方の規則性を具体的にかいている。
【表を横に見ている場合】
・30、31、32……、39に矢印でつなぐなどして「1ずつ増える」
・十の位を囲んで「ぜんぶ3」
【表を縦に見ている場合】
・十の位を囲んで「1ずつ増える」
・一の位を囲んで「全部3」

C ねらい通り解いている子
横や縦の並びの規則性を「一の位」「十の位」という言葉を使って表現することができる。
・横に見ると、どこも、数が1ずつ増えている。(表を構成する前提であるが、気付いたこととして認める)
・横に見ると、どこも、一の位の数が1ずつ増えている。
・横に見ると、どこも、十の位の数が同じになっている。
・縦に見ると、どこも、一の位の数が同じになっている。
・縦に見ると、どこも、十の位の数が1ずつ増えている。
・縦に見ると、どこも、数が10ずつ増えている。