小学五年「指導要録」記入文例
教員が児童に対して適切な指導を行うための基礎資料であるとともに、外部への証明となる公簿としても重要な役割をもつ「指導要録」。その小学五年の具体的な記入文例を 教科等観点別記入文例、「行動の記録」欄記入文例、「総合所見及び指導上参考となる諸事項」欄記入文例 の順にたっぷり紹介します。
教科等観点別記入文例
国語科

観点:知識・技能
- 「言葉の意味が分かること」では、筆者の主張を捉え、要旨をまとめることができた。
- 物語の言葉に着目しながら、登場人物の心情の変化を読み取ることができた。
観点:思考・判断・表現
- 「図書館を使いこなそう」の学習では、図書室の本の分類について友達に伝えていた。
- 対話の学習では、自分の経験を踏まえながら進んで考えを述べることができた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 「季節の言葉」では、「枕草子」を暗唱するという目標をもって意欲的に取り組もうとした。
- 解決したい課題を話し合う中で、意見の共通点を見つけ、話合いを進めようとしていた。
・
社会科

観点:知識・技能
- 自分たちの住む地域と近くにある低い土地の地域を関連付けて理解することができた。
- グラフや表から日本の輸入の特色について、多くの視点で理解することができた。
観点:思考・判断・表現
- 水産業に関わる人々の工夫や努力について、情報を集めて工夫してまとめていた。
- 食料生産をめぐる問題では、日本の食料自給率をあげることの重要性をまとめていた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 地図帳や地球儀に関する知識を生かして、国土の様子をわかりやすく説明しようとした。
- 給食が地元の食材を使っていることに気付き、高い関心をもって調べようとしていた。
・
算数科

観点:知識・技能
- 合同な三角形をかく際の、三つの方法を正しく理解することができた。
- 分数のたし算やひき算を計算する方法を理解し、着実に正答を導くことができた。
観点:思考・判断・表現
- 1より小さい小数をかけると答えが小さくなることを、具体的に説明することができた。
- 三角形の角の和を基に、ふたつの角度から残りの角度を求める方法を図にして説明できた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 倍数を書き出すこと以外に、公倍数を早く見つける方法を進んで考えようとしていた。
- 数の並び方を考え、奇数と偶数を式で表す学習に進んで取り組もうとしていた。
・
理科

観点:知識・技能
- 植物の芽が出る条件を調べる方法を理解することができた。
- 振り子の規則性を調べるための、正しく安全な器具の使用法を理解することができた。
観点:思考・判断・表現
- 台風による災害での学習を生かし、気象や防災の情報を活用してまとめることができた。
- 植物の結実について確かめるために、花粉の有無に着目し、条件を変えて実験していた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 植物の発芽について、実験結果を基に自分なりの考えを発表しようとしていた。
- 振り子の重さと往復する時間に着目し、予想や実験を自分なりに考えようとしていた。
・
音楽科

観点:知識・技能
- 五線譜の正しい場所に4つの和音のすべてを丁寧に書きうつすことができた。
- 鑑賞では、弦楽器の「大きな楽器ほど低い音が出る」という特徴を理解することができた。
観点:思考・判断・表現
- 合唱では、ハーモニーを感じながら、アルトパートを伸びのある声で歌うことができた。
- 合唱では、自分の声の変化に合わせて1オクターブ下げた響きのある歌声を披露した。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 友達と振り付けを考えて、ユーモラスな歌詞を体いっぱいに表現しようとしていた。
- 授業が始まる前に音楽室に行き、自ら進んで伴奏練習に一生懸命取り組もうとしていた。
・
図画工作科

観点:知識・技能
- 体育のマット運動で行った側転の画像を基に、バランスを考えながら粘土の作品を仕上げた。
- 過去と未来のつながりなど、作品の主題にせまる意見を積極的に発表することができた。
観点:思考・判断・表現
- 絵の具を使って背景を描くことでクレヨンの「白い花」との対比が出るよう表現を工夫した。
- 画用紙を切って細長くしたいと考え、地上に高く地下に深い未来の街を描き上げた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 紙テープを切ったり結んだりして、つくりだす喜びを感じながら活動しようとしていた。
- 太さや色の異なるワイヤーを準備し、ラップの芯を使って美しいらせんの形をつくり上げるなど、自由に形を変える喜びを感じながら、作品を作ろうとしていた。
・
家庭科

観点:知識・技能
- 安全に気を付けつつ、青菜とじゃがいも、卵のゆで時間を正確に計りながら調理できた。
- 手縫いの仕方やボタンの付け方を身に付け、ポケットティッシュカバーを製作できた。
観点:思考・判断・表現
- 後片付けでのごみの分別方法や洗剤の使い方など、環境に配慮することの大切さを発表していた。
- 家庭科室や掲示物、作品見本などから学習課題を見つけ、学習の見通しをまとめた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 様々な資料を活用し、意欲をもって家族のためにカフェエプロンを製作しようとした。
- 家の人へのインタビューから課題を見つけ、家庭での仕事を設定しようとしていた。
・
体育科

観点:知識・技能
- 四角ベース型のゲームでは、攻撃と守備の仕方を身に付けることができた。
- 「ハードル走」では、リズムで走ることやバランスをとることを意識しながら練習した。
観点:思考・判断・表現
- 「表現運動」では、表したい内容や踊りの特徴を捉えた練習や発表の仕方を工夫していた。
- 「走り幅跳び」では、姿勢に課題を見つけ、リズミカルな助走で踏み切ることができた。
観点:主体的に学習に取り組む態度
- 「体つくり運動」では、約束を守って運動する中で、自分の考えを伝えようとしていた。
- 「マット運動」では、進んで準備や片付けを行い、約束を守って練習しようとしていた。
・
特別の教科 道徳

構成/浅原孝子 イラスト/やひろきよみ
・