小3国語「わたしのさいこうの一日」京女式板書の技術

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見やすく理解しやすい「単元別 板書の技術」元京都女子大学教授・同附属小学校校長 吉永幸司監修
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今回の教材は、「わたしのさいこうの一日」です。この単元の学習は、「さいこうの一日」を考え、文を書き、教材「わたしのさいこうの一日」から学んだことを生かして、「日記」を書く気持ちをもつことです。そのため、具体的に何を書けばよいかという見通しをもたせるような板書の工夫を紹介します。

監修/元京都女子大学教授
 同附属小学校校長・吉永幸司
執筆/京都女子大学附属小学校教諭・酒井愛子

 

教材 わたしのさいこうの一日(光村図書出版)

単元の計画(全2時間

1 「さいこうの一日」を話題にして、話し合い、3年生になってからの「さいこう」を考え、文に書く。
2 教材「わたしのさいこうの一日」から学んだことを生かして、「日記」を書く気持ちをもつ。

板書の基本

〇単元「わたしのさいこうの一日」は、2時間扱いとしました。本教材は2時間で完結ということではなく、進んで文章を書く子にしたいと考えています。そのために、授業では「一日の日記を書く」という教科書の例文から何を習得するかということが分かるように板書を工夫しました。

〇日記の学習をこの2時間の授業だけで終わらせないためには、「日記を書こう」という教科書の内容を具体的に指導する必要があります。具体的に何を書けばよいかという見通しをもたせる必要があるからです。

教科書では、「見つけたもの、こと」「友だちや家の人との話の中で、出てきた言葉」「本を読んでいて出会った言葉」「きせつをかんじたこと」などの観点を示しています。

本時を帯単元「日記を書こう」の導入として扱い、「いいことをさがす」「みじかい文でいい」「その時の気持ちを…ことがらで書く」「書くことを続けることが大事」を授業の後半に板書し、日記を書くことについて見通しをもたせるようにします。

〇帯単元として、家庭学習で1週間に一度以上「今日は日記を書く日」と決めさせて、進んで書く子を育てたいと考えています。タブレット端末を活用して、写真日記も折々に書かせたいと考えています。

板書のコツ(2/2時間目前半)

2/2時間目前半の板書
2/2時間目前半の板書

板書のコツ①

最初に、日付、題名を板書します。前時の学習とつなぐために、「日記の書き方」が本時のめあてであることを理解させます。そして、〈「さいこうの一日」の日記を考えよう。〉を板書します。

板書のコツ②

〈「さいこうの一日」の日記を考えよう。〉を板書し、前時の学習活動を思い出させます。観点として「したこと」「したいこと」「さいこうと思えること」を板書します。板書の過程で、教科書に示していることに気付かせ、「さいこうの一日」の日記の文例へ導くことを意図しています。

板書のコツ③

〈「さいこうの一日」(教科書のれいから)〉と板書し、感想や気が付いたことをペアで話し合わせます。その後、3つの段落をカードにして話合いを整理します。

・1枚目のカードは、午前中のこと(虫とり)
・2枚目のカードは、午後のこと(サッカー)
・3枚目のカードは、家に着いてからのこと(おやつ)

このことから、1つのことでもよいことを確認し、自由に書いてもよいことを共通理解するための板書であることを補足し、理解を深めます。

しかし、1年生、2年生と違って、3年生では「工夫したことば」が書けるとよいことに気付かせるために、文例の読み直しをさせます。文例の赤い線「たいようの光で、羽がきらきらかがやいて見えました。(1枚目)」「スキップをしながら帰りました。(2枚目)」「あまい、あまいホットケーキでした。(3枚目)」を見付けさせるようにします。

板書のコツ(2/2時間目後半)

2/2時間目後半の板書
2/2時間目後半の板書

板書のコツ①

教材文の「日記を書こう」は、これから続けて「日記を書こう」という気持ちにさせることに生かしたいと考えました。そのために赤チョークで「学んだこと」を板書します。

板書のコツ②

板書の「いいことをさがす」「みじかい文でいい」という内容については「続ける」ための負担感をもたせないということを意図しています。また、「その時の気持ち」(カードの赤い線)は、気付かせたかったところです。日記を書くとき、「赤い線を引く」ということを示唆し、着目するところに気付かせます。

板書のコツ③

教科書の例から学んだこととして、4つの事柄を挙げています。カードの虫取りは「見付けたこと」、サッカーは「したこと」と具体的に説明しました。他にも、どんなことがあるかを考えさせました。

・「本を読んでいて、出会った言葉」なら書ける。
・お母さんに「ありがとうとほめられた」ことを書きたい。
・「少し暑くなってきた」と思ったこと。

など、書きたい、書けそうという発表が予想されます。これらを教科書と指導内容を結び付け、日記を書く意欲を高めるようにします。また、「学習のふり返り」の書く例を板書に示しています。それによって学習評価を考えるようにします。

なお、日記を書く際、最初の段階では、タブレット端末を活用して、写真に文を添えるという方法を示唆したいと考えています。写真は、文章で書けないことを表現したことであり、行動の内容であることに気付かせたいという意図があります。

 

構成/浅原孝子

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