小5らくらくUnit 2「Happy birthday!」④【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】
パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。
今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 2「Happy birthday! ~誕生日やほしいものを伝え合おう~」第4時(自分の誕生日を友達に伝えることができるようになろう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 2「Happy birthday! ~誕生日やほしいものを伝え合おう~」全8時の4時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
○単元目標
自分のことを話したり、友達のことをよく知るために、誕生日やほしいものについて、聞き取ったり伝え合ったりすることができる。
○単元のゴール
誕生日やほしいものを伝え、友達にバースデーカードを送ろう!
○本時の目標
自分の誕生日を友達に伝えることができるようになろう。
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・When is~? My birthday is~. What do you want for ~? I want ~. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・誕生日やほしいものなどについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
・相手のことをよく知るために、誕生日やほしいものなどについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
・相手のことをよく知るために、誕生日やほしいものなどについて、短い話の概要を捉えようとしている。
・外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、日本在住の外国出身の人について、短い話の概要を捉えようとしている。
【読むこと】
●知識
アルファベットの活字体の大文字について、理解している。
●技能
アルファベットの活字体の大文字を識別したり、その名前を発音したりする技能を身に付けている。
【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
When is~? My birthday is~. What do you want for ~? I want ~.およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
When is~? My birthday is~. What do you want for ~? I want ~. およびその関連語句などを用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、誕生日やほしいものなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、誕生日やほしいものなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、誕生月について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
アルファベットの活字体の大文字について、理解している。
〈技能〉
アルファベットの活字体の大文字を書く技能を身に付けている。
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 月の歌、月ボートゲーム
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- 教科書 Let’s Try ① 誕生日チェーン
- 何月生まれが多いか調査をしよう!
- 教科書 Sounds and Letters
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に明るく挨拶をして、児童に How are you? How’s the weather? などの質問をしてみましょう。
②月の歌、月ボードゲーム
本単元で毎時扱っている月の歌を歌いましょう。1度歌う程度でよいと思います。詳しくはこちらのページで確認してください。
月の名前を言う活動のボードゲームも行いましょう。前時でも行っていますが、ペアを替えて何度か行うとよいでしょう。詳しくは1時目の記事で確認してください。
今回は、前時のレベル2に加えて、レベル3のボードも用意しました。席を移動して、月の並びが違う順番になったボードゲームをプレイできるようにしましょう。ちょっとしたひと工夫を大切にしていきましょう。
このようなゲームのときにも、単元のゴールを確認するとよいと思います。何のために行うのかを常に児童が意識できるようにしましょう。
【ダウンロード】
月ボードゲームLevel2・Level3
(記事の最後でダウンロードできます。)
③単元のゴール、本時のめあての確認
1時目に確認した単元のゴール、そして本時のめあての確認を行いましょう。
④教科書 Let’s Try ① 誕生日チェーン(P20)
誕生日をたずね合って、誕生日チェーンを作ろう
教科書P20に記載されている活動を行います。2時目にファーストステップとして、誕生日チェーンを行う前に序数に慣れ親しむ活動を行いました。詳しくは2時目で確認してください。
学級の人数にもよりますが、人数が10人程度であれば教室の後方に1列で、人数が20人を超える場合は学級を2グループに分けて、教室の横(もしくは教室後方)にそれぞれ1列ずつ並ばせる、という方法で行うとよいでしょう。前時にくわしく説明してあるので、参考にしてください。
↑10人程度の規模の学級の場合
↑20人を超える規模の学級の場合
まずは、2時目に行った「序数の通りに並ぶ」活動をふり返ります。それがレベル1で、今回はレベル2にアップさせることをスライドを使って伝えます。ちょっとした変化で、児童のやる気が高まります。その上、“レベル”という言葉には不思議な力があり、児童に伝える際には効果抜群です。
レベル2は、児童の誕生日順に並ぶ活動になります。まず、児童に小さく切った紙を配付して、自分の誕生日を書かせ、発音させましょう。このとき教師は机間指導をしながら、言えない児童をサポートします。自分の誕生日が言えないと、チェーンゲームでの活動が難しくなってしまいます。BGMとして、月の歌をループで流し続けておくのもよいと思います。
1回目は誕生日のみ(June 3rd、May 21st など)伝えて順番に並びます。整列を終えたら、順番にカードを確認しながら誕生日を発音させます。学級によっては、グループごとにタイムを計測して競わせるなどすることもできるでしょう。教師がタイムを少しコントロールして、接戦に思わせると……(笑)。
2回目は When is your birthday? My birthday is March 26th. と、単語ではなく文で言って行います。2回目を行う場合は、グループのメンバーを替えたり、全員で行ったりするとよいと思います。
ここで1つ注意点です。タイマーで時間を計測するゲームにすると、2回目はたいていうまくいきません。児童は早く並び終えたい気持ちが強くなって、1回目のときのように誕生日のみを伝えるやり取りになってしまいます。必要でない部分をあえて言わないのです。当然と言えば当然ですね。ここでは、学級全体で時間を計らずに「英語をしっかり使って並んでみよう」など、先生が一言伝えてから行うと、うまくいくと思います。英語でしっかりやり取りすることにフォーカスして行えるように伝えましょう。
⑤何月生まれが多いか調査をしよう!
