小4外国語活動 Unit 6「Alphabet」指導アイデア
文部科学省視学官の監修による、小4外国語活動の授業案です。1人1台端末を活用した活動のアイデアも紹介します。今回はLet’s Try! 2 Unit 6「Alphabet アルファベットで文字遊びをしよう」の単元を扱います。
執筆/沖縄県公立小学校教諭・平良 優
監修/文部科学省視学官・直山木綿子
目次
単元と活動
Alphabet アルファベットで文字遊びをしよう (Let’s Try! 2 Unit 6)
単元の目標
自分の好きなもの・こと、場所などを伝えるために、活字体の小文字とその読み方に慣れ親しみ、相手に配慮しながら、活字体の小文字について尋ねたり答えたりする。
単元の評価規準
●知識・技能
活字体の小文字の読み方(名称)やHow many letters? Do you have a ~?などの表現を用いて、尋ねたり答えたりすることに慣れ親しんでいる。
●思考・判断・表現
自分のことを知ってもらったり、相手のことをよく知るために、自分の好きなもの・こと、場所などに関するアルファベットの文字について、相手に配慮しながら尋ねたり答えたりして伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
自分のことを知ってもらったり、相手のことをよく知るために、自分の好きなもの・こと、場所などに関するアルファベットの文字について、相手に配慮しながら尋ねたり答えたりして伝え合おうとしている。
教材
- 『Let’s Try! 2』(児童用テキスト・デジタル教材)
- 振り返りカード
- Jamboard(本記事でダウンロードできます)
授業のポイント
本単元では、アルファベットの小文字を扱います。アルファベットの小文字は、3学年で学んだアルファベットの大文字とともに、日常生活でよく目にします。しかし、大文字と比べると小文字は児童にとって視覚的に難しい形をしていることが多く、そのため、一つ一つの文字の形と読み方(名称)を一致させることに時間がかかります。そこで、活字体の大文字と小文字をマッチングさせる活動を行ったり、b, d, p, qのように形が似ていて間違えやすい小文字に注目させる活動を行ったりすることが大切です。
クイズ大会では、Let’s Try! 1やLet’s Try! 2の児童用テキストを活用しながら、アルファベットの小文字に慣れ親しませましょう。
「1人1台端末」活用のポイント
アルファベットの小文字の形に注目させる活動として、「マッチング・ゲーム」や「アルファベット・パズル」を設定しました。アルファベット・パズルの活動では、組み立てる際のパーツの向きによって、答えが b や p になります。この活動を通して、形が似ていて間違えやすい小文字に注目させ、形と読み方(名称)を確認していきましょう。また、アルファベットの小文字の形と読み方(名称)を一致させる活動として、「ビンゴ・ゲーム」「小文字並べ」を設定しました。小文字は児童にとって難しいため、ゆっくり丁寧に活動を行いましょう。
単元計画
↓クリックすると単元計画表が表示されます。
授業の流れ
第1時
1.挨拶
Let’s start English class. Hello!
2.【Let’s Watch and Think】(p.22)「映像を見て、アルファベットの小文字について知ろう。」
まずは、児童用テキストp.22-p.23のイラストの建物や看板を確認していきます。その後、イラストの中からアルファベットの活字体の「大文字」を探す活動を行った後に、Let’s Watch and Thinkを視聴させます。
What letter do you see in this picture?
“H”があった!
Where is “H” in this picture?
病院の屋上にあるよ。
Good! Next,let’s watch the movie.
3.【Let’s Play ①】(p.22)「アルファベットを探しましょう。」
児童用テキストp.22-p.23のイラストの中からアルファベットの活字体の小文字を探します。
What letter do you see in this picture?
“o”が2つあった!
Where is “o” in this picture?
ポップコーン屋さんの看板!
4.マッチング・ゲーム(a~m)
まずは、黒板に大文字カードをA~Mの順に並べて提示します。次に小文字カードをランダムに配付します。そして、黒板の大文字の下に小文字を貼り、マッチングをさせます。その後、大文字と小文字を比べ、気付いたことを共有します(1人1台端末でも活用できます)。
大文字と小文字を比べて、気付いたことはありますか?
“C”は小さくなっただけだ。
“K”もだね。
大文字と小文字では形が似ていない文字もあるね。
たしかに! Dとdは似ていないね。
5.ポインティング・ゲーム(a~m)
児童用テキストp.22-p.23を囲むように配置されているアルファベットの中から、教師の言うアルファベットの小文字を指す活動です。教師が“a”と言うと、児童も“a”と復唱してから指すという流れで行います。
Let’s play the Pointing Game. Point to the alphabet letters.
6.アルファベット・パズル *1人1台端末活用
アルファベット小文字が二分割や四分割にされているパズルを組み立てる活動です。パズルのパーツを見て、どの小文字かを予想させることからスタートしましょう。
Now let’s do an alphabet puzzle.
What’s this?
“m”かな?
Really?
7.振り返り
振り返りカードを記入し、共有します。
Reflection time.
8.挨拶
必要に応じて、上記の展開に次の活動を入れてみましょう。
【Let’s Sing】(p.23)“ABC Song”
【Let’s Chant】(p.23)“Alphabet Chant”
学級の状況に応じて、「音声あり」や「音声なし」で行い、表現に慣れ親しませます。
第2時
<授業の流れ>
1.挨拶
Let’s start English class. Hello!
2.だれの名前かな?
