小2算数「長さ」指導アイデア(1/9時)《任意単位を使った長さの表し方》
執筆/東京学芸大学附属小金井小学校教諭・尾形祐樹
監修/文部科学省教科調査官・笠井健一、東京都目黒区立八雲小学校校長・長谷豊
目次
単元の展開
第1時(本時)ものの長さに着目して、任意単位を使った長さの表し方を考え、その限界に気付く。
▼
第2時 普遍単位の必要性に着目して、長さを同じ数値で表す方法を考える。㎝の意味を知る。
▼
第3時 下位単位の必要性に着目して、1㎝に満たない長さの表し方を考える。㎜の意味を知る。
▼
第4時 ものさしの目盛りの読み方を理解し、長さの測定のしかたに習熟する。
▼
第5時 直線の意味を知り、同じ長さの表し方を複数知る。
▼
第6時 ものさしを使って、指定された長さの直線を引くことができる。
▼
第7時 長さの加減計算のしかたを理解する。
▼
第8時 身の回りのものの長さを測定する。
▼
第9時 学習内容の定着を確認するとともに、数学的な見方・考え方をふり返る。
本時のねらい
任意単位による測定を通して、数値で表すよさを感じるとともに、任意単位の限界から普遍単位の必要性に気付くことができる。
評価規準
任意単位の限界や普遍単位の必要性に気付き、長さの表し方を考え、説明している。
3本の線のうち、一番長い線はどれでしょう。
3本の線のうち、一番長いのはどれでしょう。
※㋐11㎝、㋑12㎝、㋒10㎝の線が1枚の紙に貼られたものを提示する。
㋐だと思います。
㋑が長く見えます。
分かりません。
同じだと思います。
意見が分かれましたね。どうしたら、長さを比べられるでしょう。
見通し
- 線を切って並べる。
- 紙テープに写して、比べる。
- 消しゴムを並べる。
- 算数ブロックを並べる。
一年生のときに、鉛筆の端をそろえて比べたり、テープに写して比べたりしましたね。3つの線の長さを表すにはどうしたらよいでしょう。
消しゴムを置いて、比べられそうです。
算数ブロックで、比べられそうです。
線を切っていいんですか。
線を切っても比べられますね。今日は線を切らないで比べましょう。いろいろなものを使って、線の長さを表してみましょう。
※ワークシートを配付。
線の長さをいろいろなものを使ってあらわそう。
自力解決の様子
A つまずいている子
いろいろなものを合わせて測っている。
B 素朴に解いている子
同じものを使って測っている。
C ねらい通り解いている子
クラスのみんながもっているもので比べている。
自力解決の様子から、子供たちの状況を評価します。実態に応じて個別に指導する場合も考えられます。子供に任意単位の意味を共有させるために、全体のなかで、誤答を取り上げます。
誤答を出した子供が自分で気が付けるように、ヒントを出したりみんなで正答になるように修正したりしていきましょう。
学び合いの計画
イラスト/横井智美、やひろきよみ