小6らくらくUnit 8「My Future, My Dream」①【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。
今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 6 Unit 8「My Future, My Dream 〜中学校生活や将来の夢について伝え合おう」第1時(中学校にはどんな部活動があるかな?)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語活動の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学6年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 6」のUnit 8「My Future, My Dream 〜中学校生活や将来の夢について伝え合おう」全8時の1時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
〇単元目標
お互いの夢を応援するために、将来したいことについて、聞き取ったり伝えたりすることができる。また、中学校で入りたい部活動や将来の夢などについて、例文を読んだり、それを参考に書いたりすることができる。
○単元のゴール
中学校生活や将来の夢について伝え合おう。
○本時の目標
中学校にはどんな部活動があるかな?
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・What club do you want to join? I want to join 〜. What do you want to be? I want to be 〜. およびその関連語句について、理解している。
〈技能〉
・中学校生活でしたいことや将来の夢についてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・友達の夢を応援するために、中学校生活でしたいことや将来の夢についてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達の夢を応援するために、中学校生活でしたいことや将来の夢についてのやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ろうとしている。
【読むこと】
●知識・技能
〈知識〉
・What club do you want to join? I want to join 〜. What do you want to be? I want to be 〜. およびその関連語句について、理解している。
〈技能〉
・What club do you want to join? I want to join 〜. What do you want to be? I want to be 〜. およびその関連語句を用いて書かれた文で、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を読んで、理解することができる。
●思考・判断・表現
・友達の夢を応援するために、中学校生活でしたいことや将来の夢について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味が分かり、声に出して読んでいる。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達の夢を応援するために、中学校生活でしたいことや将来の夢について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現で書かれた文の意味が分かり、声に出して読もうとしている。
【話すこと】(やり取り)
●知識・技能
〈知識〉
・What club do you want to join? I want to join 〜. What do you want to be? I want to be 〜. およびその関連語句について、理解している。
〈技能〉
・中学校生活でしたいことや将来の夢について、What club do you want to join? I want to join 〜. What do you want to be? I want to be 〜. およびその関連語句を用いて、考えや気持ちなどを伝え合うことができる。
●思考・判断・表現
・お互いの夢を応援するため、中学校生活でしたいことや将来の夢について、簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・お互いの夢を応援するため、中学校生活でしたいことや将来の夢について、簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・中学校生活でしたいことや将来の夢について伝えるために、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を理解している。
〈技能〉
・中学校生活でしたいことや将来の夢について伝える文を、例文を参考に書くことができる。
●思考・判断・表現
・お互いの夢を応援するため、中学校生活でしたいことや将来の夢について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書いている。
●主体的に学習に取り組む態度
・お互いの夢を応援するため、中学校生活でしたいことや将来の夢について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や学習した表現を用いて、例文を参考に書こうとしている。
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- Quiz Time/部活動クイズ
- Activity (進学先の)中学校にはどんな部活があるかな
- 教科書 Let’s Chant
- 教科書 Listen and Think
- 教科書 Sounds and Letters
- ふり返り
各活動の流れ
この実践は、コロナ禍で児童の学習活動が制限されていたときのものです。その当時は活動の制限を考えると「話すこと」(発表)は実施できないと判断し、外国語の専科の立場から児童たちのために何ができるのかを最大限に考え、「書くこと」や「読むこと」を取り入れて授業を行いました。それまでの「話すこと」を中心とした授業ではない、試行錯誤をしながらの新しい授業のスタイルを考えて行いました。
しかし、制限があったからこそ見えてきたこともありました。制限がなければ、「書くこと」「読むこと」を中心とした授業構成は考えられなかったと思います。自分たちだけの「将来の夢オリジナル辞書」を作成し、英和・和英辞典を引くような体験を3学期に行いました。そのことで、中学校への学習につながる授業になったと感じています。先生方の参考になれば幸いです。
現在は、単元の最終ゴールを「発表すること」にして、「書くこと」→「読むこと」→「話すこと」(発表)という流れで授業を構成することができると思います。
①挨拶
元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? などを児童に質問してみましょう。
②単元のゴール、本時のめあての確認
単元のゴールと本時のめあてを確認します。
次に、教科書 p.82の Our Goal の動画を視聴し、児童が本単元で扱う表現を知り、学習の見通しをもてるようにします。動画を視聴させたら、どんな話をしているか、ペアで話し合わせるとよいでしょう。
