小4らくらくUnit 7「What do you want?」④【モトヨシ先生のスライドde外国語活動】

連載
モトヨシ先生のスライドde外国語(活動)~パワポで楽しくらくらくICT授業
小4【モトヨシ先生のスライドde外国語活動】

ゆたかな言語活動を行うためにICTを活用した授業が求められる外国語活動。しかし、様々なツールや教材を切り替えながらでは、手惑う場面もしばしばでしょう。本好利彰先生がこれまでの授業で作成してきたパワーポイント(スライド)教材は、これひとつ、授業の導入から終末までモニターに映すだけで授業を組み立てられる”お助け教材”です。「モトヨシ先生のスライドde外国語活動」で外国語活動の授業を、らくらくクオリティアップ!
今回は、Let’s Try! 2 Unit 7「What do you want? ほしいものは何かな?」の第4時のらくらく授業の進め方です。

執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学准教授・居村啓子

スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう

小学校4年生の「Let’s Try! 2」のUnit 7「What do you want? ほしいものは何かな?」全5時の4時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し活用してください。

パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
パワポダウンロードへボタン

  • クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
  • デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。

目標と授業の流れ

【本時の目標】
オリジナルピザを作ろう。
【単元のゴール】
オリジナルピザを作り、紹介しよう。
【単元目標】
〇食材の言い方や、欲しいものを尋ねたり要求したりする表現に慣れ親しむ。(知識及び技能)
〇欲しい食材などを尋ねたり要求したりするとともに、考えたメニューを紹介し合う。(思考力、判断力、表現力等)
〇相手に配慮しながら、自分のオリジナルメニューを紹介しようとする。(学びに向かう力、人間性等)

【言語材料】
○What do you want? I want (potatoes), please. How many? (Two), please. Here you are. Thank you.
○果物・野菜(vegetable, potato, cabbage, corn, cherry)、飲食物(sausage)
[既出]What’s this? It’s (a fruit). Do you have (a pen)? Do you like (blue)? Yes, I do. / No, I don’t. I [have / don’t have] (a pen). 果物・野菜、飲食物、数(1〜60)

  1. 挨拶
  2. 迷路(大文字)
  3. 隠れているアルファベットは何かな
  4. 野菜や果物の言い方になれよう1(土管ゲーム)
  5. めあて
  6. この単語は何かな?
  7. Activity P29 オリジナルピザを紹介しよう
  8. ふりかえり

各活動の流れ

①挨拶

元気よく挨拶をして、授業をスタートしましょう。

②迷路(大文字)

アルファベットの大文字をたどってゴールまで進む迷路です。

ワークシートはパワーポイントといっしょにダウンロードできます

③隠れているアルファベットは何かな?

まずレベル3で前時の復習を行いましょう。

レベル3→カード1枚、センターあり

このあとに「1枚、センターなし」や「0枚」で行ってみましょう。0枚だと児童は勘でアルファベットをどんどん言っていきますが、当たった人にはなぜか大きな拍手が起こります。時間があればぜひ行ってみてください。

レベル4→カード1枚、センターなし
レベル5→カード0枚

④野菜や果物の言い方になれよう(土管ゲーム)

前時までに何度か行った土管ゲームです。詳しくはこちらで確認してください。

⑤めあての確認

⑥この単語は何かな?

単語のスペルの1部分を見せてそれが何であるか答える活動です。「読む」という形ではなく、クイズ的に行う活動です。これまでに指導してきた経験から児童もこの程度の慣れ親しんだ単語であればクイズとして答えることができるなと感じました。実態に合わせて行ってみましょう。

⑦Activity P29 オリジナルピザを紹介しよう

「オリジナルピザを作ろう!」本時のメインの活動になります。

Let’s make your original pizza!
Watch our demonstration.
I’m お客さん. ○○(ALT) is the staff at the pizza shop.

ウィーン(自動ドアの効果音)

Hello. What do you want?

I want tomatoes.

O.K. You want tomatoes. How many?

Four, please.

O.K.(と言いながらカットされたトマトの絵を描くふりをしながら、クリックをする。)

What do you want?

I want green peppers.

O.K. You want green peppers. How many?

Three, please.

O.K.(と言いながらカットされたピーマンを描くふりをしながら、クリックする。)

Thank you.
ウィーン(自動ドアの効果音)
This is my original pizza.

