小5社会「情報を生かして発展する販売業」指導アイデア

執筆/埼玉県公立小学校教諭・堀祥子
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登

目標

情報の種類、情報の活用の仕方などに着目し、聞き取り調査をしたり映像や新聞などの各種資料で調べたりしてまとめ、産業における情報活用の現状を捉え、情報を生かして発展する産業が国民生活に果たす役割を考え、表現し、大量の情報や情報通信技術の活用は様々な産業を発展させ、国民生活を向上させていることを理解できるようにする。

小5社会「情報を生かして発展する販売業」指導アイデア
写真AC

学習の流れ(9時間扱い)

問題をつくる(2時間)

〇グラフを基に、インターネットショッピングの利用について調べる。
〇実際に商品を購入し、注文してからすぐに届く理由を話し合い、学習問題をつくる。

〈学習問題〉
インターネットショッピングに携わる人々は、サービスを向上させるためにどのような情報を集め、どのように活用しているのだろう。

矢印

追究する(4時間)

〇大量の情報を活用し、買い物がしやすくなる工夫を調べる。
〇大量の情報や個人情報を活用することで、消費者に合わせた注文ができることを調べ、図にまとめる。
〇各種資料からフルフィルメントセンター内部で情報を活用し、素早く商品を探し出せるようにしていることを調べる。
〇大量の情報を活用し、消費者に商品を早く届けることができること調べ、図にまとめる。

矢印

まとめる(3時間)

〇大量の情報を収集・活用することで、販売や運輸等のサービスが向上していることを図にまとめる。
〇大量の情報を活用している仕組みを基に、ほかの販売業ではどのように役立てているのかを資料から調べる。
〇情報を活用した販売業と産業の発展や国民生活の向上について考える。

導入の工夫

子供が日常の消費活動と結びつけて考えやすく、子供の関心をもちやすいインターネットショッピングの商品を実際に購入することを通して、商品がいつでも注文可能で「どのように早く届けられているのか」など、インターネットショッピングの販売と運輸の工夫や大量の情報活用について興味・関心を高めるようにする。

〈第1時〉

くらしの中でどのように情報が活用されているのか話し合います。さらに、グラフからインターネットショッピングを多数利用していることや、実際の商品を購入する手続きをすることで、すぐに注文ができることを調べます。

情報のやりとりをする場面は、どのような場面で見られますか。グラフを見て、わかることは何ですか?

ネットショッピングを利用した世帯の割合の推移
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インターネットショッピングを利用する人が年々増えており、買い物の仕方も変わってきているね。

農業でも情報を活用して管理していたよね。

コンビニエンスストアのレジでも、バーコードを読み取っているよね。

ネットショッピングの1世帯当たり年間支出額と割合
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インターネットショッピングで様々なものを購入しているね。

実際に学級に必要なものを注文してみましょう。(3分後)注文できました。

どうしてすぐに、注文ができるのかな?

お店に買いに行くよりも早いね。

問題をつくる(1・2/9時間)

〈第2時〉

インターネットショッピングの商品を実際に購入し、すぐ手元に届くことついて疑問をもち、学習問題をつくって予想図を書きます。

実は、一昨日の1時間目に注文したクラスの縄跳びが、昨日の夕方に届きました。

早い! 注文したものが次の日のうちに届くんだ。どうしてすぐに届くのかな。

〈学習問題〉 
インターネットショッピングに携わる人々は、サービスを向上させるためにどのような情報を集め、どのように活用しているのだろう。

イラスト/横井智美、栗原清

『教育技術 小五小六』2019年12月号より

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