小5らくらくUnit 2「When is your birthday?」①【モトヨシ先生のスライドde外国語】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業

2024年度教科書改訂に対応した記事もあります。
小5らくらくUnit 2「Happy birthday!」①【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】(4/27公開予定)

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のスライドde外国語」。今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 2「When is your birthday? ~誕生日やほしいものを伝えよう~」第1時(1月~12月までの「月」の言い方に慣れ親しもう)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 2「When is your birthday? ~誕生日やほしいものを伝えよう~」全8時の1時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方

この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

○単元のゴール
誕生日やほしいものを伝え、友達にバースデーカードを送ろう。
○本時の目標
1月~12月までの「月」の言い方に慣れ親しもう。

単元の評価規準(クリックすると各領域の評価規準が表示されます)

【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
When is~? My birthday is~. What do you want for ~? I want ~. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
誕生日やほしいものなどについて、聞き取る技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
相手のことをよく知るために、誕生日やほしいものなどについて、短い話の概要を捉えている。
●主体的に学習に取り組む態度
相手のことをよく知るために、誕生日やほしいものなどについて、短い話の概要を捉えようとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、日本在住の外国出身の人について、短い話の概要を捉えようとしている。

【読むこと】
●知識
アルファベットの活字体の大文字について、理解している。
●技能
アルファベットの活字体の大文字を識別したり、その名前を発音したりする技能を身に付けている。

【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
When is~? My birthday is~. What do you want for ~? I want ~. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
When is~? My birthday is~. What do you want for ~? I want ~. およびその関連語句などを用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合う技能を身に付けている。
●思考・判断・表現
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、誕生日やほしいものなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを伝え、相手のことをよく知るために、誕生日やほしいものなどについて、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
外国語の背景にある文化に対する理解を深めるために、誕生月について、簡単な語句や基本的な表現を用いて、お互いの考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。

【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
アルファベットの活字体の大文字について、理解している。
〈技能〉
アルファベットの活字体の大文字を書く技能を身に付けている。

○言語材料
(表現)
When is ~? My birthday is ~. What do you want for ~? I want ~. This is for you. Here you are. Thank you. など
(語彙)月(Januaryなど)、日付(firstなど)、衣類(T-shirtなど)、状態(bigなど)、日常生活(ballなど)

本時の流れ(例)

  1. 挨拶
  2. ウォームアップ(ゴースト・ゲーム)
  3. 単元のゴール、本時のめあての確認
  4. 月の歌
  5. ボードゲーム
  6. デジタル教科書 複数文字の書き取り
  7. アルファベットテスト
  8. ふり返り

各活動の流れ

①挨拶

元気に明るく挨拶をして、How are you? How’s the weather? などの質問を児童に聞いてみましょう。

②ウォームアップの活動

ウォーミングアップとしてゴースト・ゲームを行ってみてください。ゴースト・ゲームのやり方はこちらで確認してください。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

③単元のゴール、本時のめあての確認

Enjoy Communication(P22-23) の動画を視聴し、児童が本単元で扱う表現を知り、学習の見通し(誕生日やほしいものを伝え、友達にバースデーカードを送ろう)をもてるようにします。動画を視聴させたら、どんな話をしているかをペアで話し合わせるとよいでしょう。日本語でも英語でもやり取りの内容を児童に聞くことができます。実態に合わせて行ってみてください。英語で聞く場合は、以下のように児童に質問してみてはいかがでしょうか。

Now, let’s watch the movie.

ビデオを視聴し終えたら…

Now, I have three questions.
(女の子を指さして)What is her name? When is her birthday?
(女の子を指さして)What birthday present does she want?
Now, let’s watch the movie one more time.

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

このように視点を与えて、2回目のリスニングを行うとよいでしょう。もちろん視点を最初に与えてもよいでしょうし、1度目の視聴で児童の様子から2回目の視聴は必要ないと教師が判断できる場合は、上記の質問に移ることもできると思います。児童の反応から何がベストな進め方か判断するとよいでしょう。いずれのやり方で進めた場合でも、本単元のゴールは何か、児童から出るように問いかけてみましょう。

では、この単元でのゴールは、どんなことができるようになることかな?

誕生日に何が欲しいか聞いていました。あと、カードのやり取りをしていました。

単元のゴールは学校や学級の実態に合わせて設定しましょう。言語活動の必然性があるか、児童がやりたい、できそうと思えるかなど考慮して、児童とともに考えられるとよいですね。
また、単元のゴールを実態に合わせて設定した場合は、それに合わせて評価規準も変更してください。上記の評価規準は指導書からの記載なので、自校化することが大切です。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

本時のめあてを確認したら、ふり返りシートのマスを上下段に分けて、1月から12月まで数字を書かせましょう。単元の1時間目にすでに言える月、単元の最後に言えるようになった月などを記入させると、児童自ら変容が分かり、達成感を味わうことができます。毎回、感想という形でなく、このように時間をかけずに行える方法もよいと思います。実際に、言えた月に○を書かせてみると、児童が「最初は言えなかったけど、言えるようになった!」など、プラスの発言をしている様子が見られました。

なお、Unit 1~Unit 3 の学習を終えると、3つの単元で学習したことを統合して活用する Check Your Steps の学習が用意されています。「初めて会う外国人に自己紹介をしよう!」というゴール設定がされているので、1学期のゴールとして各Unitでも児童にイメージさせておくことが大切です。

