秋を楽しむ「レク&ネイチャーゲーム」のアイデア11種まとめ
体を動かすのに最適な季節です。 安全・健康・感染予防を万全にして、子供たちみんなで、または個々で楽しみながら取り組める、「レク&ネイチャーゲーム」の各種アイデアをビジュアル豊かにお届けします。
目次
秋を楽しむ「レク」編
監修:東京都公立小学校指導教諭・岩田純一(THE体育代表)
協力:東京都墨田区立業平小学校
※日本レクリエーション協会の遊びから紹介しています。
レク1 紙コプター
【ねらい】自分で作った遊具を使って、みんなで遊ぶ。
【用意するもの】
- 折り紙 人数分
- 段ボール箱
【レクの手順】
- 折り紙を一人1枚ずつ配ります。
- 折り紙を使って、下イラストのようにして紙コプターを作ります。
- 的にする段ボール箱をめがけて、上方にやさしく紙コプターを投げます。
- 段ボール箱に紙コプターを入れると得点され、多く入れることを競って遊びます。
ポイント&留意点
「失敗しても大丈夫、何度でも作って遊べるよ!」という言葉がけをすることによって、子供たちは失敗を恐れず、みんなでより楽しく遊ぶようになります。紙飛行機のように遠くに投げるのではなく、的となる箱に入れるので、力加減を調節するのがカギです。
レク2 傘袋DEゴルフ
【ねらい】さまざまな投げ方をして、仲間とゴルフ遊びを楽しむ。
【用意するもの】
- 傘袋(雨の日にスーパーマーケットなどに置いてあるもの)人数分
- 新聞紙
- 段ボール箱(ポートボール台でもOK)
【レクの手順】
- ふくらませた傘袋の中に、新聞紙1枚を丸めて入れ、袋の口を結んで傘袋ボールの完成。
- 少し離してダンボール箱(逆さまにしたポートボール台)を置きます。
- 傘袋ボールを何回投げたら、段ボール箱に入るかを競って遊びます。
ポイント&留意点
段ボール箱の設置場所を変えることによって、さまざまな投げ方で遊ぶことができます。子供たちには投げ方の工夫をするように伝えましょう。グループ対抗のゴルフ大会にすると、さらに盛り上がります。
レク3 傘袋DEダーツ
【ねらい】 さまざまな投げ方を工夫して、仲間とダーツ遊びを楽しむ。
【用意するもの】
- 傘袋(雨の日にスーパーマーケットなどに置いてあるもの)人数分
- 新聞紙
- ガムテープ
【レクの手順】
- ふくらませた傘袋の中に、新聞紙1枚を丸めて入れ、袋の口を結びます。粘着部分を外側にして輪にしたガムテープを先端に貼り、傘袋の矢が完成。
- 黒板や壁にダーツの的を描きます。
- ダーツの的をめがけて、傘袋の矢を投げて、点数を競って遊びます。
ポイント&留意点
「傘袋DEゴルフ」と遊具の作り方はほぼ同じですが、遊び方を変えることによって違った楽しみ方ができます。的や遊び方を子供たち自身で工夫することによって、遊びの幅を広げることができるでしょう。
レク4 風船バレーボール
【ねらい】 風船に変化を加え、風船のイレギュラーな動きを楽しむ。
【用意するもの】
- 風船 1グループに二つ
- ガムテープ
- スーパーボール グループに一つ
【レクの手順】
- ふくらませた風船をボールにし、バレーボールの円陣パスのようにグループで輪になって風船ボールをみんなでつなぎます。
- 次に風船の周りに十字にガムテープを貼ってボールにします。同じように円陣パスでボールをつなぎます。
- 風船の中にスーパーボールを入れてふくらませてボールにします。同じように円陣パスでどれだけつなげるかを、グループ対抗で競って遊びます。
- 円陣パスに慣れたら、円陣を組んでボールを送り合いながら、10m程度離れたところまでボールを落とさずに運ぶレクに進みましょう。グループ対抗で競っても盛り上がります。
ポイント&留意点
風船をボールにするので、誰もが安心して遊ぶことができるレクです。風船では簡単でもスーパーボールを入れると、イレギュラーな動きをして難度がぐんと上がるので、そのギャップにおもしろさがあります。
レク5 カップスタンド
【ねらい】 ボールを転がしたり、指ではじいたりして、競い合ってカップを起こすことを楽しむ。
【用意するもの】
- 紙コップ 人数分
- スーパーボール 人数分
- ガムテープ
【レクの手順】
- 横にした紙コップの底にガムテープを付けて、机に貼り付け、数か所のカップを作ります。
- 机の端からボールを転がしたり、はじいたりしてボールをカップの中に入れます。
- カップの中に入ったら得点。タイミングが合えば、カップが立ち上がるので、さらに加点します。
ポイント&留意点
カップの直径が大きいとボールが入りやすいので、子供たちに合わせて大きさを調節しましょう。カップが立ち上がると気持ちがよいので、ちょうどよい加減を子供たちに工夫させてみてください。
レク6 令和版メンコ遊び
【ねらい】 自分で作ったカードで友達とのバトルを楽しむ。
【用意するもの】
- 厚紙
【レクの手順】
- 厚紙(8㎝×10.5㎝程度の大きさ)に好きな絵を描いて、自分のカードを数枚作ります。
- 台(跳び箱の一番上の台など)の上に1枚ずつカードを置いて、台から落としたらそのカードがもらえます。
- 時間や回数を決め、最後にカードの枚数が多い人が勝ちです。