自分の注文した具材のピザを紹介しましょう。

Let’s say it together.

と言って会話のやり取りを確認して発話させましょう。

This is your worksheet.
Let’s color your pizza.  Get your yellow colored pencil.

ワークシートはパワーポイントといっしょにダウンロードできます

ワークシートは、カラーとモノクロを用意してあります(記事の最後でダウンロードできます)。
モノクロのワークシートを配る場合は、ピザの生地を黄色く塗らせるのもよいでしょう。児童は喜んでやっていました。もちろん最初からカラーのワークシートを使っても構いません。

色を塗り終わったら、もう1度デモンストレーション(メモの取り方)をするとよいです。絵を描く活動があるので個人差が大きいです。注文を聞いてすぐに絵を描かせると会話のやり取りが終わらないので、まずはお互いの注文のメモをとってから絵を描かせるとよいです。「英語でのやり取りの時間」と「絵を描く時間」を分けるとよいでしょう。メモの取り方を以下のように説明してはいかがでしょうか。

Watch our demonstration.

(役割)教師→お客さん ALT→店員

What do you want?

I want tomatoes.

How many?

Three, please.

O.K.(2つ目の具材の注文も続けて行いましょう。)

ここでALTが以下のスライドの余白にメモを取りましょう。メモをとったら役割を交代します。

Watch our demonstration.

(役割)教師→店員 ALT→お客さん

What do you want?

I want tomatoes.

How many?

Three, please.

O.K.

ここで教師が上記のスライドの余白にメモを取りましょう。メモを取ったらDraw pictures, please.という流れになります。また、ピザの4分の1ずつ絵を描いていくとよいと思います。本時ではピザの1、2部分(ピザの半分)、次時で残りのピザの3、4の部分(残りの半分)として、オリジナルピザの紹介をしていきます。

まず、ピザの名前を考えさせましょう。わたしの学級では、児童は「シーフードピザ」「お肉たっぷりピザ」「激辛ピザ」「フルーツピザ」など名前を考えていました。さらにもう一歩、相手意識をもたせるとすると「家族のためにオリジナルピザを注文しよう!」と目標を立て、取り組ませることもできます。そうすると、なぜそのピザにしたか、より明確に理由を言うことができます。実態に合わせて行ってみましょう。
ピザの名前を考えさせることで何を注文するのか明確になります。ただやり取りしているときに思い付いた具材を注文するのではなく、目的意識・相手意識をもって注文できるようにしていくとよいと思います。

ピザの1の部分を始める前に、ペア同士のワークシートを交換させましょう。(Switch your worksheets.)自分のワークシートには友達がピザの具材の絵を描くようにするためです。1の部分のやり取りと絵を描き終えたら、必ずワークシートを戻させましょう。(Switch your worksheets back, please.

また1の部分を終えたら、デモンストレーションを行い、やり取りから児童が気付く機会(I want a tomato.だとなんでだめなのか。)を意図的に設けてみましょう。

Watch our demonstration.

(役割)教師→お客さん ALT→店員

What do you want?

I want a tomato.

Do you want a tomato?

Yes, please.

O.K.(ちょっと不思議な演技をしながら絵を描くふりをする。クリックをしてトマト1個を表示)

えー。それはないでしょ! トマト1個って。

Watch our demonstration.

(役割)教師→お客さん ALT→店員

What do you want?

I want tomatoes.

O.K. How many?

Five, please.

O.K.(クリックをしてカットされたトマト5個を表示)

そうそう。そうだよね。

なんで丸ごと1個になってしまったんだろう。ペアで相談してごらん。

机間指導をしましょう。

Let’s listen one more time.(といって音の違いを聞かせてみましょう)
I want a tomato.(トマト1個の絵を指さしながら)
I want tomatoes.(複数のトマトを指さしながら)

何が違うのかな。英語の音で何か気付いたことある?

ズって聞こえたような気がします。

That’s right. Let’s say it together.
I want tomatoes.(複数のトマトを指さしながら)

他の具材で練習してもよいでしょう。

では、ピザの2番目の部分の注文をしてみましょう。
Students in this line, stand up.

⑧ふりかえり

本時のめあてから振り返りを行いましょう。児童の感想を全体で共有し、称讃しましょう。

居村啓子

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科准教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。

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構成/浅原孝子 イラスト/畠山きょうこ アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子

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