小2道徳「ゆかみがき」指導アイデア
執筆/北海道公立小学校・戸来友美
目次
使用教材
「ゆかみがき」(教育出版 二年)
内容項目【勤労、公共の精神】
登場人物のなおやさんは給食当番です。なおやさんが配膳室に片付けものを運んでいるときに床に汚れを見つけますが、まずは給食係の仕事をしようと配膳室に向かいます。教室に戻ると、あやかさんがさっきの床の汚れを拭いています。
二人で床を掃除していると、きれいにすることが楽しくなり、どんどん床を磨いていきました。教室に戻ってきたみんなも先生も、床を見てびっくりしました。その様子を見て、二人は笑顔になり、午後はとてもよい気持ちで勉強できました。
という話です。

趣旨
『小学校学習指導要領解説 特別の教科道徳編』には内容項目の「勤労、公共の精神」の低学年の指導について、
「みんなのために働くことを楽しく感じている児童が多い。そのような実態を生かし、自分たちが行った仕事がみんなの役に立つことのうれしさ、やりがい、そのことを通して自分の成長などを感じられるようにすることが大切である」
文部科学省『小学校学習指導要領解説 特別の教科道徳編』 より
と書いてあります。自分たちの生活を振り返り、できていることを見付け、これからもみんなのために役立つことをしようとする意欲に結びつけていく授業づくりが必要です。
教材文では、「きっと誰かがやってくれる」と見過ごすのではなく、進んで床の掃除に取り組むあやかさんと、あやかさんと一緒に床を掃除しているともっときれいにしたくなるなおやさんという登場人物を通して、みんなのために働くことの嬉しさや、やりがいについて知ることができます。
そして、自ら働くことの大切さや、自分の役割を果たすことは、みんなのためであると同時に、自分の心も満たすことに気づかせます。学級には、進んで役割を果たす子もいるし、できるだけやりたくないという子もいることでしょう。
頑張っている子がなぜ自分は頑張れるのかを語ることで、やりたくない子も頑張ることの素晴らしさを感じられるように授業を進めていきます。