【小二 国・算・体】二学期はじめのスペシャル授業アイデア
二年生が夢中になって取り組む、二学期はじめの「国語」「算数」「体育」の授業アイデアを紹介します。
執筆/大阪府公立小学校教諭・樋口綾香
1985年兵庫県生まれ。Instagramでは、ayaya_t_として、#折り紙で学級づくり、構造的板書、#国語で学級経営などを発信。著書に、『3年目教師 勝負の国語授業づくり』(明治図書出版)ほか。みんなの教育技術にて、樋口綾香の「すてきやん通信」大好評連載中!
目次
【国語】夏休みに読んだ本を紹介しよう
夏休み前に、私は読書の課題を出すことがよくあります。課題の内容は、「お気に入りの1冊を見付けてくること」です。お気に入りの1冊と言われると、子供たちは自然と複数の本を読み、その中から選んでくることが多いのですが、小さいころから好きだった1冊でもよいのです。この授業は、選んだ本をどれだけ好きかが鍵になります。
準備物
- お気に入りの1冊
- ワークシート
活動の流れ
- 選んだ本を机上に置く。
- ワークシートの項目を埋める。
・ 本の題名
・ 著者
・ あらすじ
・ 好きなところ - 先生の本紹介を聞く。
- 感想を伝え合う。
- 紹介のコツを知り、練習する。
- お気に入りの1冊を一人2分で紹介する。
- クラスのみんなで本を読む。
先生の本紹介では、子供たちと同じように、2分以内でワークシートに書いた内容を読み上げます。しかし、ただ読み上げるのではなく、「目線」「表情」「声の大きさ」「読む速さ」「本の持ち方や示し方」(紹介のコツ)に注意して話します。先生の話し方は、子供たちにとって最も身近な手本となります。
本の紹介は、4人程度のグループで行うと時間的にスムーズですが、好きな本を紹介する行為は、本を媒介しながら互いを知ることにつながります。そのため、書いたワークシートは、全員が見られるように掲示したり、スキャンしてブックガイドとしてオンライン上で見られるようにしたりして、クラス全員で本の交流が行えるようにしましょう。
【算数】カードをめくって計算名人!
準備物
- 1〜9までの数字カード
- カードを置く台紙
活動の流れ
- ペアになる。
- ペアで1〜9までの数字カードを裏向きにして机上に並べる。
- 順番にカードを選び、たし算の場合は4枚、ひき算の場合は5枚のカードを台紙の上に表にして並べる。
- 並べ終わったら、すぐに計算をする。
- 計算が終わったら、二人で「せーの」で答えを発表する。
- 二人の答えが一致すれば次の問題へ、一致しなければもう一度計算する。
【算数】カードをめくって100づくり!
準備物
- 1〜9までの数字カード
活動の流れ
- ペアになる。
- ペアで1〜9までの数字カードを裏向きにして机上に並べる。
- 一人1枚ずつめくって2桁の数をつくる。
- (3)の2桁の数とあといくつで100になるかを考え、早く言えたほうが勝ち。
1〜9のカードを使ったゲームは他にもたくさんあります。画用紙で作って配っておけば、休み時間に遊んだり、自分たちでゲームを考え出したりする子も出てきます。
二年生では、答えが100を超えるたし算や3桁ひく2桁のひき算も出てきます。10の補数が定着していることはもちろんのこと、ある程度暗算ができなければ、答えの確かめの有効性も失われます。
計算ゲームを繰り返すことで、計算の速度と正答率を高めていきましょう。
【体育】まねっこポーズ
子供同士が互いの存在を認め合いながら、自分を表現すること、リズムの特徴を捉えて動きながらポーズをとることをめざした活動を紹介します。
活動の流れ
- 4人グループになって、十分に距離をとった状態で内側を向いて円になる。
- 8ビートのリズム音楽を流す。
- 4小節ごとにリーダーがポーズを決める。
- 他の3人はリーダーのポーズとまったく同じポーズをとる。
- リーダーを交替しながら繰り返す。
「まねっこポーズ」は、相手の動きを観察しながら、グループのメンバーと同じ動きをすることで、楽しさや喜びを共有することができる活動です。
体を動かしているうちに表情は豊かになり、心の開放へとつながるでしょう。
子供たちが動き方に慣れてくると、グループでオリジナルポーズを決めさせたり、音楽のテンポを速めたりするとよいでしょう。運動量が増えるとともに、より面白いポーズを考え出したり、グループの一体感を高めようとして対話が活発になったりすることが期待できます。
イラスト/藤井昌子
『教育技術 小一小二』2021年8/9月号より