小6社会「世界の未来と日本の役割」指導アイデア
執筆/埼玉県公立小学校教諭・鈴木祐介
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登
目次
目標
日本の役割について、地球規模で発生している課題の解決に向けた連携・協力などに着目して調べ、国際社会において我が国が果たしている役割を考え、表現することを通して、我が国は、平和な世界の実現のために国際連合の一員として重要な役割を果たしたり、援助や協力を行ったりしていることを理解できるようにする。また、世界の人々と共に生きていくために大切なことについて自分たちができることを考えようとする態度を養う。
学習の流れ (6時間扱い)
問題をつくる(1時間)
○ 世界の様々な課題や、国際連合の活動に関する資料から学習問題を作る。
〈学習問題〉
世界のさまざまな課題を解決するために、日本は世界の国々と協力して、どのような活動をしているのでしょうか。
追究する(3時間)
○ 国際連合について調べる。
〇 ODA やNGO などの国際協力について調べる。
〇 持続可能な社会について調べる。
まとめる(2時間)
○ 学習問題について調べたことをまとめる。
〇 自分たちに協力できることについて考える。
導入の工夫
ユニセフやWFP(国際連合世界食糧計画)の活動の様子が分かる写真を活用し、日本が国際連合の活動に参加していることに気付かせ、学習問題作りにつなげるようにします。
1時間目
世界の様々な課題やユニセフ、WFPの資料から学習問題を作り、学習計画をたてます。
この写真を見てください。何の写真でしょう。
建物がボロボロに壊れているよ。戦争があったのかな?
これは紛争といって、国と国、または一つの国の中で違う勢力の人が争っているんだ。そして、今でもまだ紛争が終わっていない地域が世界ではたくさんあるんだ。
この紛争は世界で解決しなければならない問題の一つだけど、他にはどんな問題があると思いますか?
環境問題かな?5年生の森林の勉強で、世界の森林が減ってるって習ったよ。
地球温暖化も聞いたことがある。
他の写真も見てみましょう。
食料を運んでいるね。問題解決のために、国同士で協力しているのかな。
ユニセフって聞いたことがあるよ。
日本人だ! WFPって何だろう? 問題を解決するために派遣されたのかな?
日本も協力しているんだ。どこでどんなことをしているんだろう。
問題をつくる(1/6時間)
世界の様々な課題について触れ、解決に向けた取り組みや、日本が行っている国際協力について話し合い、学習問題をつくります。
学習問題
世界のさまざまな課題を解決するために、日本は世界の国々と協力して、どのような活動をしているのでしょうか。
まとめる(6/6時間)
解決されていない課題について振り返り、自分にできることについて考えます。
自分にできることを考える工夫
イラスト/横井智美、栗原清
『教育技術 小五小六』2021年3月号より