小5らくらくUnit 6「At a restaurant.」③【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。
今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 6「At a restaurant. ~ていねいに注文したり、値段をたずねたりしよう」第3時(2けたの数字の英語での言い方に慣れよう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 6「At a restaurant. ~ていねいに注文したり、値段をたずねたりしよう」全9時の3時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
◎単元目標
友達のオリジナル店に行き、ていねいに注文したり、値段をたずねたりすることができる。また、単語のはじめの音を聞き取ったり、複数の文字の名前を聞いて小文字を書き取ったりすることができる。
○単元のゴール
友達のオリジナル店に行き、ていねいに注文したり、値段をたずねたりしよう。
○本時の目標
2けたの数字の英語での言い方に慣れよう。
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・What would you like? I’d like 〜. How much is it? It’s 〜 yen. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・食事を注文したり、その値段をたずねたりするやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・友達のオリジナル店を楽しむために、それぞれのメニューについて食事を注文したり値段をたずねたりするやり取りから話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達のオリジナル店を楽しむために、それぞれのメニューについて食事を注文したり値段をたずねたりするやり取りから話の内容を聞き取ろうとしている。
【読むこと】
●知識
・アルファベットの活字体の小文字について理解している。
●技能
・アルファベットの活字体の小文字を識別することができる。
【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
・What would you like? I’d like 〜. How much is it? It’s 〜 yen. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・食事のメニューやその値段について、What would you like? I’d like 〜. How much is it? It’s 〜 yen. およびその関連語句を用いて、考えや気持ちなどを伝え合うことができる。
●思考・判断・表現
・友達のオリジナル店を楽しむために、それぞれのメニューについて簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達のオリジナル店を楽しむために、それぞれのメニューについて簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・アルファベットの活字体の小文字について理解している。
〈技能〉
・アルファベットの活字体の小文字の名前が発音されるのを聞いて、そのアルファベットを書くことができる。
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 教科書 Let’s Chant
- 教科書 Let’s Listen①
- Activity① 値段を聞いてみよう/My Picture Dictionary
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- Board Game「スネーク&ラダー」
- Let’s Count 数を数えてみよう
- Let’s Say It Together 値段の言い方
- Activity② 値段を聞いてみよう/My Picture Dictionary
- 教科書 Sounds and Letters
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に挨拶をして、What ○○ do you like? Are you ~? Do you ~? Can you ~? などの既習の簡単な質問をしてみましょう。1時目に紹介したクリスクロスという活動を取り入れてもよいと思います。
②Let’s Chant (p.62)
教科書 p.62のチャンツ①②です。本単元で学習する表現に少しずつ慣れることができるようにしていきましょう。朝の時間や帰りの会など授業以外の時間に行うと効果的です。
③教科書 Let’s Listen① (p.64)
「ソフィアたちの注文のやり取りを聞いて、たのんだものを線で結ぼう。」
教科書のリスニングの問題です。リスニング自体はイラストがあるので難しくはないと思います。ここでは「小さじ1杯の工夫」をいくつかご紹介します。すべて行う必要はありません。実態に合わせて行ってみてください。
【実践例①】→登場人物の名前を確認し、文字を「読む」ことに挑戦させてみる。
ソフィアのイラストを指さして Who is this? What’s her name? と教師が児童に聞くこともできますが、Sophia の文字を指さして「読んでごらん」と問うこともできます。また、Grandpa では、How do you say “Grandpa” in Japanese? と児童とやり取りをしながら進めることもできます。
【実践例②】→食べ物名を聞きながら、児童に何が好きかやり取りを行う。
What’s this?(What food is this? など)
Sushi!
I like ikura. What sushi do you like?
I like tuna.
【実践例③】→最後の問題の答えを確認してから教科書を閉じさせる。最後の問題のリスニングを再度行う。
3問のリスニングをすべて行ってから答え合わせをするのではなく、1問ずつ答え合わせを行う場合にできる工夫と捉えてみてください。
1問目→答え合わせ、2問目→答え合わせ……と行うと、3問目の答えの選択肢は3つに限られます。そこで教科書を閉じさせて、音声だけを聞かせるようにします。2問目を終えて教科書を閉じる場面から、以下のように英語で進めてはいかがでしょうか。
Close your textbook, please.