児童に上記のスライドを見せて、児童には調査員になってもらいます。何月生まれが多いか調査することを目的に、学習内容のさらなる定着を図りましょう。
他の学級の結果などを提示して、最終的にグラフにすることを確認します。児童に学級の名簿を配付し(ワークシートを作成してもよいですね)When is your birthday? My birthday is March 26th. の表現を使って、友達の誕生日の情報を集めることを伝えます。
インタビューを行うときのやり方は3つ考えられます。それぞれよさがあると思うので、実態や残り時間を考えてやり方を選んでください。
●グループになってインタビューする相手を決めておく
名簿に色を付けておくと分かりやすいです。この方法では1人あたり5、6人にインタビューすることになり、最も短い時間で情報を集めることができます。ある程度表現が定着していると教師が判断しているとき、また自由に歩き回ってもスムーズに活動ができるクラスにお勧めです。
●座席を移動しながら行う
図のように座席を移動しながら行います。この方法は、学級の半分の友達の誕生日を聞くことになります(30人学級なら15人にインタビューできます)。自分の席に戻ったら、ペアで情報を交換させます。これで、全員分の情報を集めることができます。表現を定着させるためにもう少し経験させたい場合や、自由に歩き回らせると活動が難しい学級などにお勧めです。
●全員に質問をする
「学級全員に誕生日を聞こう」と課題を与えて行うこともできます。クラス替えをした場合などは、1か月少々経ったばかりで、まだ話したことがないという児童もいると思います。時間はかかりますが、実態によってはこのやり方もよいと思います。
いずれの方法で行う場合も、インタビューが終わったら下のようなワークシートを配付して記入させ、生まれた月の人数を報告させましょう。
その報告を受けて、ALT(教師)はスライドにある棒グラフを変更するために数値を打ち込みます。入力は以下の手順で行ってください。
①パワーポイントの棒グラフの上で右クリックして「データの編集」を選ぶ。
②児童から受け取った報告のワークシートを見て、各月の数値を入力していく。
入力が終了したら×で閉じます。すると、パワーポイントの棒グラフにデータが反映されます。
ここで私は、一番多かった月のところを隠して児童に予想させました。
活動自体は、実態に応じて長く行うこともできますし、短時間で活動することも可能です。同じ月に生まれた仲間を知ることができ、学習の表現の定着も図ることができるので、お勧めの活動です。ぜひチャレンジしてみてください。
【ダウンロード】
生まれ月調べワークシート
(記事の最後でダウンロードできます。)
⑥教科書 Sounds and Letters(P26~27)
Sounds and Lettersのページのアルファベットを書く練習です。この活動は、授業の終わりの2、3分程度で積み重ねて行っていくとよいでしょう。本時はm、n、o、pの4文字です。
⑦ふり返り
本時の学習の感想を全体で共有しましょう。
居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。
本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
5年Unit2-4パワーポイント(41スライド)、ワークシート(2点)
※ダウンロードデータのサンプルをご覧になりたい場合は、こちらの記事にある無料ダウンロードを参考にしてください。
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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子