- トーナメントにしても盛り上がります。
ポイント&留意点
メンコが子供のなかでブームの兆し。これまでのメンコは、裏返すともらえるというルールでしたが、令和版は台から落とす、あるいは決められたエリアのなかからはじき出すともらえる、というルールになっています。より勝てるカード作りや戦い方を工夫するようにしましょう。
秋を楽しむ「ネイチャーゲーム」編
監修:公益社団法人 日本シェアリングネイチャー協会
ゲーム1 同じものを見つけよう
【ねらい】
• 秋の自然物と出合い、親しみを感じる。
• 見比べながら、同じものを見付ける喜びを味わう。
• 友達が見付けてきたものと比べながら、共通点や相違点を話し合う。
【用意するもの】
- 自然物(葉や枝、木の実、石など、5から8種類程度)
- バンダナ大の布 2枚
【ゲームの手順】
- 教師は校庭など身近な場所で拾うことができる自然物を、5から8種類程度集めておきます。
- 集めた自然物を布の上に置き、もう1枚の布をかぶせ、見えないようにしておきます。
- 「今から見せるものをよく見ましょう。これからこれと同じものを探してきます」とゲームの説明をしながら、かぶせていた布を取り、子供たちに30秒程度見せます。
- 校庭など決められた活動範囲内で、子供たちはそれぞれ自然物を探します。
- 教師の合図で集合し、一つずつ自然物を見せながら、どこにあったか、色や形などの違いを確認し、みんなで共有していきます。
[SNAJ引用承認番号318]
ゲーム2 フィールドパターン
【ねらい】
• 自然のなかにある形のおもしろさに気付き、興味や関心をもつ。
• 自然物と新たに出合い、美しさや不思議さを感じる。
• 自然の多様性とともに人間の感性の多様性にも気付く。
【用意するもの】
- フィールドパターンカード 人数分
- 筆記用具 人数分
【ゲームの手順】
- フィールドパターンカードを一人1枚(教師が形を提示し、子供にカードを作らせてもよい)配ります。
- カードに描かれているものと同じ形(パターン)を自然物のなかで見付けるように伝えます。
- 校庭など決められた活動範囲内で、子供たちはカードに描かれているものと同じ形の自然物を探します。
- 見付けたら、カードに絵や文字でかいておきます。
- 教師の合図で集合し、見付けたものを共有しながら、感じたことを話し合います。
[SNAJ引用承認番号319]
ゲーム3 森の色あわせ
【ねらい】
• 自然のなかにある色に注目し、季節が秋に移っていくことに気付く。
• 自然との関わりを楽しむ。
• 自然の多様性とともに人間の感性の多様性にも気付く。
【用意するもの】
- 森の色あわせカード 人数分
- ICT端末 人数分あるいはグループ分
【ゲームの手順】
- 人数や学年に応じ、2から4人のグループに分かれ、一人1枚の森の色あわせカード(子供に作らせてもよい)を配ります。
- 活動範囲のなかで、カードにある色と同じ色を自然のなかから探し、ICT端末を使って写真を撮ります。
- 集合の合図とともに集まり、撮影した画像を見せながら、見付けた色や季節の特徴などについて話し合います。
[SNAJ引用承認番号320]
ゲーム4 じゃんけん落ち葉集め
【ねらい】
•季節の移ろいに気付く。
•葉の多様性に気付く。
•秋の季節を感じる。
【用意するもの】
- なし
【ゲームの手順】
- 二人ずつじゃんけんをします。
- じゃんけんで勝った人は、落ち葉を拾うことができます。負けた人は拾えません。
- 制限時間内で相手を変えて、繰り返します。
- 集合し、持っている葉っぱを見せ合います。形や色、特徴が一枚一枚違うことを話し合います。
[SNAJ引用承認番号321]
ゲーム5 自然の紋
【ねらい】
•自然物に興味をもち、自分の感性で選ぶ。
•自然の多様性やすばらしさを感じる。
•思いを形にする力を付ける。
【用意するもの】
- 画用紙(八つ切りの4分の1のサイズ)人数分
※あらかじめ直径12㎝の円を描いておく。
【ゲームの手順】
- 木や葉には個性があり、形が多様なことを話し、興味・関心を引き付けておきます。
- 校庭など活動範囲のなかから、自分が気に入った落ち葉を持ち帰ります。
- 校章や家紋などは、自然をモチーフに、図案化してあることを説明します。
- 各自が持ち帰った葉っぱをモチーフに、画用紙の円形の中に自分オリジナルの図案を作成します。
- 観賞の時間を取り、お互いの図案の意匠や工夫を紹介し合います。
[SNAJ引用承認番号322]
公益社団法人 日本シェアリングネイチャー協会
ネイチャーゲーム創始者ジョセフ・コーネルとのライセンス契約に基づき、ネイチャーゲームを日本で普及活動をしている。活動の目的は「人が自然を尊重し共生していく社会をつくる」こと。ネイチャーゲームをはじめとした自然体験プログラムを通して、Sharing Nature Life ~自然を楽しみ、自然と遊び、自然から学ぶ喜びに満たされた生活~を送る人々を増やす活動を続けている。
https://www.naturegame.or.jp/
取材・文・構成/浅原孝子 イラスト/やひろきよみ