④月の歌

私は、月の歌はいつも “Ten little Indian boys” の替え歌で行っています。歌で楽しく覚えられるので、一石二鳥です。歌詞は January February March April May June July August September October November December January will come again. と、簡単です。歌で行ったことがないという場合もお勧めですので、チャレンジしてみてください。

パワーポイントは記事の最後でダウンロードできます

まず1度目は、全員で聞いてみましょう。聞いたことがある児童も多いかもしれませんが、月の単語練習や歌の部分練習などを適宜取り入れながら、2回目は歌えるところを歌ってみようと促しましょう。

部分練習を行う場合は、アカペラで January February March April までを教師がまず歌い、その後、児童にアカペラで歌わせるとよいでしょう。いくつかの部分に分けて練習をし、最後に January will come again. を練習するとよいと思います。

⑤ボードゲーム

ボードゲームで少しずつ月の英語の言い方に慣れていきましょう。

ゲーム盤面は記事の最後でダウンロードできます

ゲームは2人1組で行います。それぞれ消しゴムなどのコマを用意し、スタート地点のAとBに分かれて置きます。

ルールは、“Ready. Set. Go!” のかけ声で同時にスタートし、それぞれのスタート地点から書かれている月を英語で発音しながら進んでいきます。お互いに同じ場所まで来たらジャンケンをして、負けたほうは自分のスタート地点へ戻り、勝ったほうはそのまま続けて進みます。相手のゴールにたどり着くか、教師がストップと言ったときに、より相手の陣地に進んでいるほうが勝ちとなります(詳しくはスライドのアニメーションで説明してありますので、動画を見てください)。

1回活動したら席を移動して、何度か繰り返し行いましょう。また、児童が月の発音をいつでも確認できるように、BGMとして月の歌をずっと流しておくとよいでしょう。

他にも、七並べの要領でカードを使って月の英語を学習することもできます。小6らくらくUnit 1「This is me!」④にやり方が説明してありますので、参考にしてください。
カードゲーム

ルールは七並べと同じです。カードには月が描かれています。全部で48枚です。4~5名程度を1班として、各グループに1セット(48枚)の月カードを配ります。パワーポイントのスライドを活用しながらルールを説明していきましょう。Is this OK? Where does this card go? Up? Down? Right? Left? などの表現を使って、児童を巻き込みながら説明することがポイントです。詳しくはスライドをご覧ください。

児童は、ゲームに熱中するあまりに発音をしないでカードを出してしまうことがよくあります。事前にデモンストレーションをするなどして、カードを出すときは発音をすること、また、発音の仕方が分からないときは、友達や先生に聞いてもよいことを確認しましょう。グループでの活動の際は、教師は個別の支援をしましょう。

●グループワーク時に考えられる個別支援
お手本となる曜日の一覧のカード(A4サイズ)をラミネートしておき、各班に配付しておく。
月の発音がすぐに分かるように、BGMとして月の替え歌をずっと流しておく。
個別のタブレットに、曜日をクリックしたら発音が聞こえるようにしておく。
支援が必要なグループ、または個人を、ALTや教師で事前に把握し机間巡視をする。

などが考えられます。

カードゲームは各グループで終了するタイミングが違いますが、同じタイミングで終わった班があった場合は、それぞれの班から4名のうち2名ずつを交代させるなどすれば、毎回違うメンバーで2回目、3回目の活動を意欲的に行わせることができます。また、活動の途中でも児童の動きを一度止め(下のYouTubeの説明アニメを参考にしてください)、もう1度歌を歌ったり、Let’s say it together! と言って、みんなで発音したりする時間を確保しましょう。少しの時間でも繰り返し行うことで、徐々に英語で月を言えるように慣れていくと思います。

また、単元のゴールを提示しておくことも効果的です。なぜ今、カードゲームをやっているのかを児童が分かっていることが大切です。単元のゴールをスモールトークで提示し、それを視覚的に提示しておくことで、児童自身がゴールを捉えられるようにしていきましょう。

⑥デジタル教科書(P93)複数文字の書き取り

3つの文字を続けて聞いて書く活動です。D、F、Oの音声をスライドに入れてあるので、クリックして音声を聞かせながら進めてください。

最初のA、B、Gを例として薄い文字色にしてあるので、児童に文字をなぞらせましょう。DからOは音声を聞かせ、D、F、Oの3文字を児童に書かせましょう。実態に応じて複数回聞かせたり、Picture Dictionary P42を開かせて、児童がアルファベットを参考にできるように手立てを講じたりしましょう。

ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

⑦アルファベットテスト

ワークシートは記事の最後でダウンロードできます

Unit 1の5時目に行ったアルファベットH~Pまでの小テストを行いましょう。4線を意識して書けるように声をかけるとよいでしょう。テストの前にワークシートで練習する時間をとるのもよいですし、事前にワークシートを渡して宿題として取り組ませることもできると思います。実態に合わせて行ってください。

⑧ふり返り

単元のゴールを設定したらふり返りを行いましょう。本時の学習の感想を全体で共有しましょう。


居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。

パワーポイント(スライド)ダウンロード

5年Unit2-1パワーポイント(21スライド)、ワークシート(4点)

パワーポイント見本
ボードゲーム
Sounds and Letters ワークシート
アルファベット大文字テスト
アルファベット大文字ワークシート

下記ボタンをクリックして、データをダウンロードしてください。

構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美  アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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