黒板に「S□g□r□」のように、アルファベットの文字と□を書き、誰の名前かを予想させ、□に入る小文字を考えさせます。
Whose name is this?
えっ? 名前なの? 誰かな?
Hint, please.
3つとも同じ文字が入ります。
分かった! “u”だ!
すぐる先生だ~!
3.マッチング・ゲーム(n~z)
第1時に行ったゲームをn~zで行います。まずは、黒板に大文字カードをN~Zの順に並べて提示します。次に小文字カードをランダムに配付します。そして、黒板の大文字の下に小文字を貼り、マッチングをさせます。その後、大文字と小文字を比べ、気付いたことを共有します(1人1台端末でも活用できます)。
大文字と小文字を比べて、気付いたことはありますか?
“O”は小さくなっただけだ。
“R”と“r”は似ていないね。
小文字の“p”と“q”は、反対向きだね。
4.ポインティング・ゲーム(n~z)
第1時に行ったゲームをn~zで行います。児童用テキストp.22-p.23を囲むように配置されているアルファベットの中から、教師の言うアルファベットの小文字を指す活動です。教師が“n”と言うと、児童も“n”と復唱してから指すという流れで行います。
Let’s play the Pointing Game. Point to the alphabet letters.
5.アルファベット・パズル *1人1台端末活用
第1時に行ったゲームを同様に行います。
Now let’s do an alphabet puzzle.
What’s this?
“w”かな?
Really?
6.ビンゴ・ゲーム *1人1台端末活用
1人1台端末を用いて、ビンゴ・ゲームを行います。Jamboardの9つのマスに自由にアルファベットの小文字を当てはめます。教師が児童に“What letter do you like?”と尋ね、その児童が答えた小文字をマスから取っていきます。これをくり返し、一列の小文字がなくなったらあがりとなります。
I like “j”.
7.振り返り
振り返りカードを記入し、共有します。
Reflection time.
8.挨拶
必要に応じて、上記の展開に次の活動を入れます。
【Let’s Sing】(p.23)“ABC Song”
【Let’s Chant】(p.23)“Alphabet Chant”
学級の状況に応じて、「音声あり」や「音声なし」で行い、表現に慣れ親しませます。
第3時
1.挨拶
Let’s start English class. Hello!
2.マッチング・ゲーム(a~z) *1人1台端末活用
第1時と同様に、Jamboardを用いて、大文字と小文字のマッチング・ゲームをします。本時は、a~z全てを使って行います。
3.【Let’s Listen】「どの看板や標示かを聞いて、番号を□に書こう。」(p.24)
Let’s Listen and write the numbers.
4.【Activity ①】「すきな看板や標示を1つ選んで、その文字について友達と尋ね合い、相手の選んだものを当てよう。」(p.25)
児童用テキストp.22-p.23のイラストから、看板や標示を1つ選び、○で囲みます。ペアになり、相手が○で囲んだものが何かを当てるゲームです。
Do you have “o”?
No, I don’t.
Do you have “G”?
Yes, I do.
Do you have “m”?
Yes, I do.
It’s “Game”.
That’s right!
5.【Activity ②】(p.25)
How many letters?
It’s six.
Do you have “p”?
Yes, I do.
How many?
Two.
It’s “purple”.
That’s right!
6.振り返り
振り返りカードを記入し、共有します。
Reflection time.
7.挨拶
必要に応じて、上記の展開に次の活動を入れましょう。
【Let’s Sing】(p.23)“ABC Song”
【Let’s Chant】(p.23)“Alphabet Chant”
学級の状況に応じて、「音声あり」や「音声なし」で行い、表現に慣れ親しませます。
第4時
1.挨拶
Let’s start English class. Hello!
2.小文字並べ *1人1台端末活用
Jamboardを用いて、教師と児童でやり取りをしながらアルファベット小文字を並べます。
What letter do you like?
I like “s”.
Why?
自分のイニシャルだからです。
What letter do you like?
I like “g”.
Why?
ジャイアンツが好きだからです。
3.クイズ大会をしよう。
自分の好きなものやこと、場所などを伝える目的でクイズ大会をします。事前にクイズ大会に使うチラシやパンフレット、地図などを児童に準備させます。
How many letters?
It’s Four.(*)
*正しくは It has four.ですが、4年生には難しいので It’s Four.としています。
Do you have “p”?
No, I don’t.
Do you have “s”?
Yes, I do.
How many?
One.
Do you have “a”?
Yes, I do.
Do you have “d”?
Yes, I do.
That’s right! I like soda!
4.振り返り
振り返りカードを記入し、共有します。
Reflection time.
5.挨拶
必要に応じて、上記の展開に次の活動を入れましょう。
【Let’s Sing】(p.23)“ABC Song”
【Let’s Chant】(p.23)“Alphabet Chant”
学級の状況に応じて、「音声あり」や「音声なし」で行い、表現に慣れ親しませます。
教材ダウンロード(Jamboard4点)
小4 Unit 6 第1時~第3時 マッチング・ゲーム (Jamboard)
小4 Unit 6 第1時、第2時 アルファベット・パズル (Jamboard)
小4 Unit 6 第2時 ビンゴゲーム (Jamboard)
小4 Unit 6 第4時 小文字並べ (Jamboard)
※Google Jamboardは2024年12月31日にサービス終了します。
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イラスト/荻野琴美(オーデザインチャンネルズ)、横井智美