この単元では、大きく2つの表現を学習します。1つ目は “What club do you want to join?” です。中学校生活でどんな部活動に入りたいか尋ねます。2つ目は “What do you want to be?”、 将来の夢について聞く表現です。1時間目から3時間目に部活動について扱い、4時間目から将来の夢について学習を進めていく流れで単元を構成してあります。
③Quiz Time/部活動クイズ
この時期になると、もうすでに進学先の中学校への体験入学や部活動見学などを終えている小学校が多いのではないでしょうか。そこで、中学校にはどんな部活動があるか、イラストを見て考えるクイズを行います。
イラストには13の部活動が描かれていますが、クイズでは11の部活動を当てることとします。イラストには、ぼかしなどの特殊加工が施してあり、意図的に見えにくくしてあります。4段階でイラストを見ていくと、徐々に答えが分かるようになっています。
●活動の仕方
1.4~5人のグループをつくる。
2.グループに番号の入ったワークシートを配り、答えを記入させる。
3.各グループから1名がスクリーンの前に来て座る。
4.制限時間内(1分程度)でスクリーンとグループの間を行き来し、部活動名を伝える。
5.部活動の英語での言い方を考える。
グループでの活動を終えたら、全体で答え合わせを行いましょう。What is No.1’s answer? と聞き、児童とやり取りをしながら進めましょう。また、How do you say “科学部” in English? と言って、英語での言い方を児童に考えさせるとよいと思います。
答え合わせを終えたら、全体で発話をしましょう。部活動の数が13と多いので、すべての単語を1回ずつ発話するのではなく、答え合わせ時の児童の様子から単語数をしぼって発話させます。
例えば、basketball team, volleyball team, computer club などは、これまでの学習で慣れ親しんだ語なので、これには発話の時間をかけずに、calligraphy club や track and field team などの単語に時間をかけるのがよいでしょう。
【ダウンロード】部活動クイズワークシート
(記事の最後でダウンロードできます。)
④Activity (進学先の)中学校にはどんな部活があるかな
自分が進学する中学校にはいくつ部活動があり、どんな部活動があるかを考えます。児童がこれから行く学校のことですから、児童も期待をふくらませて意欲的に活動します。事前に中学校へ問い合わせて、どんな部活動があるか、いくつあるかなどを確認しておくとよいでしょう(すでに体験入学を終えていれば、そのときに部活動に関する情報は得られていると思います)。
進学先の中学校の写真をスライドにいくつか入れておき、児童に中学校の写真を見せながら Where is this? などと教師がつぶやきながら進めていきましょう。すると児童が「○○中学だ!」と発言すると思います。すかさず教師は That’s right. This is ○○ junior high school. I have a question. How many clubs does ○○中 have? Talk with your friends, please. と問い、ペアで話し合いをさせます。
児童に部活動数の予想を答えさせたら、次は My Picture Dictionary p.35を参考にして部活動名を「書き写す」活動を行います。
児童は③部活動クイズで、英語での部活動の言い方を学習しているので、ここではまねして書く活動を取り入れました。前にも述べましたが、児童が実際に行く学校のことなので、本物の場面設定となり、児童の意欲はとても高まります。「テニス部はあるよね?」「私は○○部に入りたいな」など、4月からの生活に期待をふくらませている姿を見ることができるでしょう。
【ダウンロード】部活動Writingワークシート
(記事の最後でダウンロードできます。)
【ダウンロード】部活動なぞりがきワークシート
(記事の最後でダウンロードできます。)
⑤教科書 Let’s Chant (p.82)
教科書 p.82の Let’s Chant です。本単元で学習する表現に少しずつ慣れることができるようにしていきましょう。朝の時間や帰りの会など授業以外の時間に行うと効果的です。
1時目から3時目までは What club do you want to join? を学習しているので、Let’s Chant は58秒まで視聴させてチャンツを行うとよいでしょう。
⑥教科書 Listen and Think (p.82)
教科書 p.82の Listen and Think です。アニメ、音声視聴後に、それぞれの場面について児童とやり取りを行いましょう。なお、4問すべて行うのではなく、どこかの場面に絞って行うとよいと思います。
デジタル教科書には、アニメ用のクリックと音声用のクリックがあります。どちらを活用するかも先生の判断になります。私は1、2問目は映像を見せて、3、4問目は音声のみという使い方をよくします。実態に応じて行ってください。
⑦教科書 Sounds and Letters (p.90)
■文を読んでみよう(2)■
これまで学習してきたことをもとに、英語の文を声に出して読んでみよう。気持ちをこめて読むと、文の調子が変わってくるよ。
教科書 p.90の Sounds and Letters の問題です。児童に「文を読んでみよう⑨」の
Daichi: Hello, Sophia. How are you?
Sophia: I’m fine, thank you.
の会話を読ませてみる学習です。
ポイントは音声を聞かせる前に各児童に自力で読ませてみることです。ペアで確認させたり、音声を聞かせて指で追いながら声に出して読ませたりしていきます。児童が「読めた」と感じられるように指導順を大切に進めていきましょう。
⑧ふり返り
本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。
<児童へのアンケート>
本単元の後半に、児童は「将来の夢」について英語で表現できるように学習を行います。そこで本時の終わりに、「自分の将来の夢」のアンケートをとっておきます。
アンケートには、その「理由」も書かせることで、教師は理由を把握できますし、また、児童自身も本単元後半でのライティング活動で、内容を考える時間を省くことができました。
アンケートを回収後、児童が将来就きたい職業のリスト(英語)を作成しましょう。職業名を五十音順にしたリストを用意することで、児童がライティングの活動を行うときに、辞書として活用できるようにしました。
作成した辞書を児童が活用するのは単元の後半になりますが、リストの作成は時間がかかる作業なので、1時目にアンケートをとって準備を進めておくとよいでしょう。辞書の作成は、ALTに協力してもらうと教材準備の時間短縮になります。詳しい流れは、本単元の各授業内容を参考にしてください。
【ダウンロード】将来の夢アンケート
(記事の最後でダウンロードできます。)
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
6年Unit8-1パワーポイント(41スライド)、ワークシート(4点)
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構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美・本田有紀子 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ・英語音声/本田有紀子