小6社会「明治維新と新しい国づくり」指導アイデア
執筆/東京都公立小学校教諭・長坂光一郎
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登、東京都公立小学校校長・杉渕尚
目次
目標
我が国の近代化について、世の中の様子、人物の働きや代表的な文化遺産などに着目して、地図や年表などの資料で調べ、黒船の来航、廃藩置県や四民平等などの改革、文明開化などを手掛かりに、我が国が明治維新を機に欧米の文化を取り入れつつ、近代化を進めたことを理解できるようにする。
学習の流れ(6時間扱い)
問題をつくる(1時間)
○ 江戸後期と明治初期の横浜の様子を比較し、疑問を出し合い、学習問題をつくる。
〈学習問題〉
だれがどのようにして、明治の新しい国づくりを進めていったのだろう。
追究する(4時間)
○ ペリーの来航が、江戸幕府に与えた影響を調べる。
〇 明治政府が目指した国づくりについて調べる。
〇 福沢諭吉は、なぜ学問の大切さを広めようとしたのかを調べる。
まとめる(1時間)
○ 黒船の来航や、廃藩置県、四民平等、文明開化などを基に、学習問題に対する考えをまとめる。
導入の工夫
江戸後期の絵図と明治初期の写真を具体的に比較することで、短期間で大きく変化したまちの様子に気付けるようにし、疑問をもてるようにする。
問題をつくる
江戸後期と明治初期の横浜の様子を比較して、変化に関心をもち、学習問題をつくる。(1/6時間)
●横浜の様子を示した江戸後期と明治初期の資料から、気付いたことを話し合う
2枚の資料を比べて、気付いたことを話し合いましょう。
約30年後
服も建物も、違うね。
絵から写真に、変わっているね。
外国の文化が入ってきたのではないかな?
約30年で、まちの様子が大きく変わったね。
●疑問を出し合い、学習問題をつくる
学習問題
だれがどのようにして、明治の新しい国づくりを進めていったのだろう。
年表から、学習問題の予想を立てて、調べる計画を立てましょう。
ペリーの来航が、関係あると思います。
廃藩置県や四民平等も、関係がありそうだね。
岩倉使節団が、外国に行っています。
追究する
岩倉使節団や明治の諸改革などについて調べ、当時の世界の国々の様子などを基に、どのような国づくりを目指したのかを考える。( 3・4/6時間)
当時の世界の国々に目を向ける工夫
イラスト/横井智美、栗原清
『教育技術 小五小六』2019年9月号より