理科授業をするときの“教師の心得”とは? 理科スペシャリストが教える、理科の壺

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理科の壺/進め!理科道~理科エキスパートが教える、小学校理科の指導法とヒント~
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優秀な先生たちの、ツボをおさえた指導法や指導アイデア。あなたも知りたいと思いませんか?
そんな智恵がタップリ詰まった、伝説の壺があります。
毎週、全国の腕っこき理科先生が誰か一人、壺の中から現れて、すごいワザを教えてくれる本コーナー。今回は、理科授業をする教師の心得について。三井先生、宜しくお願いします!

執  筆/東京学芸大学附属小金井小学校教諭・三井寿哉
連載監修/國學院大學人間開発学部教授・寺本貴啓

理科授業をするときの“教師の心得”

今年も新しい学年が始まりました。4月はじめは新しい学級や教室づくりに追われつつも、早速始まる授業のことも考えていかなくてはいけません。そんな中、今年から理科授業を担当することになった先生も多いと思います。特に、はじめての理科の授業を受け持つ先生は戸惑いでいっぱいなことでしょう。さらに、理科が苦手な先生にとっては正直不安しかないと思われます。ですが、大丈夫です!! 観察、実験、飼育、授業展開などの不安要素は先生自身の経験と、少しの知識で解消できます。今回は、そんな苦手を少しでも克服できるきっかけつくりとして3つの「教師の心得」としてまとめました。先生のちょっとした意識や取り組みで、理科の授業が進めやすくなります!!

心得1 年間の見通しをもとう!

年間の見通しをもとう

担当する学年の理科の単元配列をおさえましょう。まずは1学期。4月のうちに準備しておかなくてはいけない観察・実験器具や教材を確認しましょう。その器具は理科室のどこにあるでしょうか? 人数分、班分の数は確保され、きちんと使えるでしょうか?購入しなくてはいけないものは何でしょうか? 観察・実験の器具や教材を確保することで、自ずと授業構成が見えてきてきます。何より、物品の確保は安心感がもてます。

2学期以降の単元で扱う植物教材などは、春のうちから準備しておかないといけない場合もあります。第5学年「植物の成長、発芽、結実」の単元は9月の終わり頃にアサガオなどの植物の実のでき方を観察します。そのために、春のうちに種を用意して育てておくことも大切です。

見通しが甘い先生は9月になって慌ててアサガオの鉢を買う人もいるそうです。1学期からアサガオの成長を子どもたちと追い、結実まで観察していきたいです。

心得2 学校、地域の自然を見わたそう!

子どもが自然と多くかかわれるように、できるだけ身近な自然を教材にしましょう。学校にはどんな植物があるか。校内の池はどの単元で使えそうか。どこが日なたでどこが日かげになるか。近所の川は学習で使えそうか。Wi-Fiは校内外のどこまで届くか…。先生自身が学校にある自然に触れてみることで、授業のイメージはどんどん広がっていきます。

観察、実験の結果を教科書の写真や映像を見せて済ませてしまう先生がいるようです。それでは子どもたちに実感のある学びになりません。実際に見て触って楽しい授業を心がけていきましょう。

学校、地域の自然を見わたそう

心得3 自身で観察・実験をしよう!

先生は忙しい毎日ですが、理科の授業前には必ず事前観察・予備実験を行いましょう。安全確認だけではなく、調べる方法や手順を確かめることができます。また、正確な結果を得るためのポイントを知ることができ、これらは的確な指導助言につながります。教科書の手順は一般向けに書かれているため、学校独自の器具や環境によって操作が変わってくることが多々あります。

実際、教材研究会で先生たちが観察、実験の実技研修を行ったとき、多くの先生方が科学の現象の美しさや不思議さを感じ、その単元に興味をもってくれます。大人が得た感動は授業の導入場面に生かすことができ、子どもたちのわくわくは計り知れません。

実験や観察の様子

理科を担当することになった先生は、まず「①理科室の器具や教材を見て、②身近な自然を見て、③実際に観察・実験してみましょう」。
教科書を眺めながら授業をつくるより100倍楽しく、先生自身が「やってみたいな」という気持ちになります。

「このようなテーマで書いてほしい!」「こんなことに困っている。どうしたらいいの?」といった皆さんが書いてほしいテーマやお悩みを大募集。先生が楽しめる理科授業を一緒に作っていきましょう!!
※採用された方には、薄謝を進呈いたします。

三井寿哉

〈執筆者プロフィール〉
三井寿哉●みつい・としや 東京学芸大学附属小金井小学校教諭。理科を中心に日々実践研究を行う。本学教育実習をはじめ、東京未来大学非常勤講師、姫路大学非常勤講師の教員養成にも携わる。理科おもしろゼミ研究会代表、NHK Eテレ『ふしぎエンドレス』作成協力委員、共著に『GIGAスクールに対応した小学校理科1人1台端末活用BOOK』(明治図書)、『小学校理科フローチャート型授業ガイド』(東洋館出版)など。

<監修者プロフィール>
寺本貴啓●てらもと・たかひろ 國學院大學人間開発学部教授 博士(教育学)。小学校、中学校教諭を経て、広島大学大学院で学び現職。小学校理科の全国学力・学習状況調査問題作成・分析委員、学習指導要領実施状況調査問題作成委員、教科書の編集委員、NHK理科番組委員等を経験し、小学校理科の教師の指導法と子どもの学習理解、学習評価、ICT端末を活用した指導など、授業者に寄与できるような研究を中心に進めている。

イラスト/兎京香

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