Let’s listen to No.3. What does Ruby want to eat?(食べるジェスチャーを加えて)
What does Ruby want to drink?(飲むジェスチャーを加えて)
⇒リスニングのNo.3を流す。
Let’s check the answer. What does Ruby want to eat?
She wants to eat…?
Tuna bowl!
That’s right. She wants to eat tuna bowl and…?
【実践例④】→単元を通して意図的に学んだことを想起させる機会を設ける。
本単元の2時目に What would you like? と What do you want? にどんな違いがあるかを考えさせました。その時間で教えたことは、時間が経てば児童は忘れてしまいます。単元の学習を進めながら、リスニングの音声の一部を活用して、既習した内容を想起させましょう。
例えば、ソフィアが注文する問題の音声では、店員が What would you like, young ? と流れます。そこで一度停止して、教師が「前の時間に学習した What would you like? と What do you want? ってどんな違いがあるんだっけ」と児童に問うてみましょう。そして、隣同士のペアで相談する時間を設けましょう。その後に全体で児童の意見を共有します。
単元を通してこのような機会を教師が意図的に設けることで、スパイラルな学習となり、理解を深めることができます。
④Activity① 値段を聞いてみよう/My Picture Dictionary (pp.12-13)
My Picture Dictionary pp.12-13 のメニューを見ながら、友達とペアで料理の値段をたずね合おう。
本時では2けたと3けた(次時でも)の数字の学習を進めていきます。まずはALTと教師で値段を尋ね合い、学習内容を提示しましょう。本時の終末に再度この活動を児童同士で行い、「できた」という達成感を味わうことができるように授業を進めていきましょう。
Here is the menu.
実際に見開きのメニューの実物があるとよいでしょう。その場合はモニターにもメニューの画像を映しておきます。また、最近ではスマホで二次元コードを読み取ってメニューを表示させるお店も増えてきました。二次元コードをモニターに映して、それを携帯で読み取っているような演技をしてもよいかもしれませんね。
Thank you. How much is the pizza?
It’s 500 yen.
How about the soup? How much is the soup?
It’s 270 yen.
It’s your turn. How much is the rice, Aさん?
130 yen.
Today’s goal is… 今日のめあては何がいいかな?
⑤単元のゴール、本時のめあての確認
単元のゴール、本時のめあてを確認しましょう。
⑥Board Game「スネーク&ラダー」
すごろくの盤面に2けたの数字が書かれていて、それを発話しながらすごろく遊びをする活動です。本時は2けた、次時では3けたの言い方を身に付けることができるように、段階的に指導をしていきましょう。
本時で3けたをすぐに行うこともできますが、児童が「できた」という成功体験を積み重ねてから3けたの学習に進んだほうがよいと考えました。実態に合わせて行ってください。
スネーク(ヘビ)&ラダー(はしご)のルールはとても簡単です。準備物はラミネートした用紙とさいころ(グループに1つ)と人数分のクリップです。まずはルールを全体で確認しましょう。
●ラッキーアイテムははしごです。はしごの下のマスに止まると、はしごを登ることができます。逆はありません。つまり、はしごの上のマスに止まっても下には下りません。
●アンラッキーアイテムはヘビです。ヘビの頭のマスに止まると、ヘビのしっぽまで行かなければなりません。逆はありません。つまり、しっぽのマスに止まっても上に登りません。
●スタートは1のマスです。
●さいころの出た目の数を進みます。
●進むときは、必ず数字を発話します。
児童がよく間違ってしまう事例です。
例えば33のマスにクリップが置いてあるとします。児童がサイコロを振り、3の目が出て進むときに、児童が「ワン、ツー、スリー」と言って36のマスにクリップを移動させようとすることがあります。これでは児童が発話する数が「1~6」までになってしまいます。教師が実際に、正しい進み方と間違った進み方の2つのパターンを演じて、その違いを考えさせることもできます。
英語でスネーク&ラダーの活動を説明する場合は、スライドを使いながら以下のように進めてみてはいかがでしょうか。参考にしてみてください。
You go from 1 to 10 and up to 11, and go to 20 and up to 21, and go to 30 and up to 31, and go to 40 and up until you get to 100.(スライドをクリックすると矢印が順番に現れます)
There are two items on the board. Hashigo is a good item but snake’s head is a not so good item.
