小3算数「かけ算の筆算」指導アイデア(11/11時)《答えが一番大きくなるかけ算をつくりましょう》

執筆/富山県公立小学校教諭・本間大輔
編集委員/文部科学省教科調査官・笠井健一、前・富山県公立小学校校長・中川愼一

本時のねらい(本時11/11時 内容を一通り学習した後の活用の時間)

かけ算の筆算の位ごとに分けて計算するしくみとその意味について考える。

評価規準

かけ算の筆算のしかたをふり返り、位ごとのかけ算の大きさを考えながら、計算に関して成り立つ性質(分配法則)をうまく活用している。(思考・判断・表現)

問題
□の中に1から4までの数を一つずつ入れて、答えが一番大きくなるかけ算をつくりましょう。

答えが一番大きくなるようにするには、どこにどの数を入れたらよいですか。

一番大きい4を百の位に入れます。一番小さい1は一の位に入れます。

百の位の数が大きいと答えも大きくなりそうだね。

かけ算だから、大きい数どうしをかけたら、答えは大きくなるはずだよ。

かけ算の筆算は位ごとに計算するから、そのことをうまく使えばできそうだよ。

学習のねらい

かけ算の筆算のしくみをうまく使って考えよう。

見通し

・かけ算の筆算のしくみ(位ごとに計算した結果を足して答えを出す)を使って考えたらよさそうだ。 方法の見通し

・百の位とかける数に大きい数を入れたらよさそうだ。[方法の見通し]

・「4□□×3」か「3□□×4」が最も大きな答えになりそうだ。結果の見通し

自力解決の様子

A つまずいている子

小さい数から順に入れたり、無作為に入れたりして試している。


B 素朴に解いている子

大きい数から順に入れて、考えている。


C ねらい通り解いている子

「421 ×3」と「321 ×4」に絞り込んで考えている。

「321 ×4」が大きいわけを筆算の手続きと意味に基づいて、式や図を用いて考えている。

学び合いの計画

全体発表の場では、一番小さい数の「1」がかけられる数の一の位に、二番目に小さい数の「2」が十の位に入るところまでみんなで考えを進めて、考える対象を絞り込みます。

そして、みんなで「421 ×3」よりも「321 ×4」の答えのほうが大きくなることを確認します。そのうえで、「400 ×3 も 300 ×4 も 1200 なのに、どうして 321 ×4 のほうが大きい答えになるのだろう」と問いかけ、部分積の大きさに注目させます。

下の図のように、位ごとの式と部分積を板書に位置付けることで、かけ算の筆算のしくみやかけ算では分配法則が成り立つことについて考えを深めていくことが期待できます。

ノート例

全体発表とそれぞれの考えの関連付け

1から4までの四つの数の中で小さい数の1と2は、どこに入れましたか。

十の位に2を入れて、一の位に1を入れました。

残りの3と4はどこに入れたら、答えが一番大きくなりますか。

百の位の数にできるだけ大きい数を入れて、421×3という式をつくりました。答えは、1263です。

321×4という式なら、答えが1284で、こちらのほうが大きな答えになります。

400×3と300×4を比べると、どちらも1200になりますね。321×4のほうがどうして答えが大きくなるのでしょう。

百の位の計算は同じです。でも、十の位の計算は、かける数が3だと、20×3で60、かける数が4だと20×4で80です。だから、かける数が4のほうが答えは大きくなります。

一の位の計算も同じだ。かける数が4のほうが大きくなる。

そうか。かけ算のしくみを使って、位ごとの計算の答えを調べていけばよかったんだね。

学習のまとめ

421×3より、321×4のほうが大きい。

一番大きな数をかける数にして、残った数をかけられる数の大きな位から順に入れていけばよい。

筆算は位ごとにかけ算をするので、そのしくみを使うとうまくいく。

評価問題

□の中に2から5までの数を一つずつ入れて、答えが一番大きくなるかけ算をつくりましょう。

子供に期待する解答の具体例

感想例

・かけ算は、大きい数どうしをかければ答えがいちばん大きくなるんだと思いました。

・数は、百の位の数だけでなく、十の位や一の位の数にもかけるから、かけ算の答えを大きくするときは、かける数を一番大きくしたらよいことに気付きました。

・4けたや5けたのようにかける数のけたが増えても、かけ算のしくみを使うとできそうです。


イラスト/小沢ヨマ、横井智美

『教育技術 小三小四』2021年10/11月号より

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