If you hit a hashigo, you can go up to 17 from 5.(ここを説明すると児童は「なるほどね」とつぶやきます。)
So, hashigo is a lucky item.
If you hit a snake’s head, you go down to 15 from 34.
スネーク&ラダーは、3人組で行うのがよいでしょう。次の回には、児童が席を移動することで、毎回違うメンバーと活動することができます。簡単にメンバーを入れ替えるには、No.1 の児童を1つ後ろの席へ、No.3 の児童を1つ前の席へ移動させるとよいでしょう。No.2 の児童は同じ席に留まります。
さいころを振るときのちょっとした一工夫として、ふで箱を壁のように立てておくと、さいころが床に落ちることが少なくなり、スムーズに活動が進められます。Put your pencil cases like this. と言って、スライドを提示して、児童に意識させてみてください。
【ダウンロード】
ゲームシート「スネーク&ラダー」
(記事の最後でダウンロードできます。)
同じシチュエーションで同じやり取りでも、学習が進んでから再度行うと、より学習効果が高まります。時間があればぜひ行ってみてください。
⑦Let’s Count 数を数えてみよう
児童に、動物がたくさん描かれている絵を配付します(ラミネートしておくと、その後も活用できます)。
児童に How many monkeys do you see? などと問います。児童は一生懸命数え、自身の答えが合っていると大喜び!という単純な活動です。何名かに数字を言わせたり、やり取りしたりすることができるので、ぜひ行ってみてください。
【ダウンロード】
数えてみようワークシート
(記事の最後でダウンロードできます。)
⑧Let’s Say It Together 値段の言い方
単元の終末では、値段のやり取りを行います。以下のスライドを使って、3桁の数字が言えるようにていねいに指導していきましょう。and や yen も表示して、全体で one hundred and fifty yen と発話しましょう。
⑨Activity② 値段を聞いてみよう/My Picture Dictionary (pp.12-13)
本時の④で行った活動です。活動⑥⑦⑧を通して児童がどれくらいできるようになっているか、教師が把握する機会にもなります。意図的に指名して行いましょう。
Everyone, open your My Picture Dictionaries to page 12 and 13.
How much is the sausage?
190 yen.
Very good, it’s 190 yen.
How about the pudding? How much is the pudding?
210 yen.
Excellent. It’s 210 yen.
How much is the salad?
It’s 240 yen.
That’s right.
⑩教科書 Sounds and Letters (p.70)
「音声を聞いて、はじめの音が異なる単語の絵の□に✓を入れよう。」
教科書の Sounds and Letters のはじめの音⑥の問題です。デジタルブックの音声だけでは難しいと判断した場合は、2回目を教師やALTが行い、児童が理解できるように発音するとよいでしょう。
⑪ふり返り
本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
5年Unit6-3 パワーポイント(84スライド)、ワークシート(2点)
※ダウンロードデータのサンプルをご覧になりたい場合は、こちらの記事にある無料ダウンロードを参考にしてください。
※購入日の翌日を1日目と数えて30日目いっぱいまでご利用いただけます。購入履歴(日時)は マイページにてご確認いただけます。
※月額制ではありません。期間終了後に自動更新して新たなお支払いが発生することはありませんのでご安心ください。
※個別の領収書発行はできません。経費請求等の帳票としては、小学館ペイメントサービスからの購入完了メール、もしくはマイページの購入履歴、クレジットカードのご利用明細等をご利用ください。
※デジタルコンテンツの性質上、ご購入後の返品・返金には対応できません。
特定商取引法に基づく表記>>
構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美・本田有紀子 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子